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Watching Movies セイコー リプリー 映画『エイリアン2』でシガニー・ウィーバーが着用した時計

今週の時計関連映画では、おなじみのセイコーをご紹介する。

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宇宙ではあなたの叫び声は誰にも聞こえない......しかし、時計を見ることは誰にでもできる。映画『エイリアン2』(1986年)では、シガニー・ウィーバー演じる主人公エレン・リプリーが57年間のコールドスリープから目覚め、1979年の第1作(リドリー・スコット監督)で彼女のクルーを殺したのと同じエイリアンと対決するというストーリーだ。ジェームズ・キャメロン監督によるこの続編では、80年代のカルチャーを代表する人物がデザインした、伝説的なセイコーの腕時計が登場する。

『エイリアン2』でセイコーの7A28-7000を着用するウィーバー。Photo: PictureLux / The Hollywood Archive / Alamy Stock Photo


注目する理由

 まず最近、母の日があった。『エイリアン2』では、孤児の母親代わりとなって保護するリプリーと、自分の子供を全力で守るために大暴れするクイーン・マザー(いや、本物のクイーン・マザーではない)のエイリアンが登場する。

“リプリー”を着けたリプリーが、幼いニュートを守っている。Photo: United Archives GmbH / Alamy Stock Photo

 『エイリアン2』はセイコーの発表の場だ。映画の舞台は2179年で、時計にはある種の未来的なエネルギーが込められている。そのうちの2つは、 ジョルジェット・ジウジアーロがセイコーのためにデザインしたものだ。なぜその名前が重要なのか? 彼こそが、デロリアン(時速88マイルで走ると、ある特別な現象を起こす車)を考案した人物なのだ。

 7A28-6000と7A28-7000という2つの時計が、作品中で着用しているキャラクターの名前で呼ばれている。7A28-7000は“リプリー”の愛称で親しまれており、我々が80年代ウィークで少し紹介したモデルだ。このモデルは、オフセットされたケースデザインと次世代のブレスレットを組み合わせたワイルドなモデルだ。 プッシャーを格納するケースの右側には長方形の突起があり、まるでUSBドライブを取り付けたかのようなデザインになっている。時計全体はアルミニウムとスティールで構成され、派手なアナログダイヤルを備えている。この時計は80年代にセイコーが得意としていたクォーツウォッチだ。7A28という名前は、内蔵されているクロノグラフムーブメントにちなんでつけられた。7A28は、初のアナログクォーツクロノグラフムーブメントで、1/10秒の計測が可能だ。

セイコー7A28-7000、通称“リプリー”。

 あまり知られていない7A28-6000“ビショップ”(スクリーン上で着用しているアンドロイドにちなんで命名)は、多くの点でリプリーと似ている(同じムーブメントを搭載している)。ケースは類似したオフセットケースだが、クロノグラフのプッシャーは、より一般的な形状になっている。7000の内部ベゼルとは異なり、6000はダイブスタイルの外部ベゼルを採用している。このモデルはブラックのケースとブレスレットで構成されており、ブラックとビビッドなレッドの美しさが際立っている。赤いプッシャー、ベゼルの赤い数字など、ダイヤルには赤のアクセントが効果的に使われている。

セイコー7A28-6000、通称“ビショップ”。

 興味深いことに、これらの時計は非常に親しみあるネーミングで登場した。スピードマスターだ。現在のセイコーがそんなことをできたかは疑問だか。オメガのスピードマスターはニール・アームストロングとバズ・オルドリンと共に月へ行き、セイコーのスピードマスターはリプリーが憤慨した母エイリアンをやっつけるのに役立った。

 信じられないかもしれないが、この映画にはこの2つ以外にもセイコーが登場する(キャメロンとプロップマスターは一貫していたようだ)が、他のセイコーはジウジアーロのデザインではない。ポール・レイザー演じる大悪党の会社が、派手なラペルのスーツに合わせ、よりシンプルなアナログ/デジタルのセイコーH556-550を着けている。キャメロン自身もセイコーの面白さに惹かれたらしい。ロレックス好きで知られた彼(彼にちなんで名づけられたディープシー シードゥエラーもある)は、下の写真のように“アーニー”と呼ばれるセイコーを身に着けている(その時計......私にくれないかな)。

ジェームズ・キャメロンは、セイコーのハイブリッド・ダイバーズウオッチのクラシックバージョン、通称“アーニー”を身に着けてエイリアンの卵とポーズをとる。Photo: Getty/Bob Rihana's Jr.


見るべきシーン

 コロニーLV-426に向かうU.S.S.スラコ号の乗組員たちが、長期のコールドスリープから目覚めた後、アンドロイドのビショップが登場する(00:21:15)。みんなが食事をしているとき、ビショップはビル・パクストン演じるハドソン一等兵に近づき、彼の手に昔のナイフゲームのパーラー・トリック(ビショップと呼ばれることもある)を完璧な精度で、しかも人間離れしたスピードで行う。その際、彼の腕には黒一色のセイコーがはっきりと見える。この時計が十分な耐衝撃性を備えていることを祈りたい。

Photo: AF Archive/ Alamy Stock Photo

 最初にリプリーの姿をはっきりと見るのは、チームがコロニーに到着し、何か問題があることを発見した直後だ。コロニーが閑散としていることに気づいた直後、リプリーは古いボロボロのおもちゃの人形を握りしめて隠れている少女を発見する。怯えた少女ニュート(演:キャリー・ヘン)は逃げ出す。 リプリーはその少女を追いかけ、怖がっている少女を自分の腕に引き寄せて守る(00:47:32)。リプリーがニュートの頭にそっと手を置くと、画面には特徴的なデザインのセイコー 7A28-7000が浮かび上がる。

スクリーンショット :『エイリアン2』/20th Century Studios/The Walt Disney Company

 セイコーのリプリーは過去35年の間に時計コレクターの間で非常に有名になり、2015年には2つのカラーリングで再登場したほどだ。週末に母と一緒にエイリアン2を見ながら、楽しい事実を共有してみてはどうだろう。

 『エイリアン2』の監督はジェームズ・キャメロン、小道具はバート・ハーン、音楽はジェームズ・ホーナーが担当している。Amazonプライムビデオでストリーミング配信されているほか、iTunesでもレンタルできる。通常、リプリーやビショップのモデルはeBayで、現行のジウジアーロデザインのセイコーはAmazonオンラインで見つけることができる。セイコー“アーニー”の現代版はこちらで見つけられる。

Lead image courtesy: ScreenProd / Photononstop / Alamy Stock Photo