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ブルガリは、二つの理由からバーゼルワールド2020撤退を発表した。コロナウイルスの拡大を考慮した海外渡航の不確実性と、1月のLVMHウォッチウィークでの新製品発表の成功だ。
ブルガリがドバイのブルガリ リゾートで開催した同グループのウォッチウィークに、LVMHのウォッチ&ジュエリー部門(ブルガリに加えて、ウブロ、タグホイヤー、ゼニス)の4つのウォッチブランドすべてが出展した。 しかし、バーゼルワールドをめぐるグループ内での大規模な分裂の兆候があり、ウブロ、タグ・ホイヤー、ゼニスは引き続き出展する意向を発表した。
ブルガリの発表直後、バーゼルワールドからの声明の中で、タグ・ホイヤーのCEOであり、グループのウォッチ&ジュエリー部門の最高責任者であるステファン・ビアンキ氏は、「ウォッチ&ジュエリー部門は2020年もバーゼルワールドにコミットし続けます。同フェアがスイス時計業界にとって重要な意味をもつことを信じ、また我々の三つのメゾンがその中においてイメージと販売の両面で成功するのを楽しみにしています」と述べた。
ブルガリの発表は、スイスの二大時計見本市であるバーゼルワールドとウォッチ&ワンダーズ ジュネーブ(旧SIHH)が、拡大するコロナウイルスの流行によって開催が可能かどうかについて、スイス時計業界内で懸念が高まっていることを示している。 今年は連続して開催され、W&WGは4月25日から29日まで、バーゼルワールドは4月30日から5月5日までの開催を予定している。しかし、先週、スイスにいたHODINKEEチームとの会議の中で、業界のエグゼクティブたちは、実際に開催されるかどうか案じていると話したところである。
コロナウイルスの脅威は、元々チューリッヒで3月4日から6日に予定されていたスウォッチグループのイベント『Time To Move』がキャンセルとなった要因でもある。同グループは、 6つのトップラグジュアリーブランドの新製品をクライアントとメディアの両方に紹介する予定だった。
「ウォッチ&ジュエリー部門は2020年も
バーゼルワールドにコミットし続けます」
– ステファン・ビアンキ氏、タグ・ホイヤー CEOバーゼルワールドのマネージングディレクターであるミシェル・ロリスメリコフ氏は、今日のバーゼルワールドの記者会見でコロナウイルスの問題を取り上げた。「コロナウイルスに関しては、当局と緊密に状況の変化を監視している。これまで、ヨーロッパでは、バーゼルワールド2020とほぼ同じ時間枠で開催されるすべての会議やショーを予定通り進めるつもりです。 現在計画中のものに関するキャンセルはありません」と述べた。
ブルガリCEOであるジャン・クリストフ・ババン氏は、今年のバーゼルワールドに参加しないことを残念に思っており、2021年にショーに戻る考えもあると語った。バーゼルワールドの運営側が出したプレスリリースによると、ババンCEOは6月にはその方針を固める予定であるという。
苦戦するショー復活への一連のハードルの中で、コロナウイルスはおそらく最新かつ最大の脅威である。ロリス・メリコフ氏は、2020年のショーの全部門の出展者数が、昨年以上に増えていると明かした。
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