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クイック解説
アルソー ルゥール ドゥ ラ リュンヌは、1年ちょっと前のSIHH2019でデビューし、ショーの主役の1つとなりました。それは、エルメスの真髄である技術的な熟練と芸術的な華やかさを兼ね備えており、メゾンのブースを通過するたびに、人々が立ち止まってショーケースの中を見ていた時計の一つでした。僕もその一人です。この時計は、2つのマザー・オブ・パールの月をもつ文字盤上で回転する、時/分と日付を表示する一対のディスクを備えた独自の複雑機構のベースとして、エルメスの自社ムーブメントを使用しています。その結果、北半球と南半球の両方を一度に表示可能な、デュアルムーンフェイズインジケーターが誕生しました。時計の文字盤に表示される通常の決まった配置を遊び心をもって反転させ、非常に効果的に表示しています。
今年は、アルソー ルゥール ドゥ ラ リュンヌに新たに5つの素材を採用した文字盤が登場。技術的には昨年の2モデルと同様で、サイズは43mm、同じムーブメントとモジュールを使用していますが、文字盤のオプションが変更されています。まず、2つのブルーティントモデルがあり、1つはラピスラズリの文字盤、もう1つはブルーパールと呼ばれる硬い石を使用しています。残りの3つは本物の隕石を使用したモデルで、月のメテオライト、ブラックサハラメテオライト、火星のメテオライトがラインナップ。そう、月や火星の隕石を手首に装着することを可能とし、この時計のコンセプトを次の段階へと高めているのです。メテオライト文字盤は最近では珍しくありませんが、月のメテオライトはより希少です。
月バージョンは36本、ブラックサハラバージョンは30本、火星バージョンは2本(そう、2本!)のみの限定モデルとなっています。
ファースト・インプレッション
僕が「火星のメテオライトダイヤル」というフレーズを目にして、"どんな物を売れば自分がこれを所有することができるか考えただろう?" そう思ったとしたら、あなたは僕という人間をよく知らない。これはとてもクールで、他に言いようがないものです。誰かとこの時計について議論を始める前に、これは2つしか作られないわけで「この標本は、博物館や研究室にあるべきではない」という話に完全にスライドさせるつもりです。こんなに希少な隕石の話をしているのだから、それを楽しみましょう。毎日手首で火星の表面を見られる二人は、本当にラッキーだ。
しかし、"火星のメテオライト"は、エルメスが今回紹介している他の4つのバージョンのアルソー ルゥール ドゥ ラ リュンヌへの注目を妨げるものではありません。どれも唯一無二で、独特のルックスをもっています。昨年の2つのバージョンはどちらも写真で見るよりも、実際に見た方がはるかに素晴らしく見えたので、僕はこれらを手に取ることに非常に興味があります。特に月のメテオライトバージョンでは、グレーとブラウンの色調がどのように調和しているのか。柔らかくて繊細であるように見えて、大胆な時計という形容がピッタリでもある。ラピスとローズゴールドの組み合わせは、常に正しい組み合わせであり、今回の主役になり得る1本です。
最後にこれだけは言っておきます。この時計は、全体的にエルメスらしさが満載です。地球上の他の時計ブランドが、このような誠実さ、気まぐれさ、品質で時計づくりを実現できるとは思えません。だからこそ、この時計は特別なものであり、単なる新作をはるかに超えたものだと思います。
基本情報
ブランド: エルメス(Hermès)
モデル名: アルソー ルゥール ドゥ ラ リュンヌ(Arceau L’Heure De La Lune)
直径: 43mm
ケース素材: プラチナ(火星のメテオライト)、ホワイトゴールド(ブラックサハラメテオライト、月のメテオライト文字盤)、ピンクゴールド(ラピスラズリ文字盤)、チタン(ブルーパール文字盤)
インデックス: アラビア数字
夜光: なし
防水性能: 3気圧
ストラップ/ブレスレット: アリゲーター・マット ストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: H1837
機能: 時、分、日付、ダブルムーンフェイズ(北半球および南半球から見たムーンフェイズ表示)
直径: 26mm(モジュール38mm)
厚さ: 3.7mm(モジュール7.9mm)
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 4Hz(2万8800振動/時)
石数: 42(ムーブメント・28、モジュール・14)
パーツ数: 310(ムーブメント・193、モジュール・117)
価格&発売時期
価格: 全て未定
発売時期: ラピスラズリ、ブルーパールのバージョン、およびブラックサハラと月のメテオライト文字盤の18KPGケースモデルが、2020年秋ごろ日本発売予定
限定: 2本(火星)、30本(ブラックサハラ)、36 本 (月)
さらなる詳細は、エルメス公式サイトへ。
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