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Introducing A.ランゲ&ゾーネ ランゲ1の30周年記念を祝うブラックオニキスとピンクゴールド

これはランゲ1の30周年を記念した限定モデル4本セットだ。

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我々が知っていること

ランゲ1は1994年10月24日に発表され、ちょうど30周年を迎えた。このブランドの特徴であるアシンメトリーデザイン誕生30年を記念して、A.ランゲ&ゾーネは4本の限定モデルを発表した。カラーは2種類で、プラチナケースにブラックオニキスダイヤルのモデルと、ピンクゴールドケースにブルーダイヤルのモデルだ。各モデルは通常のランゲ1のサイズと、やや小振りなリトル・ランゲ1のサイズで展開されている。

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 数週間前、ロードアイランド州ニューポートで開催されたオードレイン・ニューポート・コンクール・オブ・デレガンスに参加した際、新作のランゲ1を少し見る機会があった。コレクターやブランド支持者のあいだで依然として人気を博しているにもかかわらず、ランゲは控えめなブランドであり、新作のランゲ1とそのリトル・ランゲ1のモデルも30周年を祝うにふさわしい、ランゲらしい控えめなアプローチが感じられるものだった。

 前述のように、38.5mmのスタンダードなランゲ1にはふたつのバージョンがある。191.062は950プラチナケースにブラックオニキスダイヤルを備えたモデルで、191.063は750PGケースにブルーダイヤルとPGのアクセントが施されたモデルだ。リトル・ランゲ1については、それぞれ181.062と181.063があり、ランゲ1と同じデザインながらサイズは36.8mmとなっている。4つのモデルすべてが厚さ9.5mmから10mmのあいだに収まっており、ケースサイドの10時位置にあるプッシャーの有無でサイズの違いを簡単に見分けることができる。このプッシャーが搭載されているのは、38.5mmのランゲ1だけだ。

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 どちらのサイズにも、ランゲのCal.L121.1が搭載されている。手巻き式のこのムーブメントはランゲ1ならではの特徴的な時刻表示に加え、パワーリザーブ表示やアイコニックな“アウトサイズデイト”機能を備えている。L121.1は2万1600振動/時(3Hz)で時を刻み、約72時間のパワーリザーブを備え、A.ランゲ&ゾーネらしい高度な手仕上げが施されている。そこにはジャーマンシルバー製の地板やブリッジ、そして手彫りのテンプ受けも含まれている。ランゲの時計を見たことがある人にとっては驚くことではないが、その仕上げは見事であり、時計を裏返してムーブメントを眺めるのがランゲ1(あるいはほかのランゲウォッチでも)を所有する楽しみのひとつだ。

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 本作はアニバーサリーエディションであり、さらに新しいダイヤルデザインが採用されたと考えると、A.ランゲ&ゾーネが限定生産を選んだのは驚くべきことではない。そのため30周年記念のランゲ1は各モデル300本、リトル・ランゲ1は各150本の限定となっている。価格は“要問い合わせ”が多いが、PGの191.063(ランゲ1)の小売価格は715万円(税込)となっている。


我々の考え

長年ランゲ1を敬愛してきた者として(この記事を読んでいる多くの方も同じだろう)、どちらのモデルもとても魅力的に感じる。そして実際に見ると、このふたつのバージョンがいかに異なるかが際立っていた。PGはクラシックで揺るぎない印象を与え、その“おじいちゃんのような魅力”に自信を持っているようだ。一方、プラチナケースにブラックオニキスのダイヤルを組み合わせたモデルはより厳格な雰囲気だが、同時に静かで控えめな存在感がある。冷静でクールな印象を与えつつも、オニキスの深い黒はほとんど発光しているかのようで、その宝飾由来の魅力が、オニキスダイヤルの男性的な自信を引き立てていた。

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 ホワイトメタルの針と完璧にモノクロトーンで統一されたデザインが、プラチナモデルにより一層シリアスで、スティールに近い質感を強調している。どちらのモデルも誰かの唯一無二のランゲ1となり得るだろうが、所有者となる人物像は大きく異なるだろう。

 実際、モデルやサイズに関わらずこれら4つの時計はA.ランゲ&ゾーネにとって、ランゲ1がいかに重要な存在であるかを再認識させるものであり、また過去30年間にわたりブランドを支えてきたコレクターたちへの感謝の意を表している。全体で900本の限定生産とは、A.ランゲ&ゾーネにとってはかなり多い数だと思うし、ランゲ1がブランドの最も有名なモデルとして、A.ランゲ&ゾーネとの深い結びつきを持つことを示していると言えるだろう。

