trophy slideshow-left slideshow-right chevron-right chevron-light chevron-light play play-outline external-arrow pointer hodinkee-shop hodinkee-shop share-arrow share show-more-arrow watch101-hotspot instagram nav dropdown-arrow full-article-view read-more-arrow close close email facebook h image-centric-view newletter-icon pinterest search-light search thumbnail-view twitter view-image checkmark triangle-down chevron-right-circle chevron-right-circle-white lock shop live events conversation watch plus plus-circle camera comments download x heart comment default-watch-avatar overflow check-circle right-white right-black comment-bubble instagram speech-bubble shopping-bag

Introducing リシャール・ミル 新しいRM 30-01は、ダイヤモンド型ムーブメントとデクラッチャブル・ローターを搭載する

リシャール・ミルが2011年の先代機であるRM 030のアップグレード版を発表。技術的には大幅にスペックアップした。

ADVERTISEMENT

我々が知っていること

先週、リシャール・ミルは高度なデクラッチャブル・ローターシステム(ゼンマイが完全に巻き上げられると同時に、香箱がローターの巻き上げ機構から自動的に切り離される機構)を備えた新作、RM 30-01 オートマティックを発表した。RM 030の後継機であるこの時計は2種類のケースバリエーションで展開し、スペック的にも多くの特徴を備えている。では、その詳細をお伝えしよう。

RM 03-031

 新しいRM 30-01はどちらもクラシックなRM(リシャール・ミル)トノー型で、手首にぴったりと収まる(厚さ14.15mmで、ロロ・ピアーナの袖の下にすっぽりと収まるかもしれない)ように弧を描いたケースを持つ、やや幅広のデザイン(41.7mm径、リューズ含まず)だ。2本のうち、ひとつは5Nレッドゴールド製ケースバックとベゼルをサテンで仕上げ、ミドルケースにグレード5チタンを組み合わせている。もう一方は全体がサテン仕上げのチタンで加工されている。これは肌に優しい低刺激性で、RMオーナーなら誰でも知っているように、腐食や衝撃に非常に強い。グレード5のチタン製ケースは、20個のスプラインネジを使って裏蓋とベゼルに固定している。説明しなくともわかっているはずだ(you know the drill)...このジョークを入れるつもりはなかったのだが、長い週末で頭がぼーっとしているようだ。

RM 30-01 crown

 この時計は、新しく(この時計の場合)ダイヤモンド型にスケルトナイズされた、Cal.RMAR2の動力管理がすべてである。

 RM 030からのアップグレードにより、2時位置にファンクションセレクターが搭載され、そこで針設定、日付設定、巻き上げができるようになった。3時位置の(H、D、Wを指す)針がそのうち何を選択しているか示してくれる。このインジケーターはRM 002-V1に初搭載され、リューズにかかる負担を最小限に抑えるために開発されたもので、次第にリシャール・ミルのオートマティックウォッチに広く採用されるようになった。このモデルでは、インジケーターは4時位置にあるビッグデイトウィンドウのすぐ近くに位置している。あまりの大きさに思わず2度見してしまったが、ここでは多くの機能が働いているので、これ以上小さければ虫眼鏡が必要になるためある意味では理にかなっている。

 RMによると、このリューズはRM 030のマイクロブラスト仕上げのものと25%似ているという。この新しいリューズはサテン仕上げで、マイクロブラスト仕上げの歯溝とポリッシュ仕上げのエッジが施されている。しかし以前の機能がファンクションセレクタープッシャーに移ったとはいえ、全体的に見るとルックスはほぼ同じだ。つまり美的にはあまり変わっておらず、RMコードもすべてそのままなのだ。しかし訓練されたRMの目からすると、チタン製ブリッジの新しい形状により文字盤はRM 030とは大きく異なるようだ。

Caliber RMAR2

 インジケーターは、ムーブメントのパワーリザーブに関する情報を“リアルタイム”で表示し、それが文字盤のほとんどを占めている。赤い先端が特徴の小さなセンター針がブルーの部分(40~55時間のあいだ)を指していれば問題はなく、そのキャリバーのエネルギー効率は最も好ましい状態にある。これは着用者に、最適な巻き上げコントロールを提供するという大きな目的のためである。11時位置に配されたクラッチエンゲージメントインジケーターは、チタンまたはホワイトゴールド製のローターが巻き上げ段階にあるのか(オン)、または解除されているのか(オフ)を知らせてくれる。ああ、将来RMの人になりたい。

 最後に、オレンジとブルーの小さなタッチに注目しておこう。というのもこの時計は、虹色のルックスと小さなフィギュアが好きな私には、あまり魅力を感じえないRMのひとつだからだ。しかしこれは、真面目な男性のためのブラック&グレー RMなのだ。これらのタイポグラフィは90年代のゲーム機っぽくて好きだ。

RM 30-01 dial

我々の考え

逆張りするわけではないが、私はリシャール・ミルに夢中になっている。この時計は一般的な時計愛好家が時計業界で嫌っていることを象徴している。それを理解するのに時間がかかったことを告白しよう。つまり、私はそれを本当に理解できるほど裕福ではないが、評価することはできるということだ。RMとその顧客を研究するということは、純粋に人類学的な実験のようなもので、時計の世界を見るための視点としてはまったく異なるのだ。これをつけている人に出くわすのは、ユニコーンを見つけるようなものである。正直なところ、RMを身につけている人を見つけたら、近くに別の(RMをつけている)人がいる可能性が高い。だって彼らは群れで移動し、安全な場所に集まるからだ。

 1週間ほど前、ブルームバーグに“How Richard Mille Watches Became Code for Extravagant Wealth"(リシャール・ミルの時計は、いかにして贅沢な富を表す暗号となったか)”という、非常に秀逸なタイトルの記事が掲載された。何事にも、購入可能な価格帯には幅があるということを理解しておくべきだと思う。鼻を高くするよりも、この時計を買う人たちの心理に迫ったほうがおもしろいのではないだろうか? その記事では、“法外な価格設定が、皮肉なことにこのブランドの最も強力なセールスポイントのひとつになっている”と書かれていた。それを見て少しもショックを受けなかった。ほかの高値の商品と何ら変わりはないからだ。物事は、自分たちがそれに割り当てる価値を獲得するものだが、RMの価値はどういうわけか完全にうまく機能している。私は次に来る(はずの)色とりどりのデザインを気長に待っているので、彼らには力を尽くしてもらいたい。


基本情報
RM 30-01

ブランド: リシャール・ミル(Richard Mille)
モデル名: RM 30-01

直径: 42mm × 49.9mm
厚さ: 14.15mm
ケース素材: グレード5チタンまたは5Nレッドゴールド
文字盤: スケルトン
インデックス: アプライド
夜光: あり
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット: ラバーストラップ


ムーブメント情報

キャリバー: RMAR2
機能: 時・分・センターセコンド、日付表示、パワーリザーブインジケーター、ファンクションセレクター
直径: 31.25mm × 29.45mm
厚さ: 5.41mm
パワーリザーブ: 約55時間(± 10%)
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 38
追加情報: グリュシデュール®製テンプ(4アーム型、4個の調整ネジ、慣性モーメント4.8 mg•cm2、リフトアングル 53°)

RM 30-01 caseback

価格 & 発売時期

価格: レッドゴールドが3718万円、チタンが3058万円(ともに税込)
発売時期: 2023年9月
限定: なし

詳しくはこちらをご覧ください。