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LVMHウォッチ部門のフレデリック・アルノー(Frédéric Arnault)CEOは、部門内の再編を発表した。2024年9月1日より、ジュリアン・トルナーレ(Julian Tornare)氏がタグ・ホイヤーのCEO職を離れ、ウブロのCEOとして就任する。そして、ブルガリ・グループ ウォッチ部門のマネージング・ディレクターであるアントワーヌ・パン(Antoine Pin)氏がトルナーレ氏の後任となる。
現在ウブロのCEOを務めるリカルド・グアダルーペ(Ricardo Guadalupe)氏は、LVMHに買収される20年前から同ブランドに在籍し、このたびウブロの名誉会長に任命された。わずか2週間前にシリル・ヴィニュロン(Cyrille Vigneron)氏がカルティエを退社したことを皮切りに、時計業界の経営幹部クラスの再編成が竜巻のように起こっているなかでの人事異動である。
トルナーレ氏の突然の移動の理由は何か? 彼は2017年から2023年までゼニスのCEOを務め、エル・プリメロに注力し、不調な製品を排除して既存の成功している製品に焦点を当てることでブランドのラインナップを刷新した。トルナーレ氏は(非常に短期間ではあるが)タグ・ホイヤーでも同様のことを行い、カレラやアクアレーサーのように商業的に成功を収めているモデルにフォーカスした。これはLVMHが、大衆市場での成長の機会を見据えてトルナーレ氏を任命していると考えられるのではないだろうか?
モルガン・スタンレーによる2023年のレポートによると、ウブロの2023年の売上は10%減少し、収益は2022年の7億4400万スイスフランから6億7000万スイスフランに落ち込んだ。この統計以外にも影響力の面で市場シェアの明確な低下が見られる。グアダルーペ氏は近年、派手なコラボレーションやアンバサダー活動に注力していたが、トルナーレ氏の就任はより伝統的なプロダクトへの回帰を示唆している。これはLVMHによる斬新なビジョンを持つ(と期待される)新CEOによってウブロの大幅な見直しを行いたいという願望を示しているのではないか。グアダルーペ氏はビバー(Biver)氏時代の産物であった。
タグ・ホイヤーの好調な業績と、ロレックスからフォーミュラ1のスポンサーシップを引き継ぐという最近のうわさを考えると、ブランドの変革の時期としては少々奇妙かもしれない。これはスイス時計市場全体が低迷するなか、ウブロを中心とした再編のように見える。市場が軟化し消費者行動が変わり始めている今、ブランドには対応するか取り残されるかのいずれかの道しか残されていないことを忘れてはならない。2024年のポスト・コロナの時計業界において、LVMHは単に対応を進めているに過ぎないのだ。
ウブロはLVMHグループの一員です。LVMH Luxury VenturesはHODINKEEの少数株主ですが、編集の独立性は完全に保たれています。
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