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我々が知っていること
ゼニスは2025年のLVMH Watch Weekで、クロノマスター スポーツ レインボーを投入した。18Kホワイトゴールドの無垢ケースと4カラットを超えるサファイアを贅沢に使用したこの新作は、既存のハイビートクロノグラフ、“クロノマスター スポーツ”シリーズにさらなる華やかさを添えている。
クロノマスター スポーツシリーズは2021年のデビュー以来、ゼニスでもっとも人気のあるモデルとして確固たる地位を築いてきた。ハイビート仕様のエル・プリメロ 3600 コラムホイール式クロノグラフムーブメントを搭載し、10分の1秒単位の計測精度(ベゼルで読み取れる)を誇ることで知られている。これまでのモデルは、ブラックまたはホワイトのダイヤルやセラミック製ベゼルといったモノクロームな外観が主流だったが、最新作ではより華やかな方向性を打ち出している。
レインボーは、代表的なクロノマスター スポーツのデザインの特徴をすべて受け継いでいる。直径41mmのケース、3・6・9のトリコロールが重なるインダイヤル(スモールセコンド、中央の10分の1秒を計測するクロノグラフ秒針、最大60分計測可能な積算計)、秒針のスターカウンターウェイト、12時位置のスターロゴなどだ。また“レインボー”ウォッチ(時計業界でレインボーとは一般的に宝石がセットされた時計を意味する)を標榜するだけあって、ベゼルには50個のバゲットカットサファイアが並び、色とりどりの輝きで万華鏡のような美しさを見せている。さらに10秒ごとにバゲットカットダイヤモンドが配置され、デザインに華やかさを加えている。
この色彩豊かなデザインに引かれる人も多いだろうが、それだけに見合った価格が設定されている。このレインボー クロノマスター スポーツの価格は1540万円(税込)だ。
我々の考え
ゼニスは2024年、ローズゴールドのクロノメーター スポーツにメテオライトダイヤルと宝石をあしらったベゼルを搭載したモデルを発表した(ジェームズ・ステイシーによる今作の伏線と思えるようなおもしろい記事はこちらから)。正直、私は驚かされた。静かでモノクロームで、歴史的にみても偉大で輝かしい存在である、良心的な価格のブランドにしては実に大胆な動きであるからだ。一点物としてなら例外的と言えるかもしれないが、レインボーとなるとこれは注目を集めるための全力投球のようだ(そして、インターネットでの注目度を確実に上げるルートでもある)。
今回のリリースは、レインボー競争に参加するには遅すぎるかもしれない。しかし注目を集めるための競争が永遠に続くように感じられる時計業界で、ポートフォリオを多様化しようとするゼニスを責めることはできないだろう。特にロレックス デイトナに対するゼニスの回答としてクロノマスター スポーツが位置づけられることを考えればなおさらだ。また、今作はゼニス初のレインボーではなく、2024年にはレインボーのデファイ スカイライン スケルトン ビンディ ブティック限定モデルを発表している。おそらくゼニスは今後数年間、宝石がセットされたラインナップの進化を続けるだろう。
現代のレインボーウォッチの系譜がロレックスから始まったことは否定できない。しかしそれはロレックスの専売特許ではない。宝石セットのトレンドが高級ブランドから支持され続け、裕福なセレブリティの消費者が欲しがる一方で、時計界のネット市民たちは、(工場出荷時にセットされたのであろうとなかろうと)ド派手に飾り立てられた時計を毛嫌いし続けている。レインボーフィーバーが今後も続くかどうか興味が尽きない。
基本情報
ブランド: ゼニス(Zenith)
モデル名: クロノマスター スポーツ レインボー(Chronomaster Sport Rainbow)
リファレンス: 45.3104.3600/21.M3100
直径: 41mm
ケース素材: 18Kホワイトゴールド、レインボーバゲットサファイア
文字盤: ブラック
インデックス: レインボーサファイア
夜光: スーパールミノバ SLN C1
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: 同素材のメタルブレスレット
ムーブメント情報
キャリバー: エル・プリメロ 3600 自動巻き
機能: 時・分表示、センターセコンド(10分の1秒クロノグラフ)、スモールセコンド(9時位置)、60 分積算計(6時位置)、60秒積算計(3時位置)
パワーリザーブ: 約60時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 3万6000振動/時
追加情報: ベゼルに10分の1秒表示、コラムホイール式クロノグラフ、4時半位置にデイト表示
価格 & 発売時期
価格: 1540万円(税込)
発売時期: ゼニス実店舗およびオンラインブティックでのみ購入可能
詳しくはこちらをご覧ください。
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