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Introducing H.モーザーの新型パイオニアはより小さく、そしてより優れたものになった(編集部撮り下ろし)

3mmダウンサイズしたことで、ブランドの“オールラウンダー”コレクションに、大きな違いが生まれた。

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我々が知っていること

 先月末に、複雑機構を搭載したタンタルケースモデルを発表したばかりのH.モーザーが、より小振りな40mm×12mmのスティールケースを採用した、ふたつの新しいパイオニアモデルを発表した。1分に1回転するワンミニッツ トゥールビヨンとセンターセコンドの2モデルで展開し、アークティックブルーフュメ文字盤を備える。これは文字盤外周の濃いブルーが中央にかけて明るく変化するが、印象的なサンバーストパターンもあるため光によって色も変化していく。

The H. Moser Pioneer Tourbillon in 40mm steel

新しい40mmサイズのSSケースを採用した、H.モーザー パイオニア・トゥールビヨン。

 これらの文字盤には、光と影の陰影を演出するべく傾斜を設けた、砲弾型のインデックスを採用することで文字盤とのコントラストを高めている。さらにスーパールミノバ®でできたアワーリングにあるドットが、リーフ型の時針の夜光とマッチ。6時位置にあるブランドロゴは透明なラッカーで描かれており、サンバーストパターンに反射した光が入る角度からしか見ることができない。

Detail on the dial of the Moser Pioneer Center Seconds

 しかし本当に驚くべきディテールはケースサイズだ。従来のパイオニアと同じムーブメントを搭載しつつ、シャープなラグと、ミドルケースに一部施された刻みを持つ独特なシェイプはそのままに、ケースサイズが3mm近く(こだわるなら2.8mmだ)も小さくなっている。しかも120mの防水性能を備えており、モーザーのなかで最もスポーツ志向の高い時計に仕上げられたのだ。

The movement of the Pioneer Center Seconds

H.モーザー パイオニア・センター セコンドと同様のムーブメント、HMC200を搭載。

The side of case and crown on the Moser Pioneer Center Seconds

H.モーザー パイオニア・センター セコンドのケースサイドとリューズ。

 トゥールビヨンモデルには、H.モーザーの姉妹会社であるプレシジョンエンジニアリング社が自社で設計、製造した自動巻きCal.HMC 804を搭載。また、ダブルヘアスプリングを搭載して精度向上を図ったほか、トゥールビヨンは交換可能なモジュール式であり、ムーブメントと別に組み立てられたあとに調整されるため、メンテナンスのダウンタイムを短縮することができる。センターセコンドモデルには、ブリッジと地板にH.モーザーの特徴であるダブルストライプを施した、自社製自動巻きムーブメントのCal.HMC 200を搭載。どちらのムーブメントも、最低3日間のパワーリザーブを確保している。

The HMC 804 automatic Manufacture calibre tourbillon movement

Cal.HMC 804は、自動巻きのマニュファクチュール トゥールビヨン ムーブメントである。

 なおどちらのモデルにも、ラバー、テキスタイル、レザーストラップ、そして(いちばんスポーティに見えるよう)SSブレスレットが付属。センターセコンドモデルは202万4000円(税込)、トゥールビヨンモデルは783万2000円(税込)となっている。

我々の考え

 ちょうど1年前、私がスイスの偉大な時計職人の知られざるストーリーを追い求めてスイスに滞在し、H.モーザーのオーナーであり、その時計職人の親戚でもあるメイラン一家とともに過ごしていたときのことだ。私の旅のお供として、マッドレッドのフュメ文字盤が美しい、H.モーザー パイオニア・センター セコンドを連れていた。しかし愛情を注いでいた割にこの時計は43mmで大きすぎた。CEOのエドゥアルド・メイラン(Edouard Meylan)氏にその事実をぶつけたことがある。

The Moser Pioneer Tourbillon in 40mm Steel

H.モーザー パイオニア・トゥールビヨン、SSでできた40mmを腕に乗せた。

 メイラン氏は“できない”とは言わなかったが、このムーブメントのケースを小さくするのは大変なことだとは話していた。そして彼らはその要求に、確実に応えようともしてくれていた。私の好みとしては、パイオニアの新モデルは40mmでちょうどいい。

