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Reference Points ロレックス シードゥエラー 歴代モデルを徹底解説

世界でもっとも先進的なロレックスのツールウォッチについて、あなたが知りたかったシードゥエラーのすべてをいま明らかに。

※本記事は2017年11月に執筆された本国版の翻訳です 。

シードゥエラーは、ロレックスの時計のなかでもっともよく知られた時計というわけではない。不朽の名作“デイトジャスト”、プレジデンシャルモデル“デイデイト”、ジェームズ・ボンド風の“サブマリーナー”の後塵を拝している。しかし長寿モデルであることは偶然の産物ではなく、ロレックスが目指しているもの、つまりごく少数の飽和潜水士を含む少数派に至るすべての人のために、堅牢な時計を製造することを体現しているのだ。

 シードゥエラーが、ロレックスにとって初めてのニッチ市場向けモデルだったわけではない。医師向けにつくられたジャンピングセコンド搭載のトゥルービートや、科学者向けの耐磁時計ミルガウスを思い出すかもしれない。どちらの時計も非の打ちどころのない技術的特徴を備えていたが、それぞれターゲットとする市場の本質的な小ささから、最終的には生産終了となった。シードゥエラーが過去50年間、飽和潜水士の手首に装着され、サブマリーナーよりも深く潜り、どんな状況でも生き残るという際どい使命に焦点を当て、存在し続けてきたことは驚きに値するかもしれない。

Rolex And Dive Watches

ロレックスとダイバーズウォッチの歴史

 1954年に発表されたサブマリーナーは、初のダイバーズウォッチというわけではなかった。ブランパンはその1年前にフィフティ ファゾムスを発表していたし、オメガはその20年以上前にマリーンを発表していた。しかしサブマリーナーがダイバーズウォッチの真髄となり、その美しさがダイバーズウォッチに求められる様式美となったことは否定できない。“形態は機能に従う”という哲学のもと、そのデザインの大部分は、ISO6425規格に準拠する必要性から生まれた。まさに技術的な要件を満たしながら、同時に美しい外観を実現したのである。

 シードゥエラーが1960年代後半に登場したとき、サブマリーナーはすでに水深200m/660フィートまで到達できた。ダイビングのお供としては十二分な性能を持ち合わせていたのだ。したがって、シードゥエラーの存在意義はサブマリーナーに見られた欠点を修正したのではなく、むしろ水中での実用性を拡大したのである。SeaLab(シーラボ)の探検に参加した多くのダイバーたちは、愛用のサブマリーナーにある奇妙な現象が起こり続けていることに気づいていた。潜水後、減圧室で風防が外れてしまうことが頻発したのだ。当然、これは看過できる問題ではなかった。

 ここで強調しておきたいのは、気軽なダイビングではなく、過酷な水中滞在の環境下だということだ。シーラボの科学的な目的は、長期間の水中滞在の効果を研究することだったからだ(スコット・カーペンター元宇宙飛行士は1965年に連続30日間の滞在を達成している)。これは飽和潜水によってのみ達成可能であり、ロレックス サブマリーナーはここで重大な課題に直面していた。

 飽和潜水では、混合呼吸ガスにヘリウムを使用する必要があり、長時間の曝露でヘリウム粒子が潜水時計のケース内に蓄積する。減圧時には、時計内部の圧力を時計のもっとも弱い部分から排出する必要があり、ヘリウムガスが外に押し出されるにつれて、プレキシ風防は残酷にも破裂してしまうことがあった。

 この問題を解決するために多くのプロトタイプが用意され、数日間の水中滞在が可能なことから、しばしばシードゥエラー(海に住むもの)というニックネームで呼ばれた。最終的には、ケースサイドにヘリウムエスケープバルブを設けるという、きわめてシンプルで効率的な機構が開発された。ちなみにロレックスの革新的発明は、スイス特許CH492246として登録されている。制御されたメカニズムをとおしてヘリウム粒子を逃がすことで、風防が破裂する問題は解決されたのだ。

