オクトの挑戦は、薄さの追求にとどまらない。時代を代表するアーティストやクリエイターと邂逅し、文化、芸術、音楽の領域をさらに越えていく。2021年には現代美術家の宮島達男さんとタッグを組み、コラボレーションモデルを発表した。オクト フィニッシモ オートマティックの文字盤に彫られたのは、宮島さんオリジナルの、オクトを象徴する8のデジタル数字。だが7つのセグメントからなるデジタル数字の8にはすべての数字が含まれており、無限の可能性を秘めている。それは時の深遠でもあるのだ。制作で対峙したオクトの印象について宮島さんはこう語る。
「まず驚いたのは非常に薄くて軽い。そこに圧倒的な品質やテクノロジーが込められていたことです」その驚きやまだ見ぬ未知のものに出会った感動はアートにも通じるという。「Art in Youと呼んでいますが、自分のなかにもともとあったアートが引き出されてくる、あるいは発見することで、まさにそれと同じ情感がオクトに呼び覚まされるのではないでしょうか。時間の持つ無限の可能性や無休さを、オクトを身につけて感じていただきたいと思いました。そして時間について新たな驚きを感じ取ることで、自分のなかにあった美に対する感動や、時間に対する安心の思いについてもう一度発見していただく。そのプロセスが実現できたと思います」
オクト フィニッシモ 宮島達男 日本限定モデル Ref.103569 202万4000円(税込) 現代美術家・宮島達男さんとのコラボレーションモデル。文字盤に刻んだ独自のデジタル数字が光を受け、さまざまな数が浮かび上がる。日本限定120本、チタン、自動巻き、ケース径40mm、30m防水、チタンブレスレット。
宮島達男・1957年生まれ。東京藝術大学大学院修了、デジタル数字を用いた作品で国際的に注目を集める。時間という普遍的な概念に、仏教的思想やテクノロジーという要素を融合させる。
Photos:Kazumi Kurigami(CAMEL)[Hero Image]、Tetsuya Niikura(SIGNO)[watch] Words:Mitsuru Shibata