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Introducing モリッツ・グロスマン ユニバーサルツァイト まったく新しいタイプのワールドタイム

140年の時を経て誕生した時計。

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我々が知っていること

きっと多くの人が最初に思い浮かべる名前ではないだろうが、私はモリッツ・グロスマンが現在活躍する最も独創的な時計メーカーのひとつだと純粋に考えている。前回、2019年にこのドイツブランドをHODINKEEで紹介したとき、ジャック・フォースターは、「ハマティック」の背後にある技術的なメリットを強調し解説した。モリッツ・グロスマンが新しい時代のためにハンマー巻上げシステムを刷新した自動巻きムーブメントだ。そのときの彼の解説は非常に説得力があった。

A lifestyle image of the Moritz Grossmann Universalzeit

 新たに発表された「ユニバーサルツァイト」は、先に発売されたモリッツ・グロスマンのGMTウォッチをベースに、ワールドタイムに対応させたものだ。ユニバーサルツァイトは、6つのタイムゾーンの時刻をデジタル表示する新しいモジュール式ムーブメントを搭載し、地球儀を模した文字盤上の6つの小窓から、中央の時針と分針でローカルタイムを表示する。つまり、ユニバーサルツァイト(ドイツ語でユニバーサル + タイム)は、文字盤上で合計7つのタイムゾーンを同時に表示することができるのだ。

A lifestyle image of the Moritz Grossmann Universalzeit

 現地時間に加え、フェニックス、リオデジャネイロ、ケープタウン、ドバイ、シンガポール、東京の6都市を表示し、4大陸を表現するように分散されている。これらの都市はいずれもサマータイムを採用していないため、年間を通じて各都市の時刻が同期され、正確な時刻が表示される。もちろん、中央の時針は現地時間を表している。旅行中に時刻を変更する必要がある場合は、10時位置にあるプッシャーで中央の時針を1時間単位で前後に素早く調整することが可能だ(その仕組みは、モリッツ・グロスマンが公開したビデオでご確認を)。

A lifestyle image of the Moritz Grossmann Universalzeit

 文字盤は、地球を表現した魅力的なものだ(ただ、自分がちょっと冷たいことは認める)。亜鉛メッキブルーにサンバースト仕上げが施されたダイヤルで全世界の海を表現し、大陸はマットなサーモントーンで表現されている。(オーストラリアは、残念ながらほとんど写っていない)。緯度・経度は、世界を横断する細い白線で表現。デジタル表示の窓は面取りされているが、立体的なフレームがないため、文字盤上が煩雑にならず、また数字は黒と白で視認性を高めている。

 ユニバーサルツァイトの内部には、4分の3プレートなどドイツの伝統的な装飾様式と、手彫りのテンプ受けやラチェットホイールにスネイルなどの装飾が施された自社製の大型手巻きCal.100.7が搭載されている。同社のCal.100をベースに、24歯のラチェットホイールとスプリングで各時間をデジタル表示するディスクに接続し、6つのタイムゾーンを組み込んだモジュールを追加している。1時間が経過すると、ラチェットホイールがディスクを瞬時に押し、7つの開口部から見えるデジタル表示の時刻が一度に変わる。

A caseback image of the Moritz Grossmann Universalzeit
A caseback image of the Moritz Grossmann Universalzeit
A caseback image of the Moritz Grossmann Universalzeit

 本機は、まず44.5mm×13.78mmの大型ステンレススティールケースを採用し、価格は4万2000ユーロだ(日本円で約543万円)。モリッツ・グロスマンがステンレススティール製のファーストエディションを発表したことは評価に値するが、今後、貴金属製のモデルがどのような形で発表されるのか楽しみだ(手打ちの質感を文字盤の全体に施したハイエンドのトレンブラージュ加工を大陸部分に採用してもいいかもしれない)。