シードゥエラー Ref. 16660のヘリウムエスケープバルブ。

 こうして1967年、シードゥエラーの系譜が生まれたのだ。それから50年が経ったいま、さらなる技術革新が進み、深海の限界への挑戦がなされ、そして一部評価が割れるスペシャルモデルさえも登場した。本記事では、ロレックスのもっとも献身的なツールウォッチの50年の歴史を完全に振り返ってみたい。


Ref.1665 “ダブルレッド”(1967~1977年)

 初めて市販されたシードゥエラーは“ダブルレッド”(DRSD)と呼ばれる。このニックネームは、ダイヤルの赤い2行表記に由来し、赤い1行表記のみの数少ないプロトタイプ(それを掘り下げた記事はこちら)とは一線を画した存在だ。それらはご想像のとおり、“シングルレッド”シードゥエラーと呼ばれている。興味深いことに、ヘリウムエスケープバルブはこれらすべてのプロトタイプの決定的な特徴ではないが、今日のシードゥエラーシリーズの特徴となっている。よって、私たちは最初の正式な商品ラインのモデルから紹介したい。

 当時の標準的なサブマリーナーと比較すると、DRSDとその40mmスティールケースは、ミドルケース左にある目立つバルブによって見分けることができた。また3時位置に日付表示を備えており、長時間の水中滞在を計測するダイバーにとって重要な情報であった。興味深いことに、プレキシ風防は水圧に耐えられないとして日付窓の上に通常のサイクロップを備えていなかった(当時、サイクロップはただ単に風防に接着されていた)。その代わりに、今日のコレクターが好む厚いドーム型のプレキシ風防が採用された。

 赤い表記のダイヤルの小さな変更によるいくつかのダイヤルバージョンが知られている。マーク0からマーク4に分類され、マーク5、6、7はロレックスが修理の際に使用した交換ダイヤルのバリエーションである。ほとんどのヴィンテージウォッチと同様、初期仕様に近いほど、その時計の価値はもっとも高くなる。そのため、マーク1と2の価格は、より一般的なマーク4の何倍にもなることが予想される。現在、完全にオリジナルのシングルレッドは、オークションで100万ドル以上の値がつく可能性はきわめて高い。


Ref.1665 “グレイト・ホワイト”(1977~1983年)

 ここでもまたこのニックネームはダイヤルの特徴に由来するもので、以前のモデルにあった赤い表記が白でプリントされている。またごく初期のマーク0と、それ以降のマーク1、2、3、4の構成が区別されている。マーク2は、クロノメーター表記の配置がコレクターから注目されている。2行の並びは“レール”と表現され、憧れのCOMEX(コメックス)ダイヤルと共通の特徴となっている。これらは“レールダイヤル”と呼ばれるシードゥエラーで、おそらくもっとも望ましいグレイト・ホワイトのバリエーションである。実際、Compagnie d’Explorationはヘリウムエスケープバルブの有力な顧客であり、バルブを取り付けるカスタムがなされたサブマリーナーを数本購入したあと、長らくシードゥエラーに落ち着いた。

 レッドラインはさておき、“グレイト・ホワイト”はDRSDときわめてよく似ている。同じ1665というリファレンス、同等の防水性能、ケースの仕様も同じだ。これらの市場価値は、COMEXのサインが入ったダイヤルを持つグレイト・ホワイトを除いて、どのDRSDよりもはるかに低い。“グレイト・ホワイト”は多くの人がヴィンテージウォッチの重要な要素と考えるプレキシ風防を採用した最後のシードゥエラーである。


Ref.16660 “トリプルシックス”(1978~1989年)

 “トリプルシックス”は、その名から想像されるほど不吉なモデルではないが、前述したRef.1665とは根本的に異なる。Ref.16660はサファイア風防を採用しており、ロレックスで初めてサファイア風防を採用したモデルのひとつであった。この要素と大型化したケースにより、防水性能は1220m/4000フィートと先代モデルの倍に向上した。

