ADVERTISEMENT
HODINKEE Radioの「バーゼルワールド2019予告編」でも触れたが、ここであらためて言っておきたい。この腕時計業界における最大級の年次会合での、ハイライトのひとつといえるのが、この場に降臨する時計職人フィリップ・デュフォーにお目にかかる機会を得られることです。彼は生きる伝説です。本人もそれを自覚しています。毎年、彼は私や私の同僚に、まだ無名ながら注目すべき時計職人について情報を与えてくれるうえ、(過去にはローマン・ゴティエやレジェップ・レジェピらが彼の推薦を受けた)彼は、高級時計の名声を汚すような、標準以下と自らみなした腕時計に対して、批判を投じることを恐れない。ひと言でいえば、彼は“漢”なのです。
それゆえ、恐れ知らずの我らがプロデューサー、 グレイソン (Greyson Korhonen)がホール1の外で、トレードマークともいえるパイプを燻らせるデュフォーの姿を目撃したとき、その腕に何がはめられているのかを確認することが、その場に居合わせた人間の責務であることは明白でした。果たしてそれは、デュフォーが史上最高の腕時計のひとつとして、長いこと盛んに褒め称えてきた、あの(A.ランゲ&ゾーネの)ダトグラフだったのだろうか? それとも、シンプリシティやデュアリティのような、彼自身が製作した逸品だろうか? いいや違う。読者諸君、フィリップ・デュフォーがその腕に揺らしていたのは、ロレックスだったのです。
問題のその腕時計の正体は、GMTマスターII Ref. 126710 BLRO。ステンレススティール製で、ペプシカラーの赤×青ベゼルを搭載、そこにジュビリーブレスレットが装備されている、アレです。昨年、鳴り物入りで発表されるや、順番待ちをする人が絶えず、数ヶ月どころか年が変わってもなお頻繁に話題にあがるほど人気の1本。さかのぼること2018年9月、デュフォーが HODINKEE Radio のジャックとのトークの中で、この腕時計のウェイティングリストに名前を連ねて待機中だと話していたのを覚えている人も中にはいるかもしれない。どうやらついにその順番が回り、彼の名前が読み上げられたようなのです!
とはいえデュフォーはその時、リラックスモードだったので、我々としてもあまり彼の邪魔をしたくはありませんでした。そのため、バーゼルワールドという晴れの日に、何がどう転んで彼がその1本を選ぶに至ったのか、詳しい話は我々も知らないままです。それでも、20世紀最高の時計職人のひとりが、あの場でこのような時計を身に着けていたという事実を知るにつけ、僕の顔には思わず笑みがこぼれてしまいました。
GMTマスターII の“ペプシ”(および、GMTマスターIIの最新型、通称“バットマン”)のさらなる情報は、ロレックスの公式サイトへ。
話題の記事
Introducing レッセンスがタイプ7で初のGMT機能と新ケースデザインを披露
Acquired Podcastのロレックス回、その舞台裏
Hands-On シチズン プロマスター ランド U822を実機レビュー