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毎年、Watches & Wonders(OGの方はバーゼルワールド)では、ロレックスの新作の数々を目にする。しかし、新しいものが加われば、廃盤もある。それが世の摂理であり、すべての生けとし生けるものの定めなのだ。
今年、ロレックスは耐磁性に優れた“科学者の時計”であるミルガウスに別れを告げた。ミルガウスは、ロレックスのプロフェッショナルモデルのなかでも最も大胆なルックスを持つモデルであり、2007年まで続く最も長い歴史を持つモデルでもあった。そして今、それがロレックスのウェブサイトから消えてしまったのだ。
つまり、グリーンのサファイアクリスタル風防、オレンジの稲妻のような太い秒針、バイカラーの夜光とイエローの夜光ポイント(ブラックダイヤルバージョンも)がなくなるのだ。これは、我々が目にしたミルガウス生産終了の第2波となる。数年前、ロレックスはRef.116400の非グリーンサファイアクリスタル風防のブラックとホワイトダイヤルモデル(ホワイトダイヤルモデルは、当社のコンテンツ担当EVPであるニック・マリノが特に気に入っていたモデルだ)を廃止した。
現在、グリーンサファイアクリスタル風防のブラックダイヤル(116400GV)と、人気のZブルーダイヤルモデル(同じく116400GV)は、もうないのだ。ロレックスが新しいミルガウスをブランドのラインナップに加わるかどうか、そしてどのように加わるかは、時間が解決してくれることだろう。
ミルガウスが転換期を迎えていることは、誰もが知っていることだった。チタン製に生まれ変わることを期待していた人もいただろう。しかし、それは実現しなかった。少なくとも今回のWatches & Wondersでは。
しかしミルガウスが、1956年から続くロレックスのプロフェッショナルモデルの最高峰のひとつであることを考えると、ブランドとしての存在感を示すこのモデルがなくなることはないだろう。今は…、カルト的な人気を誇るミルガウスのために、1杯注いであげて欲しい。
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