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A True Expression of Refined Sensibility 定番だからこそ自由に装う。オーセンティックを再定義したクレドール ゴールドフェザー

1960年、日本の時計史においてふたつの“美意識”が誕生した。ひとつは精度を極めたグランドセイコー。もうひとつは、羽根のように薄く、美しいドレスウォッチであることを目指したゴールドフェザー。その思想を受け継ぎながら、現代に向けて更新されたのがクレドール ゴールドフェザーである。定番であることは決して退屈ではない。スタイルを正し、選ぶ自由を支える“軸”になること——その静かな美しさを、3つの異なるスタイルで装う。

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1958年、レディスウォッチを中心に製造していた第二精工舎 亀戸工場が、初の男性用中三針モデル「クロノス」を発売する。このモデルは、レディスウォッチを通じて蓄積してきた薄型ムーブメントのノウハウや繊細なデザインを取り入れた薄型ウォッチであり、日本におけるドレスウォッチの萌芽であった。そして、このスタイルをさらに洗練させたのが、1960年にデビューした「セイコー ゴールドフェザー」である。

初代ゴールドフェザー。

 同年に諏訪精工舎が発表したグランドセイコーが高精度を追求した腕時計であったのとは対照的に、セイコー ゴールドフェザーは、薄型ケースを用いたエレガントなドレスウォッチだった。センターセコンド式の機械式ムーブメントとしては当時世界最薄である2.95mm厚のCal.60を搭載し、羽根のような薄さとやわらかな着け心地を追求。セイコーの審美性を表現する存在として、大きな話題を集めた。

 この傑作がクレドールの新コレクションとして正式に復帰したのが、2023年7月。それ以降、1960年から継承されるスタイルを守りつつ、現代的にアップデートすることで、日本の新しいドレスウォッチ像を築き上げた。

 現代の「ゴールドフェザー U.T.D.」は、歴史を継承するオーセンティックな腕時計だが、決して退屈なものではない。誕生から今日まで、日本人の感性と価値観で“美”への飽くなき探求を続けて洗練を重ねてきた。伝統を受け継ぎながらも、進化し続ける腕時計なのだ。


ケースシェイプとの絶妙なコントラストを描く風防のライン

クレドール ゴールドフェザー U.T.D. Ref.GBBY972。374万円(税込)

18Kイエローゴールドケース、ブラウンレザーストラップ。ケース径37.1mm、厚さ7.7mm。日常生活用防水。手巻き、Cal.6890搭載。


シャツ45,100円(プラシーデ)エイチジェイエム

パンツ66,000円(ピーティートリノ)PT ジャパン

 ゴールドフェザーは伝統として、ケースや風防が描く柔らかなフォルムを大切にしてきた。そのイメージは空気をはらむ羽根であり、軽やかさを視覚化したものでもある。こういったデザインを構築するためには、素材選びも重要になる。ゴールドフェザー U.T.D.が新たに放ったGBBY972のケース素材はイエローゴールド。華やかで色気のある輝きは、柔らかにカーブを描くケースをさらに美しく見せてくれる。

 この腕時計に合わせたのが、ブザム(ひだ)つきのドレスシャツ。フォーマルに見えるデザインだが、素材はリネンであるため、程よくカジュアルダウンしている。シャツはカーキ色で、パンツはベージュ。そこに腕時計のイエローゴールドを加えることで、温かみのある配色で調和させる。

 薄型のシンプルウォッチとドレスシャツの組み合わせからは、“上品さ”や“知性”を感じるが、素材によって日常的にも使えるスタイルにまとめている。歴史あるゴールドフェザーを主役にせず、スタイルのなかになじませるのが、今の気分なのだ。


スタイルを補完する理由はディテールへの配慮

クレドール ゴールドフェザー U.T.D. Ref.GBBY980。374万円(税込)

18Kピンクゴールドケース、グレーレザーストラップ。ケース径37.1mm、厚さ7.7mm。日常生活用防水。手巻き、Cal.6890搭載。

 そもそも薄型ケースが好まれるのは、シャツの袖にすっとなじむからであり、フォーマルな場など着こなしのルールが明確であるほど、薄型ウォッチが活躍する。ゴールドフェザー U.T.D.では新しいケース構造を開発し、ムーブメントをケースに直接固定することで裏ブタを小型化し、さらに傾斜をつけて、より薄く見せている。

 薄くて軽く、着用感に優れる腕時計は“毎日使いたくなる腕時計”でもある。ゴールドフェザー U.T.D. GBBY980は手巻き式のCal.6890を搭載。ムーブメントの厚さは1.9mmしかないため、柔らかなドーム型風防を採用しながらも、全体の厚みを7.7mmに収めている。その薄さのおかげで、ドレスアップ以外のファッションにもなじむのだ。

 アウトドアテイストのジャケットに、軽やかなピンクのポロシャツを合わせた、都会的で抜け感のあるラギッドスタイルは、タック入りのパンツとブーツでバランスを取りながら、上下で“硬さ”と“柔らかさ”のコントラストを。ラギッドなジャケットに対し、ボトムスには軽やかさをもたせ、全体が堅苦しくなりすぎないよう工夫する。

