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In Partnership

The G-SHOCK GBD-H2000

チャレンジを続ける人々を支えるG-SQUAD。サイジング、素材、構造と多方面からのアプローチを行うことで、より軽快な着用感を実現した最新モデルが到着した。

THE RELIABLE PARTNER ON YOUR WRIST

  “アーバンスポーツ”をコンセプトにG-SHOCKの主幹性能である耐衝撃性は踏襲しつつ、ワークアウトを気軽に楽しめる機能と多彩なカラーバリエーションを用意して2018年にデビューしたG-SQUAD。当初こそファンランナーをメインターゲットとした仕様であったものの、同シリーズは少しずつ機能や外装デザインをアップデート。これまでにWear OS搭載モデルや、GPS機能、心拍計を搭載したモデルをラインナップに加え、ランニングのみならず、さまざまなアクティビティに対応するトレーニングツールシリーズへと進化を続けている。

 その最新作がGBD-H2000である。2020年にリリースされたGBD-H1000の後継機種に位置付けられるモデルで、GPS機能はそのままに、新たにジャイロセンサーを追加した6種類のアクティビティ計測用センサーを搭載。トレーニング中の体の動きをトラッキングし、距離や時間、運動量などの計測結果を確認できるのみならず、心拍データを基にした心身の分析に定評があるポラール社のアルゴリズムも採用することで、パフォーマンス向上につなげるためのトレーニング分析や睡眠解析をも行えるようにした。

GBD-H2000-1A9JR

 一方でカシオは、GBD-H1000のG-SHOCKらしいデザインが、ライフスタイルに運動を取り入れるユーザー傾向の高まりのなかで支持を得た点にも着目。GBD-H2000ではG-SHOCKの遺伝子を継承しつつ、より快適にトレーニングが行えるサイズを目指した。結果、前作がケース幅54.6mm、厚さ20.4mmであったのに対し、GBD-H2000では幅52.6mm、厚さ19.4mmへのダウンサイジングを実現。重量も63gと、前作から実に38gもの軽量化に成功したのだ。

 こうした時計本体の小型化にあたって、まず見直されたのがGPSアンテナの部品構成だ。従来は上面の華燭(かしょく)用ベゼルをGPSアンテナとして利用するベゼルリングアンテナとしていたが、GBD-H2000では薄型のリング型アンテナを防水機構の内側に配置する、G-SHOCKでは初となるケース内蔵リング型アンテナに変更。さらに、メイン基板には従来モデルより多層のものを採用、カシオが得意とする高密度実装技術で6種類の計測センサーを取り入れながらも、時計本体を小型化できたのだという。

GBD-H2000-1A9JRのリストカット
GBD-H2000-1A9JR着用カット

 また、製品のジャストサイズ化とともに、カシオはデザインにもいっそうの注力を図った。今作ではG-SHOCKらしいタフさをアピールする外観は維持しながらも、新たにクロスフレームデザインを採用している。これはロードバイクのヘルメットやスポーツシューズなどに用いられる構造に着想を得たもので、硬質なパーツと柔らかいパーツが絡み合うことで耐衝撃性能の向上を実現。GBD-H2000ではこのクロスフレームデザインをケースのボタン周辺とストラップに取り入れており、カラーの取り合わせにより耐久性だけでなく軽快感も備えたデザインに仕上がった。また、本体サイズに加えてストラップの可動域も見直したことで、腕の太さを問わず快適に着用できるモデルへと大きく生まれ変わっている。

GBD-H2000-1A9JRのサイズ比較

向かって左が、従来モデルであるGBD-100-1JF。右がGBD-H2000-1A9JRのカラーバリエーションモデルとなるGBD-H2000-1AJR。

 GBD-H2000について、「時間や距離といった基本的なアクティビティの計測機能に加えて、高地トレーニング時の目安となる血中酸素レベル、オートライト機能など、自分が使いたい機能は網羅されていると思います」と語るのは、プロトライアスリートの山本良介氏。こうした腕時計型のトレーニングツールは自身も何年も前から使用しているが、それらと比較しても機能面ではまったく遜色ないという。