 Ref.1665とRef.16660のあいだには、ほかにもいくつかの変更点がある。日付ディスクがシルバー仕上げからオフホワイトになり、ベゼルが逆回転防止式になり、ヘリウムエスケープバルブが大きくなった。またRef.16660にはCal.3035が採用され、従来のCal.1575よりも振動数が速くなり、クイックセット機能が搭載されたことでシードゥエラーにさらなる利便性が加わった。

 さらに、Ref.16660は大きくふたつのタイプに分類できる。ひとつは、インデックスがペイントされた初期のマットダイヤルのものと、もうひとつはホワイトゴールド(WG)アプライドインデックス付きの後期のミラーダイヤルのものだ。実際、プリントインデックスはヴィンテージロレックスの特徴であると一般に考えられているもうひとつの特徴であるため、これは美的な違い以上のものがある。つまりサファイア風防とミラーダイヤルの両方を備えたRef.16660はピュアモダンなシードゥエラーであり、初期のマットダイヤルはヴィンテージルックスと現代的な安全性を提供する過渡期の仕様だと考えられる。したがって、その価値もその状況を反映しており、マットダイヤルのRef.16660は“グレイト・ホワイト”Ref.1665の後塵を拝し、ミラーダイヤルのRef.16660はきわめて低い価格で取引されている。


Ref.16600(1989~2009年)

 1980年代後半に発表されたRef.16600はサファイア風防と1220m防水を維持した、実質的に後期の“トリプルシックス”とほぼ同一のモデルである。長い製造期間のあいだに、夜光塗料はトリチウムからルミノバ、そしてスーパールミノバへと進化した。ダイヤル底部を見れば“T SWISS T<25”はトリチウム、“SWISS”はルミノバ、“SWISS MADE”はスーパールミノバを示す。見分けるのはそれほど難しくない?

 Ref.16600には、Cal.3035を若干改良したCal.3135も採用されている。より長いパワーリザーブと、テンプ受けの代わりに本格的な両持ちテンプ受けを備えている。Ref.16600はロレックスのカタログに掲載後、20年で生産終了となったため、シードゥエラーのリファレンスとしては最長寿となり、中古市場でも見つけやすくなっている。現代の時計と同様、フルセット(オリジナルの化粧箱と書類付き)は多少のプレミアムを支払っても、“単体の”個体よりも望ましい(ヴィンテージウォッチの場合、製造からかなりの時間が経過しているため、このプレミアムは劇的に高くなる可能性がある)。


ディープシー Ref.116660(2008年~現在)

 2008年に発表されたディープシーは、シードゥエラーを新たな次元へと引き上げ、防水性能を3倍以上となる1万2800フィート(3990m)にまで高めた。これは厚さ5mmのサファイア風防を採用し、リングロックシステムによって時計の厚さを18mm以下に抑えることで、水中での水圧に耐えるという驚異的な技術のたまものである。そしてもちろん、セラクロムベゼルと新しいクロマライト夜光も備えている。つまり、これはロレックスダイバーズのフォーミュラ1であり、44mmケース(ケースバックは重量調整のためチタン製)である。

 ジェームズ・キャメロンが2012年にマリアナ海溝を探検したことを記念して、2014年に特別モデルが発表された。ロレックスはこのようなことをほとんどしないので、ディープブルーモデル(写真)はそれ自体がお祭り状態だった。この時計は厳密な本数限定ではなく、現在(2017年当時)でも入手可能で、グラデーションブルーのダイヤルには熱狂的なファンもいる。また直径44mmは大きすぎると感じるなら、ジェームズ・キャメロン監督の船体側で水深1万908メートルに耐えたカスタムモデル“ディープシー・チャレンジ”の51mmと比較してみるといい。本当に。


Ref.116600(2014~2017年)

