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Introducing オメガ シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ チタン &「O-MEGASTEEL」登場

コンセプトは海の底へ。そして今、あなたの手首に。

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我々が知っていること

2019年の夏、オメガがプラネットオーシャン ウルトラディープ プロフェッショナルをヴィクター・ヴェスコヴォ氏の潜水艦に括り付け、二等航海士として1万928mの海底を旅させることで、その実力を披露したのを覚えているだろうか。そのプラネットオーシャン ウルトラディープの民生品を我々も手に入れることができるようになった。しかし、「民生品」という言葉に惑わされてはいけない。この新しいウルトラディープは、オメガの最新フラッグシップ・ダイバーズウォッチとしてのプレッシャーにまで耐えうる、本格的なパフォーマンスピースなのだ。

dial macro of the ultra deep titanium

リミッティング・ファクター(ヴェスコヴォ氏の潜水艦の名称)で海底を巡ったオリジナルのコンセプトモデルは、直径55mm、厚さ28mmのチタンの塊だったが、新作のウルトラディープはチタンと新開発のスティール合金「O-MEGASTEEL」の2種類で展開。サイズは、直径45.5mm、厚さはわずか18.12mmとなっている。

 ウルトラディープ(どちらの素材でも)は水深6000mまで潜ることができ、METASによるISO 6425認証を受け(注:時計業界では初のことだ)、ヘリウムエスケープバルブを必要としない飽和潜水を可能としている。この深海潜水仕様には、クリスタル風防、クリスタルガスケット、リューズ、ツーピースケースバックに関する4つの特許を新たに申請するなど、オメガは相当量の技術開発を必要とした。

head on shot of the ultra deep titanium

 チタンバージョンでは、記録を打ち立てたオリジナルデザインの特徴がいくつか受け継がれている。こちらはサンドブラスト仕上げのグレード5チタン製で、左右非対称のケース(リューズの保護用)、リキッドメタルの目盛りが付いたセラミック製ベゼル、プラネットオーシャン風のブルーアクセントが付いたチタン製ダイヤルを採用されている。コンセプトバージョンで見たように、ウルトラディープにはチャンネルラグ(最近のチューダー ペラゴスFXDに見られるような)に似た「マンタラグ」を採用。そのため、ウルトラディープ チタニウムは、NATOスタイルのストラップにのみ対応している。オメガは、100%リサイクル素材を使用し、チタン製の金具を備えたブラック/ブルーのものを同梱している。

 ウルトラディープチタンのケースバックはクローズドで、2ピースデザインを採用することで最大限の防水性を実現。ISO 6425に準拠し、自社開発の機械で耐圧テストを行ったにもかかわらず、オメガは、ウルトラディープ チタンの生産モデルをパプアニューギニアの真北にあるマリアナ海溝の水深6269mまで持って行き、実際の環境での耐圧テストも実施した。

case detail image of the lugs of the ultra deep titanium

 スティール製のウルトラディープに関しては、オメガは発売時に約6種類のリファレンスを生産する。スペックはチタン製の兄弟モデルと同様だが、スティール製バージョンは伝統的なリューズガードを備えた左右非対称のケースを採用。購入者はラバーストラップまたはフルスティールブレスレットを選択することが可能だ。カラーバリエーションは、ブルーグラデーションダイヤル・ブラックベゼル、ホワイトダイヤル・ブルーベゼル、ブラックグレーグラデーションダイヤル・オレンジベゼルの全3種類。それぞれ、フルステンレス製ブレスレットまたはラバーストラップが用意されている。

 しかも、本機に採用されるのはただのスティールではなく、「O-MEGASTEEL」だ。これは5年の歳月をかけて開発された独自の合金で、316Lスティールの40〜50%の硬度を持ちながら、従来のSSの2倍以上の降伏点(金属が永久変形までに受ける応力の大きさを示す指標)を実現している。オメガによると、このサイズの316L製時計は、これほどの深度まで耐えることはできないとのこと。O-MEGASTEELは、ケースとケースバックの圧力耐性がチタンに匹敵することを可能にしているのである。

The three color versions of the Planet Ocean Ultra Deep O-MEGASTEEL

プラネットオーシャン ウルトラディープ O-MEGASTEELの3バリエーション。

 また、O-MEGASTEELは、一般的に時計製造に使用される他のスティールよりも色が白く、輝きがあるのが特徴だ。ブレスレットも新しいデザインで(これまでのプラネットオーシャンのものと比べて)、クラスプはプッシュボタン式の6ポジション・マイクロアジャストで2.3mmのエクステンションを備えている。

bracelet and clasp detail for the steel ultra deep bracelet.

