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Introducing グラスヒュッテ・オリジナル セネタ・コスモポリトにミッドナイト・ブルー文字盤が追加 2020年新作

暗い飛行機内においても確かな視認性を確保するべく、針とインデックスにスーパールミノバを採用。

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クイック解説

 セネタ・コスモポリトがコレクションに加わったのは2015年。2012年発表のグランド・コスモポリト・トゥールビヨンに実装されていた、独自の精密なワールドタイム機構を抽出して搭載するトラベラーズウォッチとして登場した。

 セネタ・コスモポリトがもつ独自の精密なワールドタイム機構とは、どんなものか。

 まず、なんといってもユニークな点はIATAコード、より正確にいえばIATA空港コードによって表わされるタイムゾーン表示である。
 IATA空港コードとは世界各地の空港に付けられるコードのことで、海外に行ったことのある方なら必ず目にしているはず。例えば、羽田にある東京国際空港ならHND、成田国際空港ならNRTなど、空港を表す3文字のことだ。
 ワールドタイム機構をもつ時計の場合、一般的に都市名で表されることが多く、文字盤内の表示が細かく見づらくなる傾向にあるが、IATAコードを用いることで読み取りやすくなっている。

 このIATAコードを用いたタイムゾーン表示だが、グリニッジ標準時(GMT)から1時間ずつずれる24のタイムゾーンについてはホワイト、30分ずれる8つのタイムゾーンと45分ずれる3つのタイムゾーンについてはライトブルーで表示。計35のタイムゾーンに対応している。

 また、8時位置の2つの小窓ではサマータイム(夏時間、DST)とスタンダードタイム(標準時刻、STD)を設定することが可能。
 9時位置のインジケーターでは、ホームタイム(自国の時刻)とローカルタイム(目的地の時刻)両方の昼夜表示をひと目で読み取ることができる。

35ものタイムゾーン表示を可能する特殊な形状の24時間ホイール。

 特に便利なのは、時間が進む方向(東へ)または戻る方向(西へ)の旅行で必要となるカレンダー表示の調整が、ムーブメントの複雑な機構によって全て処理されるという点。時刻を進める場合も戻す場合も8時位置の小窓に希望のコードが表示されるまで4時位置のリューズを回すだけでよく、さらに時刻を進める場合は時計回りに、戻す場合は反時計回りと、どちらに回しても問題ない。

 こうした複雑機構を備える時計において、針の逆回し操作はカレンダー故障の原因となることが珍しくない。セネタ・コスモポリトでは、どちらに針を回しても昼夜表示とパノラマデイト表示が連動して自動調整してくれるという格別のユーザビリティを実現している。

 この度登場した新しいセネタ・コスモポリトでは、サンレイ仕上げのミッドナイト・ブルー文字盤を採用。この文字盤に合わせ、スーパールミノバが塗布された剣型の時分針と12本のアプライドバーインデックス仕様となっている。
 また、レザーストラップタイプに加えて、新たにステンレススティール(SS)ブレスレットタイプも登場。いずれもセネタ・コスモポリトでは初の仕様となっている。

ファースト・インプレッション

 新作セネタ・コスモポリトのハイライトは、より一層、実際に使うことに主眼を置き、ユーザビリティを追求したところにあるといって間違いない。

 搭載されているワールドタイム機構は従来に同じで、有用性は前述の通り。

 これだけでも十分な気もするのだが、意地悪な見方をすれば、既存のコレクションではクラシックなスタイルであることに重点が置かれていたため、夜光がなく、暗所では見づらいという問題があった。

 確かに、夜光がない時計は暗所で見づらい。
 グラスヒュッテ・オリジナルによるプレス向け資料に従えば、世界を飛びまわる本物の旅行家たちは視認性がどれだけ有益なものかを知りすぎるほど知っており、暗い飛行機内で過ごす夜のフライトや他の大陸への着陸後の眠れぬ夜でも安心して使える時計が必要なのだという。

 その解決策として取り入れたのが、ホワイトでプリント加工された数字や文字など、コントラストを聞かせて読み取りやすくしたミッドナイト・ブルー文字盤であり、スーパールミノバが塗布された剣型の時分針と12本のアプライドバーインデックスの採用というわけだ。

 画像を見れば納得だが、確かにこの仕様ならば暗い飛行機内でも視認性はいいだろう。

 こうした並々ならぬ視認性への配慮はもちろんだが、SSブレスレットに実装された8段階の微調整機構に見られるきめ細かな配慮にも筆者は思わず感心した。

 飛行機に乗ったことのある方なら少なからず経験があると思うが、飛行機内では気圧の変化で体内の血流が悪くなり、体がむくみやすい。いつもならぴったりの靴や腕時計もむくんだ体にはフィットせず、極めてストレスになる。筆者にとって、これは由々しき問題で、ブレスレットの時計なんて着けてくるんじゃなかったと後悔した経験が多々ある。だが、微調整機構付きのブレスレットなら体がむくんでしまっても容易に調整ができる。細かなことだが、こうした配慮は使う側にとっては非常にありがたいポイントだ。

 価格は200万円台半ばと、セネタ・コスモポリトは決して安くはないが、ストレスなく着けられることを考えると実用的なトラベラーズウォッチとして優良な選択肢ではないだろうか。

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基本情報

ブランド: グラスヒュッテ・オリジナル(Glashütte Original)
モデル名: セネタ・コスモポリト(Senator Cosmopolite)
型番: 1-89-02-05-02-50(アリゲーターストラップ&ショートフォールディングバックル)
1-89-02-05-02-70(SSブレスレット)

直径: 44mm
厚さ: 14mm
ケース素材: SS
文字盤色: ガルバニックブルー(サンレイ仕上げ)
インデックス: アプライドバーインデックス(スーパールミノバ塗装)
夜光: あり。センターの剣型時分針とアプライドバーインデックス
防水性能: 5気圧
ストラップ/ブレスレット: ブルーのルイジアナ産アリゲーターストラップ&ショートフォールディングバックル、またはSSブレスレット


ムーブメント情報

キャリバー: 89-02
機能: 12時位置にオフセットされた時分表示(ホームタイム)、センターに時分表示(セカンドタイムゾーン)、6時位置にオフセットされたスモールセコンド、時差2分の1時間、4分の3時間を含む35のタイムゾーン表示、サマータイム/標準時刻表示、秒停止機能、4時位置にパノラマデイト表示、12時位置のインダイヤル内にホームタイムの昼夜表示とパワーリザーブインジケーター、9時位置にセカンドタイムゾーン昼夜表示
直径: 39.2mm
厚さ: 8mm
パワーリザーブ: 72時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 63石
クロノメーター: なし


価格・発売時期

価格: アリゲーターストラップ&ショートフォールディングバックルタイプは243万円(税抜)、 SSブレスレットタイプは257万円(税抜)
販売時期: 2020年8月販売予定
限定: なし。通常ライン

詳細は、グラスヒュッテ・オリジナル公式サイトをクリック。