 「トレーニング中に操作で迷うことはないし、各種設定がスマートフォン側で行えるのもわかりやすくていい。ストラップはシリコンより硬めのソフトウレタンを使っているということですが、実際に着用しても手首が擦れるようなことはありません。トレーニング時はもちろん、睡眠中でも気にせずつけていられると思います。シリアスランナーになるほど腕を振る回数も増えるため、時計の重さやフィット感はポイントになってくるのですが、この軽さならストレスは感じないでしょう。そして何より、デザインがいい。この手のツールはいかにもスポーツ用といったルックスが多いですが、GBD-H2000は普段使いもできるデザインになっているので、トレーニングのモチベーション向上にもつながると思います」

 同モデルの装着感に大きく寄与したのが、カーボン繊維強化樹脂を採用したケースバックだ。本体の軽量化を推進するべく、前作のステンレススティールからカーボン繊維強化樹脂へと変更されている。しかしながら当然、耐水圧は樹脂のほうが劣る。カシオでは検証を重ねた結果、従来のようなフラット形状ではなく丸みを持たせた立体的なフォルムにすることで、G-SHOCKのレギュレーションである20気圧の防水性を確保。日常生活での使用はもちろん、屋内プールやオープンウォーターの遊泳でも安心して装着できるようになっている。

GBD-H2000-1A9JRを着用する山本良介

山本良介・1979年、京都府生まれ。18歳でトライアスロンデビュー、2001年に世界トライアスロン選手権日本代表に選出される。2008年には北京オリンピック出場、2010年の日本トライアスロン選手権で初優勝を飾る。現在では、次世代の育成にも注力している。

 カラーバリエーションは全4種類をラインナップ。メインとなるのはイエローのネオンカラーモデルで、トレーニングウェアやシューズとの親和性が高く、夜間のランニングでも認識しやすい色合いだ。これ以外にもブラックを2種類とブルーを用意。特にアウターベゼルの刻印までブラックで統一したモデルは、時計をファッションの一部と捉え、ステルス的に着用したいユーザーにも支持されるだろう。

GBD-H2000-1A9JR
GBD-H2000のカラーバリエーション

 タフさを象徴するプロポーションや使いやすいカラーリングに加え、GBD-H2000ではデザインに高級感を与えることにも注力。プロテクターで覆われたベゼルパーツには、軽量化のためにウレタンを採用した。従来モデルのような金属感を出すために山形カシオが有する微細加工技術を利用。ベゼルに挽き目を施すだけではなく、稜線の仕上げも美しく見えるように微調整を繰り返すことで、金属と見紛うような質感を完成させた。なお、ベゼルおよびバンドには再生可能な有機資源を使用したエコ資材、バイオマスプラスチックを使用するなど、環境面への配慮も見られる。一方で、トレーニングツールとしての操作性にも改善が。決定(ENTER)ボタンをケース9時位置に、モードの送り(FWD)を8時側、戻り(REV)を10時側にあらためることで、トレーニング中における直感的な操作を可能とした。

GBD-H2000-1A9JRを着用する山本良介

 このGBD-H2000のようにハートレート(心拍数)などのバイタルセンサー技術を取り入れたモデルは、人間の生活に寄り添ってきた時計というプロダクトの正常進化である、とカシオは捉えている。今後、技術がさらに進歩することで、トレーニングをサポートするのみならず、よりライフスタイルに溶け込んだ時計を展開していきたいという。G-SHOCK誕生40周年の節目に大幅なアップデートを実現したGBD-H2000ではあるが、早くもG-SQUADの進化形に期待がかかる。

Photographs:Jun Udagawa Styled:Eiji Ishikawa(TRS) Words:Yuzo Takeishi