 5年ぶりにシードゥエラーが復活し、2014年にRef.116600が発表された。もちろん、ベゼルはかつてのシードゥエラーのアルミニウム製からセラクロム(セラミック)製にアップグレードされた。ケースは40mmに回帰、ラグはロレックスのサブマリーナーよりも細くなった。オーバーサイズのインデックスを備えたマキシダイヤルや、ヴィンテージのミルサブにも見られるベゼルのフルミニッツマーキングなど、ヴィンテージ愛好家が共感できるディテールを数多く備えている。またクラスプのグライドロックエクステンション機構や、視認性の高いブルーのクロマライト夜光の現代的な利便性も特徴である。

 しかしRef.116600はシードゥエラー史上もっとも短命に終わったモデルでもある。その技術的な偉業にもかかわらず、サブマリーナーに対するプレミア価格を正当化できず、しばしば “サイクロップレンズのないサブマリーナー”としてのみ認識されていた。しかし2017年のバーゼル(記事掲載当時)でこのモデルが姿を消したというニュースが流れると同時に、Ref.116600の中古価値が急上昇した。


Ref.126600(2017年~現在)

 ベンは2017年の初めに新作Ref.126600を詳しくレビューしており、おそらくこの時計のもっとも印象的な斬新さを読者も覚えているだろう。シードゥエラーとして初めてサイクロップレンズが採用され、オリジナルのRef.1665とは根本的に異なるものとなった。しかしその1行の赤い表記は、初期プロトタイプのシードゥエラーをほうふつとさせる魅力的なものでもある。

 この時計は一見してわかる43mmに成長し、40mmに留まったサブマリーナーとの差別化をさらに図っている。美観としても、ラグサイズは22mmに拡大され、時計のプロポーションを維持している。機能的なアップグレードにはムーブメントも含まれ、Cal.3135からCal.3235へと変更された。Cal.3135はパワーリザーブの延長、耐磁性の向上、精度の向上などを特徴とする。まさに全面的なアップグレードだ。

 この新しいリファレンスは、明らかにシードゥエラーの初代のフォームファクターから逸脱しているが、そのほとんどはシードゥエラーを現在のロレックスのラインナップのなかで目立たせるための戦略的な変更といえる。特にサブマリーナーに対して、ディープシーのような技術的極端に走らないより大型の時計の選択肢を提供するものである。


ロレックス シードゥエラーをコレクションする

 さて、シードゥエラーがサブ、GMT、エクスプローラーと異なるのは、“マットダイヤル”の時代に生まれたからである。つまり、ギルトダイヤルのシードゥエラーが存在しないのだ。それほど意味があるようには聞こえないが、最近高値で取引されているサブは、ほとんど1950年代から60年代前半のギルトダイヤル仕様ばかりであることを考えてみて欲しい。では本当にコレクター心をくすぐるシードゥエラーとは何だろうか? それはダブルネーム、スペシャルオーダー、そして年代である。

ティファニーの特別なサインが入った初期のシードゥエラー。Photo: courtesy of 10PastTen.com

2015年5月に37万7000スイスフラン(当時の相場で約4700万円)で落札されたオマーン軍に納品されたRef.1665。Photo: courtesy of Phillips

 まずはダイヤルについて話そう。ダブルネームのシードゥエラーはどれも希少だ。ティファニーの店舗で販売され、サインされた上の個体は、きわめて特別な時計である。第1に、シードゥエラーはロレックスの市販品というわけではなく、特殊部隊や技術探究に従事する男女に支給された。1970年代半ばにニューヨークのティファニーでメガダイバーズウォッチを購入するという発想は奇妙であり、だからこそ求められているのだ。またシードゥエラーはほかのスポーツロレックスよりもダイヤルの表記が多い。ダブルレッドは表記が7行にもわたり、ティファニーのサインを加えると8行になる。とにかく文字数が多いのだ。万人受けはしないが、確かに奇妙だ。そしてこの世界では、奇妙ということはコレクターズアイテムということになる。カルティエとのダブルネームのシードゥエラーも出回っているようだが、私なら細心の注意を払うだろう。とはいえ、ワンオーナーのものでない限り、あらゆるダブルネームウォッチには慎重になるべきだ。