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 またコレクターズアイテムとしての価値も見逃せない。特にこれらの新モデルが限定版であることを考慮すればなおさらだ。過去のランゲ1ファミリーの限定モデルも依然としてコレクターに高く評価されており、ランゲ1ファミリーはこの30年でムーンフェイズ搭載モデルやワールドタイム、トゥールビヨン、さらにはパーペチュアルカレンダーまで、10種類もの主要なバリエーションを展開するまでに成長してきた。

 ランゲ1の過去のモデルを振り返ると、お気に入りを選びたくなるのは避けられない。そしてコレクターたちに人気の高いランゲ1の101.035 “ダース”への明確なオマージュが、オニキスバージョンに見られることを無視するわけにはいかない。プラチナケースや色を合わせたデイトディスクまで、その影響が顕著に表れている。さらにこの新しい限定モデルには宝石ダイヤルという贅沢さも加わった。ランゲ1の30年の歴史のなかでも、象徴的なモデルへの完璧なオマージュとなっている。またカラートーンを合わせたデイトディスクを、プラチナモデルにのみ採用するという、ブランドの方針を改めて強調している。

 僕にとっての永遠のお気に入りは、2003年に発表されたランゲ1の101.029 “ルミナス”だ。このモデルはホワイトゴールド製ではあるものの、新しいオニキスダイヤルモデルと少し似ている点があり、違いはブラックのデイトディスクくらいだ。また1998年に、限定100本でつくられたイエローゴールド製ランゲ1の112.021も、文句なしに素晴らしいと言えるだろう。

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 これらの新限定アニバーサリーモデルは、30年にわたるランゲ1ファミリーの歴史に加わるもので、これまでにも多くの限定モデルが登場してきた。ただし過去のカタログに掲載された多くのモデルは、さらに限られた生産数であった。たとえば、2014年の20周年記念モデルでは、プラチナ2種、PG2種、WG1種の5つのリファレンスがあり、それぞれわずか20本しか製造されなかった。

 そして2019年には、25周年を記念してWGケースの191.066が登場した。アルジャンテダイヤルを備えたリトル・ランゲ1のフォーマットの181.066(こちらも25本限定)もラインナップに加わり、計250本の限定モデルとしてリリースされた。このモデルこそ今回の30周年記念発表への道を切り開いたと言えるだろう。

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 ランゲ1は、まぎれもなく魅力的な時計だ。少し風変わりでありながらも完全に独自のデザインを持ち、予想外にもA.ランゲ&ゾーネの顔となったモデルだ。だが30年が経った今、ランゲがオリジナルのデザインをほとんど進化させていないことに本当に驚かされる。現行モデルを1994年モデルの隣に並べてもまったく違和感がない。そのデザインは、30年前の発表時と同じくらい力強く、個性にあふれている。

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 ランゲ1、誕生日おめでとう。この時計はA.ランゲ&ゾーネが従来のドレスウォッチの枠を打ち破るブランドとしての地位を確立するのに貢献し、独自のエキサイティングなデザインと最高級のウォッチメイキング技術を融合させ、30年間にわたる伝統を築き上げた時計だ。


基本情報

ブランド: A.ランゲ&ゾーネ(A. Lange & Söhne)
モデル名: ランゲ1(Lange 1)、リトル・ランゲ1(Little Lange 1)
型番: 191.062(プラチナ、オニキス)、191.063(ピンクゴールド、ブルー)、181.062(プラチナ、オニキス、リトル)、181.063(ピンクゴールド、ブルー、リトル)

直径: 38.5mm(ランゲ1)、36.8mm(リトル・ランゲ1)
厚さ: 10mm(ランゲ1、プラチナ)、9.8mm(ランゲ1、ゴールド)、9.98mm(リトル、プラチナ)、9.5mm(リトル、ゴールド)
ケース素材: プラチナ950またはピンクゴールド750
文字盤: ブラックオニキスまたはブルー
防水性能: 3気圧防水
ストラップ/ブレスレット: それぞれカラーマッチしたハンドステッチ アリゲーターレザーストラップ

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ムーブメント情報

キャリバー: L121.1
機能: 時・分表示、スモールセコンド、アウトサイズデイト表示、パワーリザーブインジケーター、ストップセコンド
直径: 30.6mm
厚さ: 5.7mm
パワーリザーブ: 約72時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万1600振動/時
石数: 43
追加情報: 手作業による装飾と組み立て、5ポジションでの精密調整、ツインゼンマイ香箱、無処理のジャーマンシルバー製地板とブリッジ、手彫りのテンプ受け

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価格 & 発売時期

価格: ランゲ1 PG 191.063は715万円(税込)。そのほか要問い合わせ
限定: あり、ランゲ1は各300本、リトル・ランゲ1は各150本

詳しくはこちらをご覧ください。

※注: A.ランゲ&ゾーネの依頼により、掲載された画像からケース番号、ムーブメント番号、シリアル番号は削除されています。