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Introducing カルティエ パシャドゥカルティエ ムーンフェイズ、スケルトン、フライング トゥールビヨン、再びコンプリケーション化するパシャ

複雑なパシャ? 本物のパシャ? これってアリ?

Hero Image, Olivier Arnaud © Cartier

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我々が知っていること

カルティエの時計の世界には興味深い由来がたくさんあるが、「パシャ」に関するものだと、もともと1930年代初頭にマラケシュのパシャ、タミ・エル・ジャヴィ公のために作られたデザインであるということだ(体を動かすことが多かった彼は、水泳をするときに着用できる防水性の高い時計、しかも彼の優雅で華麗なライフスタイルに違和感なくマッチする時計を欲しがっていたという話だ)。その時計が現在の「パシャ」と似ているかどうかは、少なくとも今のところ推測の域を出ていない。しかし1985年に、「パシャ」がジェラルド・ジェンタのデザインで発表されたことは確かなことである。

 そんなパシャはあっという間にコンプリケーションの受け皿となった(私のお気に入りは、最大4人のゴルファーのパーティのストローク数を数えることができ、それぞれ異なる色のカボションが付いた6つのリューズを持つ、魅力的で奇妙なパシャ ゴルフカウンターだ。まるでサノスのインフィニティ・ガントレットのような時計である)。Watches & Wonders 2022では、カルティエはムーンフェイズモデル、新しいフライング トゥールビヨン、そしてスケルトンダイヤル&ムーブメントのモデルを発表した。

pasha skeleton and moonphase 2022

Olivier Arnaud © Cartier

 ムーンフェイズモデルはスティールまたはピンクゴールド、フライング トゥールビヨンはピンクゴールドのみでの展開だ(少なくとも今は、このモデルが1980年代に誕生したことに敬意を表して、いつかイエローゴールドモデルが登場することを願わずにはいられない)。オープンワークバージョンは、ブラックのADLC(アモルファス・ダイヤモンド・ライク・カーボン)加工のSS製だ。ムーンフェイズモデル、スケルトンモデルともに、惜しげもなく夜光が使われているのが特徴である。オープンワークモデルでは時/分トラック、アラビア数字、針にスーパールミノバ®を、ムーンフェイズモデルでは針に夜光がなくても夜間に時刻を読み取ることができる全面夜光ダイヤルを採用している。

pasha skeleton cartier watches wonders 2022

Matthieu Lavanchy © Cartier

 すべての時計の直径は41mmで、もちろん「パシャ」の特徴である特大のアラビア数字、樽型のラグ、そしてチェーン付きのねじ込み式リューズを備えている。

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我々が思うこと

「パシャ」は2020年にリニューアルされたが、当時も今も非常に特殊なデザインであり、概して好きか嫌いかのどちらかに分かれる。食器や犬種など、世の中にはそういうものがいくつもあるのだ。「パシャ」は、そういう意味で“原点回帰”したのだ。最も人気のある機械式時計であるサブマリーナーは、その実用主義的な完璧主義によって、そう感じさせないかもしれないが、「タンク」や「パシャ」と同じように過去にしっかりと根ざしているのだ。

closeup flying tourbillon pasha 2022

Olivier Arnaud © Cartier

 しかしながら「パシャ」は、時計デザインにおけるかなり特殊な時代へのノスタルジーを演出しており、そのデザイン要素は「パシャ」に躊躇している人をほとんど外科的な正確さで切り捨てるように設計されている。樽型/ヴァンドーム型のラグだけでも十分見逃せない(チョキ)が、ミニッツトラックが四角いのは読みやすさのためではなく、丸みを帯びたケースとの対比であり(チョキ、チョキ)、そして、ケースに固定された装飾用チェーンは、まるでサドマゾヒストのような雰囲気を醸し出している(チョキ、チョキ、チョキ)。

cartier pasha skeleton and moonphase, lume shot

Olivier Arnaud © Cartier

 とはいえ、もしあなたが「パシャ」を好きなら、それを嫌う人に好きになるよう説得されることはないだろう。私はたまたま「パシャ」がとても好きだ。新しいコンプリケーションモデルは、カルティエが現在非常にうまくやっていることを示すものである。それはアイコニックなデザインを慎重に取り入れ、新しい機能を組み込むことで、デザインの核となる要素を失うことなく、そのデザインを新鮮に捉え、何が成功をもたらしたのかを知ることができるということだ。

 新作のみっつのうち、どれかひとつを選ぶとしたら、スケルトンモデルだろう。カルティエのスケルトンウォッチに施された夜光はとても魅力的で(「サントス デュモン」スケルトンもその好例)、いくつかの明確な要素を強く統合することで、どれだけのことができるかを示している。

cartier skeleton pasha lume shot closeup

Olivier Arnaud © Cartier

 私のように、オリジナルを見た記憶がある年代の人が、年齢を重ねてどう見るのかは興味深いところだ。「パシャ」のラウンド1を見ていない人なら、蘇った「パシャ」のラウンド2が歴史の重荷に縛られていると思うことはないだろう。そのかわり、この時計はありのままの姿を見せてくれるだろう。分裂的でありながら、自らの信念を貫き、ほかでは得られない大胆な自信とぜいたくな雰囲気を持っている。

カルティエ パシャ ドゥ カルティエ ムーンフェイズ:ピンクゴールドまたはステンレススティール、41mm×9.55mm。ムーブメント、Cal.1904-LU MC、25.6mm×5.2mm、2万8800振動/時、25石、約48時間パワーリザーブ。ブルーとグレーのクイックスイッチ インターチェンジャブルアリゲーターストラップ。PGは245万5200円、SSは108万2400円(ともに税込予価)

カルティエ パシャ ドゥ カルティエ フライング トゥールビヨン:PG、41mm×10.45mm、ムーブメント、Cal.9552 MC、24.5mm×4.5mm、19石、2万1600振動/時、約50時間パワーリザーブ。ブラックとダークグレーのクイックスイッチ インターチェンジャブルアリゲーターストラップ。990万円(税込予価)

カルティエ パシャ ドゥ カルティエ スケルトン:ブラックADLC(アモルファス・ダイヤモンド・ライク・カーボン)加工を施したSS、41mm×10.45mm。ムーブメント、Cal.9624 MC、31.05mm×5.66mm、28石、2万8800振動/時、約48時間パワーリザーブ。ブラックとダークグレーのクイックスイッチ インターチェンジャブルアリゲーターストラップ(バゲットカットダイヤモンドをあしらったホワイトゴールドモデルは2521万2000円)。331万3200円(ともに税込予価)

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新作の詳細については、カルティエの公式サイトをご覧ください。HODINKEE Shopでは、カルティエの中古・ヴィンテージウォッチを多数取り揃えていおり、コレクションはこちらでご覧いただけます。