我々が思うこと

私がモリッツ・グロスマンの時計を好きな理由のひとつは、この会社が驚きに満ちていることだ。トゥールビヨンのストップセコンド機能に人間の髪の毛が採用されている。誰も頼んでいないのに、このブランドはそれをやってのけた。同じように、しかし(願わくば)人体構造にはあまり関係なく、ユニバーサルツァイトは誰も求めなかった疑問に対する解決策である。「この6つの都市では、まったく同じ時刻に何時になっているのか?」という。

A lifestyle image of the Moritz Grossmann Universalzeit

 はっきり言って、私はアパートで一人でユニバーサルツァイトと大声で発音するほどに、このユニバーサルツァイトを楽しんでいる。私はまだこの時計を実際に見ていないが、Cal.100.7の仕上げは申し分ないと確信している。そして、トラベルウォッチには欠かせない直感的な操作が可能だ(もちろん、デイト表示があれば、その点では安心だが......話が逸れた)。

A lifestyle image of the Moritz Grossmann Universalzeit

 ユニバーサルツァイトについての公式プレスリリースでは、ちょうど140年前の昨日、1885年1月23日にドイツのライプツィヒで、ブランドの代名詞でもあるモリッツ・グロスマンが「ユニバーサルタイム」という斬新なコンセプトでプレゼンテーションを行ったことを紹介している。当時、ドイツで最も有名な時計職人であったグロスマンは、その日、新たなグローバル化社会が直面する、海外旅行における現地時間の違いに対処するための課題を解決しようとしたのだ。

A lifestyle image of the Moritz Grossmann Universalzeit

 残念ながらグロスマン自身は、タイムゾーンと世界時制定の瞬間に立ち会うまで生きることはなかった。ライプツィヒの工科大学での講演の最中に倒れ、そのまま回復することなく、その日のうちに家族や友人が見守るなか、脳卒中で亡くなってしまった。

 この新しいユニバーサルツァイトは、グラスヒュッテの最も優れた時計製造におけるレジェンドの一人に捧げる素晴らしい作品であると同時に、それ自体が支持されるべき革新的な技術作品でもあるのだ。

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基本情報

ブランド: モリッツ・グロスマン(Moritz Grossmann)
モデル: ユニバーサルツァイト(Universalzeuit)
型番: MG-003072

直径: 44.5mm
厚さ: 13.78mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤色: 銀無垢
インデックス: ペイントとプリント
風防: 内側に無反射コーティングが施されたサファイア風防
ストラップ/ブレスレット: ハンドステッチのアリゲーターレザーとステンレススティール製のピンバックル

A close-up shot of the steel case on the Moritz Grossmann Universalzeit
A close-up shot of the steel case on the Moritz Grossmann Universalzeit

ムーブメント情報

キャリバー: マニュファクチュールCal. 100.7
機構: 時、分、秒、センターセコンド、ストップセコンド、グロスマン社製手動巻上げ装置(プッシャー付き)
直径: 36.4mm
厚さ: 7.45mm
パワーリザーブ: 42時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 1万8000振動/時(2.5 Hz)
石数: 31石、うち1石はゴールドシャトン留め
クロノメーター認定: 5姿勢で調整
追加情報: グロスマン社製テンプ、プッシャーによる針合わせとムーブメントの始動、バックラッシュ付きの省スペース型グラスヒュッテ製ストップワーク、グロスマン社製マイクロメーター付きネジ止め片持ち式テンプ受けによる調整、無処理ジャーマンシルバー製の3分の2プレートとピラーを備えたムーブメント、ハンドエングレービング付きのテンプとガンギ車付きテンプ。 幅広のグラスヒュッテストライプ、3重のスネイル仕上げが配されたラチェットホイール、別個に取り外し可能なクラッチ巻上げ機構、針合わせ用ストップセコンド、中央秒針、特定の大都市圏でフルタイムを表示する新開発モジュール、10時位置に場所を変えたときに時針を調整する補正機構を装備。


価格 & 発売時期

価格: 4万2000ユーロ(日本円で約543万円)
発売時期: 今すぐ
限定: 情報あり次第アップデート

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