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オリエントスター メカニカルムーンフェイズがもたらすシームレスな日常へのアウェアネス

ムーンフェイズ機能を持った腕時計を身につけたことがあるだろうか。決して珍しい機能ではないが、日常のなかに潜む非日常的な“なにか”を、ふと感じさせることがある。オリエントスターのコンテンポラリーコレクション メカニカルムーンフェイズは、どんなことを気付かせてくれるのだろう?

 世界が見えざるリスクに覆われ、行動が制限されるようになってからずいぶん経った。そして、僕たちは否応なしにライフスタイルの大きな変化を経験した。デジタル環境の進化や、それに伴うオン/オフのシームレス化もそうだ。自宅に居ながらにして、外出先で、あるいはワーケーションと称して好きな場所で仕事ができるようにもなった。そして、毎日タイドアップしたスーツで出かける必要もなくなった。健康の危機に対して身構えながら過ごした日々はデメリットだけではなかった。メリットも多かったのだ。

 しかし、インドアで過ごす時間が増え、オン/オフの境目が見えにくくなった今、これまでの時間の感覚との違いに戸惑うことはないだろうか。そもそも時間って、何だろう? ふと、そんな思いがアタマをもたげてくることがあるかもしれない。


日常のなかに非日常を求める小さな冒険へ

 ムーンフェイズという機能を搭載した腕時計がある。29.5日周期で満ち欠けを繰り返す月相を示すものだ。でも、こうも言えるのではないだろうか。ムーンフェイズ機能を搭載した腕時計とは、センターの時分針による「日常の時間」と月を基準とする「非日常の時間」という、ふたつの時間を刻むものだと…。ムーンフェイズ機能付きの時計を身につけるときの、ちょっとした高揚感は、そんなところに起因しているのもしれない。

 日常のなかに非日常を求める小さな冒険に、そんな時計はよく似合う。

 例えば、時の移ろいを追いかけて、海辺の公園に撮影に出かけてみる。スマホではダメだ。カメラそのものがいい。カメラを構えるという行為が小さな非日常の気分を盛り上げてくれる。移ろう日差しや長さを変える影をモニター越しに眺めれば、地球や宇宙と時間がつながる新鮮な感覚を味わえるかもしれない。

 腕時計はクラシックな重厚さよりも、軽やかなスポーティさを持ったものがいい。そんな時計こそ、シームレスな日常を過ごす僕たちにはしっくりくる。ジャケットやスーツにも合わせられるけれど、カジュアルなスタイルにフィットし、それでいて身につける満足感を味わわせてくれるもの。

 オリエントスターのコンテンポラリーコレクション メカニカルムーンフェイズは、そんな気分に寄り添う1本だと思う。


日常的に扱いやすい、エレガントでスポーティなコンテンポラリーコレクションメカニカルムーンフェイズ

コンテンポラリーコレクション メカニカルムーンフェイズの主力となるホワイトマザー・オブ・パール(白蝶貝)を採用したRef.RK-AY0005A。クラシックコレクションとはひと味異なるモダンで立体的なディテールを備える。

 昨年70周年を迎えた日本の腕時計ブランド、オリエントスターは一貫してアナログな機械式腕時計を作り続けてきた。なかでもそのフラッグシップとして生まれたコンテンポラリーコレクション メカニカルムーンフェイズは、気の置けないモダンなスポーティさを持つ一方で、凝った作り込みを特徴としている。

 まずはダイヤルから見ていこう。3時位置にブランドロゴ、12時位置にオリエントスターを象徴するパワーリザーブインジケーター、9時位置にテンプの動きが見えるオープンハート、そして6時位置にはポインターデイトと重ねて、ムーンフェイズ機能が搭載されている。テンプが鼓動するオープンハートを地球に見立て、6時位置の月から地球を望む宇宙空間の眺めをコンセプトにデザインされた。

 ダイヤルにはマザー・オブ・パールを採用(スタンダードなメタルダイヤルもある)。薄くカットされたシェルの裏側にカラーを施し、メタルパーツに貼り付けるという手の込んだ工程で作られている。柔らかくエレガントな表情は、こうして生み出されるのだ。ブルーの針とのコントラストも味わい深い。アプライドインデックスにも注目したい。磨き上げられたファセット面と筋目仕上げが施された面とのコンビネーションにより、印象的な輝きを放つ。

 ケースで特に注目したいのはラグの部分だ。平滑な面を組み合わせた多面構成により、シャープさが際立っている。また、ケースサイド斜面のポリッシュ仕上げにザラツ研磨を導入していることも特筆したい。紙ヤスリなどの研磨素材を取り付けた回転する円盤に研磨面を押し当てながら歪みのない光沢面へと仕上げる技術だが、極めて高度な熟練を要する。これをさりげなく取り入れているところにオリエントスターのプライドが垣間見える。

 ブレスレットも、ポリッシュとマットの異なる仕上げを施したコマを組み合わせた立体的な表情が印象的だ。またフォールディングバックルは留め金部のインナーの両サイドを削り込み、閉じたときスムーズに腕になじむよう工夫されている。ディテールにまで配慮が行き届いているのがうれしい。丁寧な仕上げが施されたムーブメントはサファイアのシースルーバックから眺めることができる。パワーリザーブは50時間、防水性は10気圧と、必要十分なスペックを備える。


時計が気付かせてくれる、非日常の時間を過ごす大切さ

 朝の光を浴びるコンテンポラリーコレクションメカニカルムーンフェイズは、その優れた作り込みを誇るような凛々しい表情を浮かべる。一方で、夕暮れの暖かいオレンジ色の光を受けたダイヤルは、ディテールが醸し出す力強さに加えて、柔和でエレガントな雰囲気を纏う。そんなわずかな印象の違いに気付くことができるのも、時計とともに非日常を求める小さな冒険へ出たからこそだ。

 こだわった作り込みでありながら、この時計はどこか控えめで主張し過ぎるところがない。適度なシックさ、適度なスポーティさ、そして適度なタフさが絶妙に融合されている。それでいて、この時計をじっくり眺めると、そこに息づく小宇宙を感じ取れるはずだ。そして何より、6時位置のムーンフェイズ機構が、シームレスな日常のなかではなかなか気付くことが難しい、非日常の時間を過ごす大切さを語りかけてくれるに違いない。

昨年500本の数量限定で発売されたRef.RK-AY0006A。近年、オリエントスターは国内のみならず、海外の時計好きから高評価を得ている(USで公開された記事はこちら)が、特にブランド誕生70周年モデルは人気が高い。本機のダイヤルはブラックシェル(黒蝶貝)のように見えるが、ホワイトマザー・オブ・パール(白蝶貝)を採用。シェルの裏側にカラーを施し、さらに表側からグラデーション塗装を吹くことで独特の美しいダイヤル表現を実現した。


コンテンポラリーコレクション メカニカルムーンフェイズ ギャラリー

Photos:Tetsuya Niikura(SIGNO) Styled: Eiji Ishikawa(TRS) Hair&Make:Ken Yoshimura Model:Ryohei Yamada(Velbed) Words:Yasushi Matsuami

衣装協力
コート16万9400円/マッキントッシュ(マッキントッシュ青山店 ☎︎03-6418-5711)。ジャケット3万5200円、パンツ2万2000円、シャツ2万2000円、Tシャツ1万1000円/すべてトラディショナル ウェザーウェア(すべてトラディショナル ウェザーウエア 青山店 ☎︎03-6418-5712) ほかはすべてスタイリスト私物