 シードゥエラーは時折、王室や王室関係者に贈られることもあった。上にある時計は、1970年代にオマーンのスルタンのためにカスタマイズされたRef.1665で、ダイヤルにほとんど表記がないため、ティファニーのダブルネームとは対照的だ。その代わりに、オマーンの国章であるハンジャルが描かれている。シードゥエラー“オマーン”はダイバーズウォッチコレクションの上流に位置することは間違いなく、一般的な見解では赤いハンジャルを持つ個体は約90本製造され、上のグリーンのようなダイヤルは9本から12本製造されたとされている。この時計は2015年5月にフィリップスで37万7000スイスフランで落札された。

Single-Red Sea-Dweller

もしきちんと記録のはっきりしているシードゥエラー “シングルレッド”がオークションに出品されたら、その結果は誰にも想像がつかない。

 ダブルネームやCOMEXに贈られたような特別なコミッションウォッチに加え、シードゥエラーに関する単純な真実は、初期に近いほど価値が高いということだ。さらに、ストーリーのある時計にはかなりのプレミアムがつく。当時の写真や潜水日誌、実在の証明などがあればあるほどいい。たとえばフィリップ=ピエール・クストーのダブルレッドが売りに出されたときほど、ジェイソン・ヒートンが興奮したことは記憶にない。2014年当時、このボロボロのロレックスは18万ドル(当時の相場で約1900万円)以上で落札された。もちろん、それは超初期の“特許出願中”の個体であり、シードゥエラーマニアなら誰もが興奮するふたつのキーワードを持っていた。つい先週のニューヨークでは、ポール・ニューマン デイトナが1700万ドル(当時の相場で約19憶600万円)を記録した数ロット後に、“特許出願中”のシードゥエラー マーク1が14万3000ドル(当時の相場で約1600万円)で落札された。フルセットの良品ならさらに高値で取引されているのを見たことがある。

 それでもCOMEX、オマーン、そしてどんな特別なダブルレッドも、全能のシードゥエラー“シングルレッド ”には敵わない。前述したように、シードゥエラーのごく初期のモデルは、ダブルレッドが登場する以前に製造されたもので、ダイヤルには赤い文字が1行だけ記されていた。防水性能は600ではなく500フィートであったが、きわめて希少なモデルであるため、いつ登場しても時計ファンにとっては大きなニュースとなる。

この“特許出願中”のダブルレッドは2015年に22万5000ドル(当時の相場で約2700万円)で落札された。

 私たちはHODINKEEで5年以上この時計について書き、その記録を欠かさず報告してきた。2012年にはAQで50万ドル(当時の相場で約3900万円)以上で落札された。その時点で、史上もっとも高価なロレックスの時計のトップ3に入っていた。2013年には、サザビーズがベゼルなしの個体を約40万ドル(当時の相場で約3900万円)で販売。2017年初め、Rolex Passion Reportは新たに発見された驚くべき来歴を持つシングルレッドの魅力的な外観を掲載した。この時計はすぐにアジアのコレクターに非公開の価格で売却されたという。

 素晴らしい冒険の物語を持つシードゥエラーは、そうでないものよりも価値があることは明らかだ。次に挙げられるのがCOMEXとオマーンの時計。そして“特許出願中”刻印の個体が続き、初期の特許出願中のブレスレットにはさらにポイントが加算される。しかしこれらのメガロレックスダイバーの聖杯は、間違いなくシングルレッドのシードゥエラーである。だからこそ、ロレックスが今年Ref.126600に1行のみのレッド表記を加えることでコレクターの希望にメッセージを送ったことは、とても素晴らしいことだった。


シードゥエラー リファレンス早見表
Sea-Dweller Reference Table

貴重な個人所有の時計を私たちに託してくれた多くのオーナーの皆さま、特にVesper Watchesのマッセナ氏、HQ Miltonのコズベック氏、IconicWatchesのモーガン氏、10PastTenのクー氏、Perezscopeのペレストロイカ氏に感謝申し上げます。そしてもちろん、ここで紹介した近年のモデルを貸してくれたロレックス社にも感謝いたします。