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April 02, 2020
Hands-On モンブラン ヘリテージ スモール セコンド リミテッド エディション 38

Hands-On モンブラン ヘリテージ スモール セコンド リミテッド エディション 38

希少なプレ・リシュモンのミネルバ製ムーブメントを使用した38本の限定版。

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2006年、リシュモングループは、歴史的に重要な1868年設立のスイスの独立した時計メーカーであるミネルバを買収し、当時は主に筆記用具で有名だったモンブランへと組み入れた。ベルナー・ジュラのヴィルレに本拠を置くミネルバは、その歴史の大半は高品質なクロノグラフとストップウォッチの製造で知られていた。そのヴィンテージものは依然として比較的容易に見つかり、魅力的な価格で入手できる。2000年代初頭、リシュモンに買収される前、ミネルバの当時のオーナーであったエミリオ・ニュッティ(Emilio Gnutti)は、同社を急激に高級化し、スイスの大手ブランド製品に匹敵する完成度の高いムーブメントをレパートリーに追加した。

 今回取り上げている時計、モンブラン ヘリテージ スモール セコンド リミテッド エディション38は、この時代にルーツを持つ。これは38本のみの限定版で、リシュモンの買収の3年前に作られ、その後ミネルバのアーカイブでモンブランによって発見されたムーブメントを使用している。もちろん、モンブランはヴィルレにある時計事業に多額の投資を行っており、精巧に仕上げられたムーブメントは今でもその主力となっている。この買収と投資により、モンブランは時計メーカーとしての地位を大幅に強化することができた。今日、モンブランは二つの時計工房を運営している。かつてのミネルバはヴィルレにあり、豪華な仕上げと手作業による組立てを主とする。もう一つは、アールヌーボー様式の大邸宅を改造したものがル・ロックルにあり、より多くの商品が製造されている。  

 当然、この時計に見られる新古品のCal.MB M62.00は数に限りがあり、またそれがリシュモンの買収前に製造されたということでこの時計はかなり特別で希少なものとなっているが、モンブランがそれを限定モデルに使用するのは初めてのことではない。このキャリバーは2003年から2006年の間に作られ、モンブランによればその期間中に250個のみが製造されたという。

 ヘリテージ スモール セコンド リミテッド エディション38のデザインは、1940年代と1950年代にミネルバが製造したドレスウォッチのスタイルからインスピレーションを得ており、実際、Cal.MB M62.00は、1948年のピタゴラスキャリバーの最新版である。レイアウトは同じだが、手作業により面取りされたエッジ、両側のペルラージュなど、仕上げが格段によくなっている。プレートとブリッジも今回はジャーマンシルバーを採用。ブリッジの鋭い内角は、面取りが手作業で行われたことを示しており、コート・ド・ジュネーブが至る所に見られるなど、手作業はムーブメントの他の領域にまで拡大している。歯車の歯にはファセットがあり、ルビーのシンクにはゴールドシャトンが装備されている。全体としては、非常に印象的なハイエンドムーブメントである。

 MB M62.00は、手巻きの機械式時計のムーブメントのデザインとほぼ同じくらいクラシックで、チラネジが特徴的な1万8000振動/時の大きなテンプを備えている。エスケープメントにはさらに二重調整システムが装備されており、ヒゲゼンマイは時計職人が中央に配置できるようスタッドで固定することができる。またミネルバの"悪魔の尻尾"があしらわれたスワンネックを介して、ヒゲゼンマイの長さを調整するための緩急針も付いている。   

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 私はサーモンダイヤルに目がないので、おそらくこれが大好きといってもそれほど驚かれないだろう。しかし、色は別にしても、このダイヤルが気に入っている理由は他にもたくさんある。ラッカー塗装の施されたツートンカラーのテクスチャーには深みがあり、使用されているインデックスとマーカーは、実に質の高い外観を呈している。ダイヤルにはモンブランロゴとMB M6200(ムーブメントについてはすぐその下)のナンバーが記されているが、それだけではない。よく見ると、ダイヤルの4時から5時の間にもう1つ小さなサイン、「ミネルバ」の文字が見える。モンブランの時計としては初めてのことだという。数字、マーカー、針にはすべてスーパールミノバが塗布されているが、エレガントなデザインを損なわないよう軽く塗られている。夜光は実際には非常に明るいが、遠くから見ると、この時計が発光を控えて純粋なドレスウォッチのように装ったと感じるほどだ。

 時計の名前からしてそう思うかもしれないが、ケースの直径は38㎜ではなく39㎜で、このサイズは最高だ。9.45mmの厚さでバランスがとれ、手首で十分な存在感を提供するバランスの取れたドレスウォッチである。下の写真のように、この時計はスレンダーな特徴を持っており、スーツと一緒に着用するのに最適だ。ラグは素敵でスマートであり、時計にエレガントな側面を与えている。

 ただ、それは決して繊細ではなく、したがって何週間もずっとこの時計だけを着けているのは想像に難くない。(美しい装飾が施されていれば)フォーマルでもカジュアルでも着けることができる手巻きクラシックであることは間違いなく、SS製であるということもこの時計を身に着ける理由になる。

 ストラップはグレー スフマート アリゲータースキンで、イタリア・フィレンツェのリシュモン プレテリア製であり、デプロイアントクラスプ付きだ。この時計をレビューした日に数時間オフィスで着用する機会があったが、ストラップは非常に良質だと感じた。これまで手首に着けたことのある工業製ストラップの中でも最も素晴らしいもののひとつである。本機についてあえてケチをつけるなら、そのクラスプだ。レザーストラップにクラスプを付けると素材の寿命を延ばすことができることは分かっているが、これは安価な時計で見かけるフォールディングクラスプとさして変わらないと感じた。この時計の価格を考えると、もっと良いものを期待したくなるが、付属するピンバックルにはまあ満足している。

 全体として、この時計は着けるのを本当に楽しくさせる。優れたバランス、夜光塗料が微かに施された非常に魅力的で機能的なダイヤル、見た目と使い心地の良いストラップだけでなく、この時計には今では生産されていない非常に精巧に仕上げられたムーブメントが備わっており、38本しか提供されていない。この品質の高さと排他性にはコストがかかるのもやむを得ないだろう。モンブラン ヘリテージ スモール セコンド リミテッド エディション38の価格は、204万7000円(税抜)である。

その他詳細についてはモンブラン公式サイトへ。