 ブランドにとっては文字盤が問題になることはない。このアークティックブルーフュメのサンバーストパターンは大変素晴らしく、しかもブランドロゴの隠し方も相まって、私の見事なマッドレッドよりもさらによくなっていると思う。メイラン氏は、父親が持っていた懐中時計のコレクションからインスピレーションの一端を受けており、そして文字盤のロゴではなく、ウォッチメイキングこそが重要であると悟ったのだと話してくれた。針、インデックス、またムーブメントの仕上げは、この価格にふさわしいと感じる。しかしその前身である42.8mmのパイオニアを手にしていたとき、それを友人に渡してみると、大きすぎるという感想が挙げられた。そう、H.モーザーは120m防水というスポーティな時計を間違いなくつくったはずだったが、そのほかの小さな工夫が“スポーティさ”からほど遠く、あの大きさには違和感があり、しっくりとこなかったのだ。

The Moser Pioneer Center Seconds sitting on a flat surface
The HMC804 movement and new 40mm steel case

ムーブメントHMC804に、新型の40mmSSケースを採用。

The dial and case on the HMC804

正面から見た場合。

 この話を本格的なHands-Onにするのは避けたいが、この2本の選択肢は、手首とのバランスもよく、より快適に装着できるといえるだろう。むしろ、今のH.モーザーとはまったくの別物といってもいいくらいだ。これまでのファンの目から見ていちばんともいえるモデルだったとしても、この時計によってまったく新たな顧客へ訴求されるものにもなっていると思う。

 強いていえば、ラグのエッジはもう少し柔らかくして欲しかった。底面は美しいフラットな形状だったが、裏蓋付近のエッジはステーキを切り分けるのに十分なほど鋭い。それでもこの新しいパイオニアは、時計を身につけていることを忘れてしまうほど、美しい文字盤が光に照らされて輝き、持ち主を常にワクワクさせて、喜ばせてくれる時計であることに変わりはない。

The one-minute tourbillon of the new Pioneer Tourbillon

ワンミニッツ トゥールビヨンのHMC804。


基本情報

ブランド: H.モーザー(H. Moser & Cie.)
モデル名: パイオニア・センター セコンド アークティックブルー&パイオニア・トゥールビヨン アークティックブルー
型番: 3200-1217(センター セコンド)、3804-1208(トゥールビヨン)

直径: ともに40mm
厚さ: 10.4mm(サファイアクリスタルなし)、 12mm(サファイアクリスタルあり)
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: ともにサンバーストパターンを施したアークティックブルーのフュメ
インデックス: 砲弾型インデックス、夜光付きアワーマーカー
夜光: リーフ型時・分針、アワーマーカーにスーパールミノバ®を採用
防水性能: 120m
ストラップ/ブレスレット: 手縫いのアリゲーターレザー、ラバー、テキスタイルストラップ、またはSS製ブレス。H.モーザーのロゴが刻印されたSS製バックル付きストラップ。

The Pioneer Centre Seconds Arctic Blue on the wrist

ムーブメント情報

キャリバー: HMC 200(センター セコンド)、HMC 804(トゥールビヨン)
機能: 時・分・秒(センター セコンド)、時・分・トゥールビヨン(トゥールビヨン)
直径: ともに32mm
厚み: ともに5.5mm
パワーリザーブ: ともに約3日間
巻き上げ方式: ともに自動巻き
振動数: ともに2万1600振動/時
石数: 27(センター セコンド)、28(トゥールビヨン)
追加情報: 1分に1回転するフライングトゥールビヨン


価格 & 発売時期

価格: 202万4000円(センターセコンド)、783万2000円(トゥールビヨン)。ともに税込
発売時期: 発売中
限定: なし

詳細はH.モーザー公式サイトへ。

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H.モーザーの詳細や購入先について、詳しくはブランドの公式ウェブサイトをご覧ください。