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2016年、ロレックスが発表した新作で最も面白い、または珍しいと言うべきモデルはエアキング Ref. 116900であり、同様に注目を集めたのはエクスプローラーである。2015年に新しいオイスターパーペチュアルが発表されたため、エアキングが改めて登場するとは思ってもみなかった。しかも予想外の直径40mmのケースで、耐磁性パイロットウォッチとしてマルチカラーのロゴ付きで戻ってきたのだ。この点については後でまた触れるが、まずは新しいエクスプローラーについて説明しよう。これもとてもよく似た時計で、同じく2016年の新作だ。個人的な意見ではあるが、エアキングとは比較されることが多いだろう。
ロレックス エクスプローラー Ref. 214270
エクスプローラー Ref. 214270は、100m防水、自社製Cal.3132、ケース径39mmのオイスターパーペチュアルケースを使用した、同リファレンスのアップデートモデルである。前代と比較したこの時計の変更点は外見的なもので、夜光塗料がより濃くなったのと、より幅広で長い針に変更された。旧モデルが39mmのケースサイズに36 mm時代のエクスプローラーの針を使用していたことに対して、多くの純正主義者が唱えた不満に応えるものだ。
エクスプローラー Ref.214270は、優れた自社製Cal.3132を搭載する。1日あたり±2秒の精度は、ロレックス高精度 クロノメーター認定を受けている。このエクスプローラーはパラフレックス・ショックアブソーバーも備えており、登山用の特性を持つ本機のデザインに見合っている。価格は62万5000円(税抜)。詳細はこちら。
ロレックス エアキング Ref. 116900
ここからが面白くなってくるところだ。エアキングの復活、しかも数年前から高級感を増しているように見えるのだ。エアキングという名前は40年代にロレックスによって登録されたものだが、小さな入門機で、日付のないデイトジャストの従兄弟として知られている。現在その役割を担っているのは、品揃え豊富なオイスターパーペチュアルコレクションである。エアキングは立派に成長し、日付はないままだが、今ではエクスプローラーの兄貴分的な立ち位置だ(少なくともケースサイズは40mmだ)。
ロレックスはエアキングを真のパイロットウォッチに他ならないものとして位置付けている。その名前こそそうであれ、以前私は決してエアキングをパイロットウォッチとは考えなかった。しかし、今回発表されたモデルはそうである。1940年代のミリタリースタイルのダイヤル(見渡す限り数字の5が並んでいる)と旧エアキングのフォントもそのまま採用されている。新しいエアキングのインデックスはプリント仕様だが、4つの極には、1時間ごとにマーカーがつけられたエクスプローラーと同じ配置を採用する。さらに、エアキングは王冠とロゴが異なる色で配された初のロレックスであり、その色は、ブランドカラーの黄色と緑だ!
しかし、ここから型破りになる。このエアキングは耐磁性をもつがエクスプローラーはそうではない(磁気シールドのためにエアキングは2 mm厚くなっている)。真の軟鉄製ケースは、プロフェッショナル・ロレックスラインにはほとんど見られないものだ(当然、ミルガウスは例外とする)。クレイジーではないだろうか? エクスプローラーにあってエアキングにないものは、パラフレックスのショックアブソーバーぐらいだが、それ以外ムーブメントは全く同じだ。ブレスレットからバックル、その他のほとんどが同じなのだ。しかも価格まで! 前述の通りエクスプローラーは62万5000円だが、エアキングは61万5000円(税抜)、耐磁性があってサイズも大きく、ダイヤルのインデックスがすべてアプライドではなく、耐衝撃性も備わっていないが、どちらが実際に良いのかは、考えなくてはならない。あなたは、62万5000円で39mmの耐衝撃性能を選ぶか、それとも61万5000円で40mmの耐磁性能を選ぶのか?
詳細についてはロレックス公式サイトへ。
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