オーデマ ピゲ　ロイヤル オーク オフショア 5つの新作モデル

　90年代初頭ロイヤル オーク オフショアは、20世紀を代表する時計デザイナーのデザインアイコンを、サイズや素材（この場合はラバー）にこだわった、より無骨でスポーティな時計へと変貌させ、オーバーサイズウォッチの流行の先駆けとなった。さらに今日の高級時計市場の大部分を占めるハイエンドの実験的なスポーツウォッチのカテゴリを先取りしていた。オフショアがなければ、ウブロのビッグ・バンは誕生しなかっただろうか？　もしかしてリシャール・ミルも？

　オーデマ ピゲは、ロイヤル オークのアニバーサリーを前にして、オフショア クロノグラフの新作を次々と発表している。3月に発売された43mmサイズの5種類のロイヤル オーク オフショアに加え、42mmサイズの5種類のオフショア クロノグラフが登場した。これらの42mmバージョンのうち、ライトブルーとダークグリーンの2モデルは、文字盤にメガタペストリー装飾が施されており、アプライドインデックスとラバーストラップも文字盤に合わせたものになっている。グリーンのモデルはステンレススティール製、ライトブルーはチタン製だ。さらに、1993年に発売された初代ロイヤル オーク オフショアへのオマージュとして、プチタペストリーを採用した3モデルがある。ナイトブルーにはSSケースとブレスレット、グレーにはTiケースとブレスレット、ナイトブルーには18Kピンクゴールド製ケースとブレスレットが組み合わされている。

　すべてのモデルで、アプライドの数字インデックスを使用せず、シンプルな夜光塗料を塗布したマーカーを採用している。また、本機では42mmのオフショア ダイバーに搭載された同社の新しいインターチェンジャブルストラップ&ブレスレットシステムを採用。すべてのモデルに2本めのストラップが付属しているため、すぐに交換して楽しむことが可能だ。このインターチェンジャブルストラップシステムは、オフショアの各モデルのケースやバックルに合わせて3つの異なるサイズが用意されており、今年発売されたロイヤル オーク オフショアのモデルにのみ採用されている。

　42mmの5つのバリエーションすべてに、新開発の自社製Cal.4404を搭載。このキャリバーは、43mmのバリエーションに搭載されているCal.4401と、機能（垂直クラッチ方式、コラムホイール式フライバッククロノグラフ、日付表示）、直径（32mm、14リーニュ）、パワーリザーブ（70時間）、振動数（2万8800振動/時）、石数（40石）の点で一致している。しかし、オーデマ ピゲのプレスリリースによると、Cal.4404の方が1mm以上厚く、52個もの部品が追加されている。これは、小径の時計に搭載されていることを考えると、少し意外な気がする。

　43mmは、2つのサイズのうち、よりモダンで大胆なデザインとなっている。緩やかなカーブを描くブラックセラミック製の大きなクロノグラフプッシャーがリューズガードから突き出ており、1つを除いてすべてのケースにセラミック製のベゼルが取り付けられている。また、ケースは人間工学に基づいて再設計されている。ラバーコーティングが施されたピストンプッシャーは、デザイナーのエマニュエル・ギュエ氏がデザインしたオリジナルのロイヤル オーク オフショアを彷彿とさせる。

　これは、ギュエ氏のオリジナルに敬意を表した新しいプチタペスリーモデルに最もよく表れている。特にスティール製のモデルがそうで、初代ロイヤル オーク オフショアを想起させるブルーのダイヤルと、リューズとプッシャーに施された非常に濃いブルーのラバーコーティングが特徴的だ。2017年に25周年記念モデルが発表されて以来、どの時計よりもオリジナルのオフショアを忠実に再現している。今年のピンクゴールド製プチタペストリーモデルは、ブルーの文字盤とプッシャーを備えており、1993年のモデルの進化形がこの素材で登場するのは初めてのことだ。チタン製のプチタペストリーは、クラシックなグレーのダイヤルを採用している。いずれもトランスパレントバックで、内部の新しいクロノグラフムーブメントを見ることができる。

