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Introducing リシャール・ミル RM 65-01 オートマティック スプリットセコンド クロノグラフ 

5年越しの大作は、リシャール・ミルで最も複雑なタイムピース。

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クイック解説

 リシャール・ミルがこだわり抜いた、新たなスプリットセコンド クロノグラフキャリバー搭載の新作RM 65-01を発表した。本機は、ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエとのパートナーシップにより製作されたエクスクルーシブなクロノグラフで、10振動のハイビートモデル。4時位置のファンクションインジケーターは、同社にとっておなじみともいえる機能だが、特筆すべきは、8時位置に取り付けられたプッシャーである。これは、今回特許を取得した自社製高速巻き上げ機構を動作させるもので、125回プッシュすることで完全巻き上げの状態となるという。リシャール・ミルのエンジニアたちは、この機能によって時計に実用性と"遊び心"を付与しており、まさにこのRM 65-01を着ける喜びを味わえるものとなっている。

 本機は、複数のプッシャーの存在が最高峰クロノグラフとしての特別感を際立たせている。ケース右側面には、クロノグラフのスタート/ストップボタン、リセットボタンが、左側面には新たな巻き上げ機構用とスプリット用ボタンの計4つ配されている。リューズを除けばシンメトリーに配されたボタンに呼応してか、このモデルのために新たにデザインされたカーボンTPT®製のケースも印象的だ。リシャール・ミルのアイコニックなトノー型ながらややワイドなデザインで、ケース側面の立体感が特徴となっている。

 RM 65-01は5年の歳月をかけて製作されたもので、限定モデルではないもののその生産数は非常に限られる。価格は3260万円(税抜)で、既に販売中とのことだ(おなじみのことであるが、実物が出回る前に完売という状況が予想される)。リシャール・ミル肝いりのスプリットセコンド クロノグラフモデルとあって、運良く現物に出会えた方は幸運の持ち主といえるだろう。

ファースト・インプレッション

 リシャール・ミルは、このところムーブメントの自社製化ないしはそれに準ずる開発に注力している。この9月にも、初の完全自社製ムーブメントである、フライバック クロノグラフを搭載したRM 72-01を発表したばかりだ。腕時計のF1と称される同社にあって、自社製クロノが初というのも意外ではあったが、最高峰のモノを作るという信念のもと、あえて内製化にこだわってこなかったという歴史もある。

 だからこそ、ここのところの自社製化には驚きを隠せない。ひと昔前、高級時計の自社製ムーブメントブームが起こったのとはまた別の理由があるに違いなく、リシャールミルジャパンによると、数年前から生産体制の見直しを行っていたという。さらに、現在はCOVID-19の影響によりスイスをはじめとして、ヨーロッパの高級時計ファクトリーは、現在も半稼働状態で操業しているところが多く、100%の生産状況とは程遠い。リシャール・ミルもまた、例年からは10%程度生産数を落としているとのことだ。ただ、インハウスでの製造・開発部門を強化し、外部影響がある場合にも極力アンダーコントロールな状態で時計づくりを継続できる体制を作ってきたことで、この程度の影響で済んでいるともいえるだろう。

Cal.RMAC4に取り付けられたローターは、着用者の運動量に応じて巻き上げ時の慣性を変化させることが可能。

 このRM 65-01に搭載されているCal.RMAC4は、厳密には自社製ムーブメントではなく、冒頭でも述べたようにヴォーシェとの共同製作によるものだ。しかしながら、上写真のように仕上げを重ねたグレード5製ブリッジと、特許取得のプッシュボタンによる巻き上げ機構、特殊な形状のローターなど、リシャール・ミルでなければ採用しないようなディテールのオンパレードである。自社製でないにしろ、これはエクスクルーシブムーブメントといえるだろう。思えば、同社は操業間もない2004年のRM004でスプリット セコンドを発表。以来、重要なモデルにはこの機構を搭載してきており、1つのアイコン的存在だ。そのアイコンに今なお磨きをかけ続けているのは、ブランドを常にアップデートし続けることと同義である。

 僕らは、リシャール・ミルが発表する時計にすっかり慣れてしまった部分があり、彼らがリリースするものだから数千万円するのは当たり前だろうという先入観がある(もちろん僕は、本機の実際の購入者にはなり得ないけれど)。しかしながら、スプリット セコンドというクロノグラフの最高峰のためにリシャール・ミルが注ぎ込んだ情熱と開発力は、その3260万円という価格を十二分に凌駕するものだと思う。

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基本情報

ブランド: リシャール・ミル(Richard Mille)
モデル名: RM 65-01 オートマティック スプリットセコンド クロノグラフ
型番: RM 65-01

直径: 44.50 x 49.94mm
厚さ: 16.10mm
ケース素材: カーボンTPT®
文字盤色: スケルトン
インデックス: アラビア数字
夜光: ホワイト夜光
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット:ラバー


ムーブメント情報

キャリバー: RMAC4
機構: 時、分、秒、スプリットセコンドクロノグラフ
直径: 31.78 x 29.98mm
厚さ: 8.69mm
パワーリザーブ: 約60時間(クロノグラフ稼働なし)
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 3万6000振動(5Hz)
石数: 51
クロノメーター認定: なし
追加情報:4時位置にファンクションインジケーター付き


価格 & 発売時期

価格: 3260万円(税抜)
発売時期: 販売中
限定:限定ではないが、限られた生産数

詳細は、リシャール・ミル公式サイトへ。