Watch Spotting ナッシュビルのミュージシャンの殿堂でパテック フィリップ　アクアノート Ref.5065Aをつけたリンゴ・スターを目撃

　その場にいた全員にとって、このイベントは“素晴らしき4人組”の最後のふたりのメンバーのうちのひとりと、ビートルズのサウンドを作り上げる上での彼が果たした疑いようのない役割、そしてそれが現代音楽にどのような影響を与えてきたかを祝う親密なものであった。彼が自身の発言で聴衆に語りかけるなか、出席者たちの視線は彼が受賞したばかりの賞に注がれていたのは確かだが、我々は彼の袖口の下にある、非常に特別で、そして確かにそれとわかる時計から目をそらすことはできなかった。

　それはパテック フィリップのアクアノート Ref.5065Aだった。最初の“ジャンボ” アクアノートである5065Aは、オリジナルの5060Aの約36mmから38mmへとサイズアップしたことで知られるモデルだ。現代の基準からするとそれほど大きくはないが、その考えは理解できるだろう。

　スター氏は、スタイリッシュな黒のスーツにポップな襟（基本的にはとても彼らしいドレスアップだ）にアクアノートを組み合わせた。観客席でこの時計を着用している彼の姿を見たら、もうひとりの有名なアクアノート着用者であるポール・マッカートニー（Paul McCartney）氏が思い浮かぶ。実際、マッカートニー氏はブラックストラップの5165Aというほぼ同じ時計を所有し、頻繁に使用しているのだ。HODINKEE Magazineでは、彼と彼の時計を特集し、（『レイト・レイト・ショー』番組内のコーナーの）カープール・カラオケで彼がそれを身につけているのを目撃している。

　マッカートニー氏の時計は2007年から2012年にかけて生産されたもので、インターネット上ではスター氏が2005年頃から5065Aを所有していることが確認できる。20年近く同じ時計を愛用し、彼はそれをよく身につけていることになる。それだけに彼はバンド仲間の購入に影響を与えたかもしれない。

　文化的重要性の観点から言うと、ビートルズにはほとんど競合するものがない。バンドメンバーのうちふたりが同じパテックを持っていることは単にクールなだけだ。加えてジョン・レノン（John Lennon）もパテック フィリップ（Ref.2499については、同僚のトニー・トライナが最近詳しく書いている）を所有していたという事実もあり、まさにアイコンがアイコンをつけている状況だ。ジョージ・ハリスン（George Harrison）はどちらかというとカルティエ派で、特にベニュワールを身につけていたし、さらにスター氏は2015年にオークションで落札された、パテック フィリップの永久カレンダー Ref.3448も所有していたことがある。

　いずれにせよ、スター氏はこの栄誉のために何を身につけるか選ぶとき、自分の時計コレクションからチョイスしていた。音楽的な業績、ソロアーティストとしての時間、そしてビートルズとの出会いを祝った夜、彼はアクアノートを選んだのだ。

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