　42mmと43mmの両バージョンとも、12時間までの積算計を備えた3レジスターのフライバッククロノグラフだ。43mmモデルでは3、6、9の位置にサブダイヤルが表示され、日付表示は4時半位置に。42mmモデルでは12、9、6にサブダイヤルが配置され3時位置に日付がバランスよく表示されるという点で大きく異なる。興味深いのは、どちらのレイアウトも90°回転させても同じ配置にはならず、どちらの場合もランニングセコンドは6時位置に備えられている。

　メガタペストリー文字盤は、2001年にデビューして以来、ロイヤル オーク オフショアのストーリーの一部となっている。新バージョンでは、SSケース（ブルーダイヤル）とTiケース（グリーンダイヤル）が採用され、プッシャーとリューズにはブラックラバーコーティングが施されている。SS製のライトブルーとTi製のダークグリーンは、どちらもL.A.やマイアミをイメージしたものと、ニューヨークをイメージしたものがあるが、どちらもオフショアという広い世界観のなかにあるのである。

　43mmのクロノグラフは、ブラック、スモークブラウン、ブルー、グレーの文字盤で、ダークなニュートラルトーンを基調としている。2種類のSS製と2種類のTi製、そして18KPG製の計5種類があり、いずれもCode 11.59シリーズでデビューしたのと同じ自動巻きのスプリットセコンドクロノグラフムーブメントCal.4401を搭載している。それぞれに交換可能なラバーストラップが付属し、モデルによってラバー、カーフスキン、アリゲーターのいずれかの交換可能なストラップが追加されている。

　ロイヤル オーク オフショア クロノグラフは、1年のあいだにたくさんの新作が発表された。そして、わずか1mmしか違わない2つのサイズで、いくつかの異なるスタイルを表現している。もっと広くロイヤル オークについて言えば？　まだ2022年にもなっていないのにこれだけ登場するとは、驚きである。

オーデマ ピゲ　ロイヤル オーク オフショア42mm オートマティック クロノグラフ。ケースはSS、Ti、18KPGの3種類。プチタペストリー文字盤の3モデル: ケースとブレスレット、18KPG（Ref.26238OR.OO.2000OR.01）、SS（Ref.26238ST.OO.2000ST.01）、Ti（Ref.26238TI.OO.2000TI.01） / メガタペストリー文字盤の2モデル: ケースはTi（Ref.26238TI.OO.A056CA.01）、SS（26238ST.OO.A340CA.01）。自社製自動巻フライバッククロノグラフムーブメント、Cal.4404（コラムホイール、垂直クラッチ方式）。 

オーデマ ピゲ　ロイヤル オーク オフショア 43mm オートマティック クロノグラフ。ケースは18KPG（ref.26420RO.OO.A002CA.01）、SS（ref.26420IO.OO.A009CA.01、ref.26420SO.OO.A002CA.01、ref.26420SO.OO.A600CA.01）、Ti（ref.26420TI.OO.A027CA.01）。自社製自動巻きフライバッククロノグラフムーブメント、Cal.4401（コラムホイール、垂直クラッチ方式）。

価格:42mm ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ / 発売時期: 10月発売予定

Ref. 26238OR.OO.2000OR.01、18k ピンクゴールド、ブルーダイヤル: 962万5000円（税込）
Ref. 26238ST.OO.2000ST.01、ステンレススティール、ブルーダイヤル: 473万円（税込）
Ref. 26238ST.OO.A340CA.01、ステンレススティール、ライトブルーダイヤル: 390万5000円（税込）
Ref. 26238TI.OO.2000TI.01、チタン、グレーダイヤル: 473万円（税込）
Ref. 26238TI.OO.A056CA.01、チタン、グリーンダイヤル: 390万5000円（税込）

43mm ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ / 発売時期: 発売中

Ref. 26420SO.OO.A600CA.01、ブラックセラミックベゼル、ステンレススティール、ライトブラウンダイヤル: 445万5000円（税込）
Ref. 26420IO.OO.A009CA.01、グレーセラミックベゼル、ステンレススティール: 445万5000円（税込）
Ref. 26420SO.OO.A002CA.01、ブラックセラミックベゼル、ステンレススティール、ブラックダイヤル: 445万5000円（税込）
Ref. 26420RO.OO.A002CA.01、ピンクゴールド: 665万5000円（税込）
Ref. 26420TI.OO.A027CA.01、チタン: 396万円（税込）