ブルゾン48,400円(バブアー)、ポロシャツ15,730円(バブアー)バブアー パートナーズ ジャパン
パンツ(参考商品)

 そこに加えるのが、ピンクゴールドケースのゴールドフェザー U.T.D. GBBY980。ピンクのポロシャツ、カーキのジャケット、ベージュのパンツという柔らかな色の流れのなかで、ピンクゴールドが自然に馴染んでいる。薄型のドレスウォッチは、ラギッドな要素を打ち消すのではなく、全体を調和させながら、さりげなくスタイルに品格を添えてくれるのだ。


文字盤のミニマリズムが整える装いの重心

クレドール ゴールドフェザー U.T.D. Ref.GBBY973。407万円(税込)

プラチナケース、ブラックレザーストラップ。ケース径37.4mm、厚さ7.9mm。日常生活用防水。手巻き、Cal.6890搭載。

 針が少ないほど、エレガントさが増していく高級腕時計の世界では、2針ノンデイトこそが至高の存在。特にブラック×ホワイトの配色は、もっともフォーマルであるとされている。プラチナケースにブラックのクロコダイルストラップを合わせたゴールドフェザー U.T.D. GBBY973は、そうした伝統的な装いにも難なく応えつつ、スタイルの自由に寄り添う1本だ。

 当然、タキシードや正統派のスーツに合わせたくなるが、コンサバティブではない方向にも楽しめるのがゴールドフェザーの魅力でもある。37.4mmという現代的なサイズが与えられ、テクスチャのあるダイヤルを合わせ持つことで、ドレスウォッチ=きちんとすべき、と思われがちな概念を崩し、もっと自由にスタイリングに取り入れることができるようになった。

スーツ139,700円(ピーティートリノ)PT ジャパン

シャツ35,200円(ギ ローバー)、タイ19,800円(ステファノ カウ)バインド ピーアール

 この上なく上品な腕時計と合わせる場合、ポイントとなるのはスーツの色。やや生成り寄りのホワイト生地には細いストライプが入り、軽やかで柔らかさのある仕上がりに。一見インパクトの強いスーツだが、タイドアップし、さらに手元にフォーマル色の強いゴールドフェザー U.T.D. GBBY973を合わせて引き締める。無彩色で構成されたミニマルな腕時計なので、スーツと喧嘩せず、スタイル全体をまとめてくれるだろう。

 腕時計は時間を知らせるための道具である。そしてミニマルな2針ウォッチは、その役割を極限まで研ぎ澄ませたものだ。その揺るぎない個性は、逆に着け手を選ばず、スタイルに自由を与えてくれるだろう。


絶妙なサイズと機能のバランスを叶えるのは、クレドール専用キャリバー

 薄型の手巻き式2針ムーブメントは、高級腕時計業界を見回しても、いまやかなり希少な存在になっている。ゴールドフェザー U.T.D.に搭載されるのは、自社製のCal.6890。これは、第二精工舎が1960年代に製作していたCal.6800をルーツにもつ名機だ。

 ストライプ模様で仕上げられた大型のブリッジを用い、ムーブメントの厚さはわずか1.9mm。振動数は2万1600振動/時で、約37時間のパワーリザーブを備える。とても美しいムーブメントだが、ゴールドフェザー U.T.D.はあえてソリッドバックを採用しており、その姿を見せない。

 代わりに、ケースバックを緩やかにカーブさせることで、手首へのなじみと薄さを際立たせている。また、熟練した職人が手作業でていねいに研磨を施すことで、裏蓋やラグの裏側といった手首に触れるすべての面が滑らかな曲面で構成されており、装着時の快適さを高めている。このような細部へのこだわりは、クレドールならではの造形と言えるだろう。

 ムーブメントを眺めることも腕時計愛好家の楽しみだが、ゼンマイを手で巻き上げながら、見えないムーブメントと対話することにもひとつの喜びがある。


オーセンティックは未来の選択肢

 オーセンティックな腕時計は、ともすると保守的で退屈だと見なされがちだ。だが、歴史と伝統からしか生まれない“本物の魅力”には、抗いがたい説得力がある。

 ゴールドフェザー U.T.D.は、1960年から続く日本のドレスウオッチの王道であり、ケースやダイヤル、ムーブメントのすべてがその系譜に連なっている。とても美しい腕時計だが、それでいて手首で過剰に主張することはない。

 上質で格式がありタイムレスな価値を備えた腕時計は、ファッションにおける自由を支える“軸”となる。そんな腕時計を選ぶことが、自分らしさをかたちづくる第1歩になるのだ。


クレドール ゴールドフェザー U.T.D.コレクションギャラリー

Photos:Yuji Kawata Styled:​Eiji Ishikawa(TRS) Hair&Make:Ken Yoshimura Words:Tetsuo Shinoda