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Business News スウォッチ グループ、スイスフラン高と関税上昇を受けて米国で時計の価格を引き上げ

ブランパンなどを手がけるスイスの時計メーカー、為替の“劇的な”変動を理由に価格改定を実施。

スウォッチ グループ AGはスイス最大級のウォッチメイキンググループのひとつであるが、米ドルがスイスフランに対して大きく下落し、さらに米国がスイスからの輸入品に対して関税を引き上げたことを受け、米国で販売する一部の時計モデルの価格を引き上げると発表した。スウォッチ グループの広報担当者は、そのことを認め、主な理由として為替相場の大幅な変動と関税の引き上げという2点を挙げている。

us currency changes

米ドルはスイスフランに対して下落している。

 スウォッチ グループの広報担当者は“過去4週間でドルは約8%下落した”と述べた。また、米国によるスイス製腕時計への関税が従来の3%から10%へと引き上げられたことにも言及した。スウォッチ グループはオメガ、ブレゲ、ブランパン、ティソ、グラスヒュッテ・オリジナル、そしてグループ名を冠したスウォッチなど、数多くのスイス時計ブランドを傘下に収めている。なお、どのブランドがどの程度の影響を受けるかについては、広報担当者は明言を避けた。

 価格改定に詳しい関係者によると、最初に影響を受けるのはブランパンおよびドイツ製のグラスヒュッテ・オリジナルの両ブランドになる見込みだという。関係者によれば、ブランパンはすべてのモデルで価格が一律10%引き上げられ、グラスヒュッテ・オリジナルはおよそ7%の値上げが予定されているとのことだ。

 スウォッチは、米国の市場変動を受けて価格引き上げを実施する最初の主要スイス時計グループとなる。これは、ドナルド・トランプ米大統領がスイスを含む貿易相手国に対して一連の関税措置を発表したことを受けたものであり、スイスには一時的に停止される前に31%の関税が課されていた。現在もスイスおよび欧州からの輸入品には10%の関税が残されたままである。

関税による経済的混乱のなかで、金価格は過去最高値まで急騰を見せる。

 米国の貿易政策による経済的混乱を受けて米ドルは下落し、スイスフランなどの通貨が強含んでいる。同時に、スイスの時計業界における主要な原材料である金の価格も、投資家が安全資産を求めていることから1カ月で約10%上昇し、1オンスあたり3200ドル(日本円で約45万円)を超える過去最高水準に達している。リシュモンやLVMH、ロレックスSA傘下のブランドといったほかのスイス時計グループは、現時点で米国における価格改定を発表していないが、スウォッチ グループが一部モデルの価格を引き上げたことで、他のブランドも追随する可能性がある。

 今後の続報は、HODINKEEでお伝えする。