Introducing ブルガリ　オクト フィニッシモ トゥールビヨン クロノグラフ スケルトン、記録破りの逸品を再考（編集部撮り下ろし）

　今回の新作は、プラチナを使用し、ブレスレットの代わりにブルーのアリゲーターレザーストラップを採用していることを除けば、2020年の発表時と事実上同じものだ。それ以外には、皆さんがご存じの彫刻的なオクト フィニッシモのフォームファクターを利用した43mm×7.4mmのケースを引き続き採用している。ダイヤル（ダイヤルがないとも言えるが）にはオープンワークが施され、6時位置にトゥールビヨン付きの自動巻きクロノグラフムーブメント Cal.BVL 388を見ることができる。ブルー（針）、ホワイト（インダイヤル、ミニッツフランジ）、グレー（ブリッジ）のアクセントがすぐに目に入り、2時位置のシングルプッシャーでクロノグラフを作動させることができる。4時位置のプッシャーにより、3時位置のリューズの機能を選択することができ、クリックするだけでリューズの機能をムーブメントの巻き上げと時刻合わせのいずれかに切り替えることができる。

　オクト フィニッシモシリーズが何年にもわたって記録的な作品を発表し続けているため（最近ではオクト フィニッシモ ウルトラが登場）、2020年に発表されたオリジナルのトゥールビヨン クロノグラフ スケルトン オートマティックのような難解な作品のことを忘れがちになっている。先週末に発表されたプラチナ製の新作は、Watches & Wonders 2022で我々がジュネーブに滞在中に撮影したが、オクト フィニッシモ コレクションがいかに柔軟な技術革新のプラットフォームとなり得るかを教えてくれるものだった。

　ジャックは、2020年に発表されたこの時計の最初の紹介記事で、その技術的なすばらしさを見事に説明している。BVL 388の構造についてより深く知りたい方は、そちらの記事をご覧いただきたい。しかし、ここではクロノグラフ機能のクラッチレバーの位置について指摘したいと思う。このクラッチレバーは、トゥールビヨンの下部ブリッジに巻き付けられて、コラムホイールの歯に接続されていることにお気づきだろうか。これは、ブルガリがクロノグラフ機能をより効果的にムーブメントに統合することを可能にする巧妙な配置なのだ。詳細はジャックの記事をご覧いただくとして、ブルガリのウォッチメイキングに対する高度な技術的アプローチが改めて浮き彫りされたのだ。

　金属とダイヤルカラーのオプションを新しいモデルで展開する前に、ブルガリはオリジナルのオールマットチタン仕様のオクト フィニッシモをどう発展させるのかがちょっとしたテーマになっていた。超薄型でスケルトンデザイン、プラチナは興味深い選択だ。ミリ単位で素材を削ぎ落とすことに注力したこの時計は、腕の上でかなりの存在感を示すことだろう。2022年のオクト フィニッシモ トゥールビヨン クロノグラフ スケルトン オートマティックを購入する30人の幸運な人たちにとって、このモデル以外の選択肢はないに違いない。

ブランド： ブルガリ（Bulgari）
モデル名： オクト フィニッシモ トゥールビヨン クロノグラフ スケルトン オートマティック（Octo Finissimo Tourbillon Chronograph Skeleton Automatic）
型番： 103510

直径： 43mm
厚さ： 7.4mm
ケース素材： プラチナ
文字盤色： スケルトンにブルーのアクセント、ホワイトのインダイヤル
夜光： なし
防水性能： 30m
ストラップ/ブレスレット： ブルーアリゲーターレザーストラップ、プラチナ製バックル

キャリバー： BVL 388
機構： 時・分表示、スモールセコンド、クロノグラフ、トゥールビヨン
厚さ： 3.5mm
パワーリザーブ： 52時間
巻き上げ方式： 自動巻き
振動数： 2万1600振動/時（3Hz）
石数： 52
クロノメーター認定： なし

価格： 2146万1000円（税込予価）
限定： あり、世界限定30本

All images by Tiffany Wade