Introducing ブルガリ　ディヴィーナ モザイカ ミニッツリピーター

　通常は機械式やクォーツ式のキャリバーを使用することが多い時計に、洗練された複雑なムーブメントを使用することに意欲的なブルガリは、新しいハイジュエリーリピーターウォッチであるディヴィーナ モザイカ ミニッツリピーターを発表した。ケースはディーヴァ ドリームのものだが、モザイカウォッチはすべて、ダイヤルに宝石のモザイクが施されているのが特徴で、ブルガリによれば、有名なカラカラ浴場のタイル細工からインスピレーションを得たという扇形を採用している。カラカラ浴場は、セプティミウス・セウェルスとカラカラ帝の時代に建設された、古代ローマで2番めに大きな公共浴場で、西暦217年頃に完成した（2人とも政治的に素晴らしい遺産を残していないことは言うまでもない）。

　ディヴィーナ モザイカ ミニッツリピーターの37mmのケースには、ブリリアントカットのダイヤモンドがセットされている。ベゼルのダイヤモンドはバゲットカットだ。さらにリューズにはカボションカットのサファイアを配し、合計689個のダイヤモンドが使用されている。

　ムーブメントはCal.BVL362で、サイズは28.5×3.12mm、パワーリザーブは52時間だ（このようなフラットなムーブメントとしてはむしろ優れている方だ）。11月21日の発売時の価格は4418万7000 円（税込予価）だ。

　私はこの時計をかなり気に入った。ブルガリは宝石を使った素晴らしい仕事をしているが（つまり、ブルガリに期待するものであるが、やはり優れたものは優れているのだ）、ディーヴァ ドリームのバリエーションとして、このディヴィーナ モザイカと他のディヴィーナ モザイカは、ハイジュエリー・ウォッチのなかでも特別な存在だと思う。明らかに、業界が従来から定義してきたように女性用の時計として作られているのは確かだが、適切な状況下では十分に鍛え上げられた男性（あるいは誰でも）がこの時計をうまくつけこなすことができるのではないかと私は考えている。個人的には、ホワイトタイにダイヤモンドのカフスに合わせてみたいと思うが、ご参考までに。

　少し真面目な話をすると、この素晴らしいムーブメントを再び採用し、しかもこれほどゴージャスなデザインに仕上げたブルガリに拍手を送りたい。ブルガリが高級ジュエリーのデザイン性の高さで知られているのには、それなりの理由がある。ハイジュエリーを販売するためにこのようなことをする必要はなかったが、時計学的な知性とデザインのインスピレーションを組み合わせているのを見るのは素晴らしいことだ。

ブルガリ　ディヴィーナ モザイカ ミニッツリピーター: ケース、ホワイトゴールド、37mm、ブリリアントカットとバゲットカットダイヤモンドがあしらわれ、リピーターを作動させる"ラッキーチャーム"が付いている。カラカラの扇パターンのダイヤル。ムーブメント: 超薄型のCal.BVL362、28.5mm×3.12mm、52時間パワーリザーブ、2万2600振動/時で駆動。11月21日発売時の予定価格 4418万7000 円（税込）。