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カルティエ、ヴァシュロン・コンスタンタン、ジャガー・ルクルト、ヴァン クリーフ&アーペルのCEOに関する人事が発表されたのは7月のことであったが、今回ついにその全貌が明らかになった。約11年ぶりにジェローム・ランベール(Jérôme Lambert)氏がジャガー・ルクルトのCEOとして復帰を果たし、一方で2016年にヴァシュロン・コンスタンタンに入社して以来キャリアを積み重ねてきたローラン・ペルヴェス(Laurent Perves)氏が、時計界の“3大ブランド”の一角の舵取りを任されることとなった。
このリシュモングループ内での大規模な人事異動の発端を特定するのは難しいが、ふたつの重要な出来事が全体の人事を決定付けるきっかけとなった。まず今年9月1日付けでカルティエのCEOを退任したシリル・ヴィニュロン(Cyrille Vigneron)氏の後任として、これまでヴァシュロン・コンスタンタンのCEOを務めていたルイ・フェルラ(Louis Ferla)氏が就任。フェルラ氏はこれまで、このポジションに関心を寄せていると長らく噂されていた。一方で、ヴァン クリーフ&アーペルのCEOを務めていたニコラ・ボス(Nicolas Bos)氏がリシュモン全体のトップに抜擢され、それに伴いジェローム・ランベール氏がCOO(最高執行責任者)に異動することとなった。しかしキャサリン・レニエ(Catherine Rénier)氏がジャガー・ルクルトのCEOからヴァン クリーフ&アーペルのCEOに異動したことで、新たな空席が生まれたのだ。
ルイ・フェルラ氏がカルティエのCEOに、キャサリン・レニエ氏がヴァン クリーフ&アーペルのCEOに就任したことで、ふたつのポストが空席のままであった。そのなかで行われたジェローム・ランベール氏がジャガー・ルクルトのCEOに復帰するという決定は、極めて自然で戦略的なものであると言える。ランベール氏は2002年から2013年までジャガー・ルクルトのCEOを務めており、その期間は同社にとって最も成功を収めた時代のひとつとされている。現在のジャガー・ルクルトに見られる「手ごろな価格のモデルと高度な時計製造技術を兼ね備えたブランド」というイメージは、彼の手腕によるものだ。ランベール氏は1996年にジャガー・ルクルトの財務部門に加わり、2013年に退任するまでキャリアを積み重ねた。その後モンブランで短期間勤務したが、今回の人事により2024年1月1日から再び“ホーム”とでも言うべきジャガー・ルクルトに戻ることになる。
ローラン・ペルヴェス氏は、ヴァシュロン・コンスタンタンの新CEOとして2025年1月1日(水)に就任する予定である。このタイミングは、同ブランドの創業270周年という重要な節目と重なる。ペルヴェス氏は2016年にチーフ・マーケティング・オフィサーとしてヴァシュロン・コンスタンタンに入社し、2021年にはチーフ・コマーシャル・オフィサーに昇進した。
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