 本モデルは、オリジナルの設計とは異なり、クリスタル風防にリキッドメタルを接着したガスケットを使用せず、特許出願中のガスケットを採用することによりすべての圧力を管理し、よりメンテナンスしやすい設計になっている。ISO 6425の過圧試験では、ウルトラディープの風防には約7.5tの圧力がかかるため、クリスタルに欠陥があると故障してしまう。これに対して完璧な風防が必要であるため、オメガは優れた品質のEFG(Edge-defined Film-fed Growth)サファイアクリスタルを採用し、両面反射防止加工を施している。

the white dial ultra deep steel

 チタン製、O-MEGASTEEL製を問わず、すべてのウルトラディープは、オメガの3針のマスター クロノメーターCal. 8912を搭載。3.5 Hzで、60時間のパワーリザーブを備えている。ウルトラディープの価格は、ラバーストラップ付きのスティールモデルが143万円から、ブレスレット付きのスティールモデルが147万4000円から、NATOストラップ付きのチタンモデルが157万3000円となる(スすべて税込)。

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我々が思うこと

オメガのダイバーズウォッチに新しい王者が誕生した。ウルトラディープは、プラネットオーシャンのスピリットを体現する頂点にあり、時計業界におけるテクノロジーとパフォーマンスのマーケットリーダーであろうとするオメガのたゆまぬ決意と結びついた、多くの意味で理にかなっているモデルだと思う。

 オメガがロレックスのディープシーのような時計に対抗するとしたら、これは間違いなくその方法のひとつだ。本当は、ロレックスや他のブランドも、6000m防水が標準になったらついていけなくなるのだが...しかし、同じようなファン層がいると思うので、取り上げることにしよう。

The lume of the Ultra Deep steel

 超深海潜水空間における最近のプレイヤーをほんの少しレビューしてみよう。数値は非常識なのでパフォーマンス的な範囲にとどめておくことにしたい。ディープシーの防水性は3900m。ドイツのUTSはかつて4000m対応のダイバーズウォッチを製造し(「4000mダイブウォッチ」と呼ばれているのはドイツらしいセンスだ)、スイスミリタリーという別のブランドはかつてCX 20000(ウルトラディープの6000mと同等の能力を持ち、しかもサイズは46×28.5mm)を製造していた。ブライトリングに関しては、45mmのアベンジャー シーウルフが3000mという素晴らしい防水性能を備えているが、これはウルトラディープの半分にすぎない(オメガと同様、厚さも18mm強である)。

 しかし、このような時計は技術的なショーケースであって、ダイビングのための実用的な道具ではないのだ。オメガは、ウルトラディープを、水深が非常に深い場所でボートの側面から誤って落とさない限り、実際のストレスを感じることはほとんどないと考えて作っている。レクリエーション・ダイビングの通常の水深は40mだ。

The black dial version of the Ultra Deep steel.

 このアイデア、「最も深く潜ることが出来るダイバーズウォッチ」という名刺は、ほとんど目的がないにもかかわらず、ついてまわるものであることが証明されている。40mというのは、その地域の制限速度のようなものだと考えて欲しい(ドイツ人でアウトバーンの無制限区間の隣に住んでいる場合は除く)。ウルトラディープは、ダイバーズウォッチのSSC トゥアタラやブガッティ シロンのようなものだ。しかし、我々にとっては、そんなことは二の次なのだ。ただただ、オタク的なカッコよさが楽しい。それに、月面でスピードマスターをテストするよりも、水中でウルトラディープの性能を最大限に発揮させる方が、よりいいんじゃないか?

 ハイパーカーを所有できるようなライフスタイルを持つことはないだろうと思うのと同様に、ウルトラディープを購入できるほどの手首(または財布)は間違いなく持ちあわせていない。とはいえ、ブランドがエンジニアリングの限界に挑戦し続けていることを嬉しく思うし、数日後にウルトラディープを実際に見ることができるのを楽しみにしている。海底は、宇宙と同じくらい「最後のフロンティア」を象徴する我々の世界のディープな魅力の一部であり、だからこそ、オメガがその最前線に立つことを推進するのは理にかなっていると思う。

Shop This Story

HODINKEE Shopはオメガの正規販売店です。オメガについてもっと知りたい方は、オメガのウェブサイトをご覧ください。


基本情報

ブランド: オメガ(Omega)
モデル名: シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ(Seamaster Planet Ocean Ultra Deep)
直径: 45.5mm
厚さ: 18.12mm
ケース素材: グレード 5チタン、または "O-MEGASTEEL"
文字盤色: チタングレー O-MEGASTEEL: グラデーションブルー、グラデーショングレーブラック、またはホワイト
インデックス: アプライド
夜光: あり
防水性能: 6000m
ストラップ/ブレスレット: チタンモデルはナイロン製のNATOストラップ、スティールはラバーストラップまたはスティール製のブレスレット。


ムーブメント情報

キャリバー: オメガ コーアクシャル マスター クロノメーター 8912
機構: 時、分、秒
パワーリザーブ: 60時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 3.5 Hz
石数: 39
クロノメーター認定: METAS認定
追加情報: 1万5000ガウスの耐磁性、ジャンピングアワーセッティング、Si14製ヒゲゼンマイ、ダブルバレル


価格 & 発売時期

価格: 157万3000円(チタン)、147万4000円(スティール、ブレスレット)、143万円(ラバーストラップ)、すべて税込
発売時期: 2022年
限定: なし、通常ライン

さらに詳細を知りたい方はオメガ公式サイトへ。