Watching Movies ジョン・グッドマン、『ビッグ・リボウスキ』でカシオのG-SHOCKを着用

　誕生日のシーズン！　今日は私の誕生日だからそう言ってみたのだが。ちなみに12月4日はあるAリスト俳優の誕生日でもある。ジェフ・ブリッジス、またはジェフリー・リボウスキ。または「デュード」。この特別な日にブリッジスと一緒にいることはできないので、代わりに映画で祝おうと思ったのだ。しかし、我々のWatch Spottingのため、今回はブリッジスではなく、ソブチャック役のジョン・グッドマンに注目してみた。

　この映画は馬鹿げているが、非常にシンプルに奇想天外だ。リボウスキがある夜、帰宅して冷えたホワイト・ルシアンを飲んでいると、彼に金を貸しているという2人のチンピラに出くわす。彼らは絨毯に小便をしたあと、彼が別のジェフ・リボウスキだったことに気づき、去っていった。この過ちを正し、新しいラグを手に入れようと決意した彼は（汚れたラグが部屋を引き締めていたが）、もう一人のリボウスキを探しに行く。その過程で、彼と仲間たち（スティーブ・ブシェミ演じるドニー・ケラバトスとソブチャック）は、誘拐犯やニヒリストたちの暗い闇の世界に巻き込まれていく。

　リボウスキの友人であるベトナム帰還兵のソブチャックが、腕時計に注目を集めさせる。映画のなかで彼が身につけているのは、ミリタリー調のカシオG-SHOCK DW-5900、通称 "三つ目 "だ。彼のスタイルやキャラクターの雰囲気からも、これが彼の日常使いの、唯一無二の時計であることは明らかだ。この黒い時計は、51.4×46.8mm、厚さ15.5mmの大型レジンケースを採用し、ブラックのレジンストラップが付いている。性能面では、ISO規格の200m防水に対応しており、プロのダイビングにも適している。ソブチャックがその目的で使用することは想像できないが。

　DW-5900は、伝統的な液晶ディスプレイの上に3つの補助的なアナログダイアルがあることから、「三つ目」と呼ばれている。この時計は、映画のキャラクターの名前をとって「ウォルター 」と呼ばれ、多くのコレクターに親しまれている。歴史的には三つ目ディスプレイを採用した最初のG-SHOCKであり、HODINKEEのジョン・メイヤーG-SHOCKのベースモデルともなった後続モデルのDW-6900ができるほど大人気を博した。

　この映画では、どのキャラクターが時計をしていて、どのキャラクターがしていないかという選択がとても興味深い（小道具の製作は、この欄でもおなじみのリッチー・クレマー）。デュードのように怠け者で、いつまでもタバコを吸っているような男が時計を必要としないのは当然のことだ。象徴的なカーディガンとサングラスを身につけた彼は、ポスト・タイムのメンタリティを象徴している。しかし、ソブチャックの場合はまったく違う。ポケットの多いベストを着た軍人は、カシオのような機能性の高い時計を無限に使いこなすだろう。ソブチャックの時計は時代を先取りしていた。DW-5900が発売されたのは1992年だが、映画の舞台は1991年頃の「この侵略は許さない」（映画内のセリフ）アメリカである。これは間違いなくジョークだ。あなたは原理的にそれを嫌うかもしれないが、それは......あなたの意見ということで。

　ソブチャックの最初の出番で、DW-5900の姿を初めて見ることができる。デュード、ソブチャック、ケラバトスが一緒にボーリングをしていると（ケラバトスは石を投げている）、デュードが自分のラグにおしっこをした男の話をし始める。ソブチャックは同情から激怒し、「あの絨毯は部屋を引き締めていたじゃないか」という象徴的なセリフを吐いて犯人を非難する。彼が友人の家の装飾に関する公平な解決策を見つけようとしているとき、彼のG-SHOCKが大げさなほど怒りに満ちた手首にはっきりと見えている [00:07:53]。このようなシーンでは、台詞が時計の発見を邪魔してしまうことがあるが、がんばれば三つ目が見えてくる。

　ソブチャックとデュードがダイナーのカウンターに座り、もう一人のジェフリー・リボウスキにまつわる最新のドタバタを話しているという有名なシーン。リボウスキ家との会合で、デュードは大富豪リボウスキの妻バニーの足の指とされるものを渡され、身代金を要求している誘拐犯からのメッセージだと言われる。そして、その足の指を持ってソブチャックとのランチに行き、自分が置かれているトラブルについて説明する。ソブチャックはその話を信じず、バニーの足の指だとも思わずに罠だと思っている。その証拠に、彼は時計を見て [00:52:36] 「今日の午後3時までに足の指を用意できる」と宣言する。彼が本当のことを言っているかどうかはわからないが、その自信は十分に説得力がある。このシーンでは、単に時計を見せるだけでなく、ソブチャックが時計を操作して時間を確認している様子が見られる。奇妙な理由でそうしているとはいえ、スクリーン上で時計が機能しているシーンはクールだ。

『ビッグ・リボウスキ』（ジェフ・ブリッジス、ジョン・グッドマン主演）は、コーエン兄弟が脚本・監督を務め、リッチー・クレマーが小道具を担当。Peacockでストリーミング配信されているほか、iTunesやAmazonでレンタルも可能。

Lead illustration, Andy Gottschalk