Introducing ロンジン　ヘリテージ ミリタリー “マリン ナショナル” 2020年新作

　ロンジンは、昨年のヘリテージ ミリタリー1938のようなモデルからインスピレーションを得て、コレクションに新しくヘリテージ ミリタリー"マリン ナショナル"を追加した。デイト表示のないクリーミーなベージュのダイヤル、ブルースティール針、そしてヴィンテージピースよりもやや大きなケースサイズを備えたロンジンの新作は、フランスとのつながりをもったモデルである。

　直径38.5mmの本作は、第二次世界大戦後にロンジンがフランス海軍のために製作した時計のデザインを、現代風にアレンジしたモデルだ。オリジナルのリファレンス5774（下の画像で比較）のサイズは約33mmで、ロンジンの手巻きムーブメント、Cal.12.68Nを搭載していたが、どこからインスピレーションを受けたのかは想像に難くない。新旧を問わず、文字盤にはブランド名とフランス語で "Fab.Suisse"（Fab.はFabriqueを短縮したもので"製"を意味する）、つまり、"Swiss Made"とだけ印字されている。スイス製でありながら、フランスの意向が込められているのである。

　ダイバーズウォッチの黎明期以前、フランス海軍ではこの時計を水上任務で使用しており、5774は優れた防水性と視認性を提供した。70年後に登場したこの新しいヘリテージ ミリタリー "マリン ナショナル"は、30m防水、無反射加工のクリスタル風防、そして自動巻きムーブメントを搭載しているものの、全て5774と同様の形で提供される。

　ロンジンの自動巻きムーブメント、L888.5のノーデイトバージョンを搭載した本機は、64時間のパワーリザーブを備えている。同社の歴史を受け継ぐこのモデルは、頑丈なステンレススティース製のケースバックと貫通ラグを採用しているが、ラグ幅が19mmであるため、ストラップをあれこれ替えたい方には最適ではないかもしれない。

　オリジナルモデルが水中で使用されていたことを考えると、100mの防水性能があっても良かったと思うが、ヘリテージ ミリタリー"マリン ナショナル"が、同社のデザインの中でも特に優れているものであることは、疑いの余地はない。同社の中でも最も現代的なムーブメントを搭載し、38.5mmと適度なサイズアップを実現したことで、過去のモデルを再考しつつ、考え抜かれた着けやすいモデルに仕上がっている。

　ロンジン　ヘリテージ ミリタリー "マリン ナショナル"では、好みのストラップを選ぶことができる（純正で付くのは画像のブラウンカーフレザー）。価格は24万円（税抜）で、同社が拡張するヘリテージ コレクションに新たに加わる魅力的な1本となるだろう。

ブランド名： ロンジン（Longines）
モデル名： ヘリテージ ミリタリー "マリン ナショナル"（Heritage Military Marine Nationale）
型番： L2.833.4.93.2

直径： 38.5mm
ケース素材： ステンレススティール
ラグ幅： 19mm
文字盤色： ベージュ
インデックス： ペイント、アラビア数字
夜光： スーパールミノバ（ブラウン）
防水性能： 30m
ストラップ/ブレスレット： ピンバックル付きブラウンレザーストラップ

キャリバー： L888.5 (ETA A31.L11ベース)
機能： 時・分表示、センターセコンド
直径： 25.6mm
パワーリザーブ： 64時間
巻き上げ方式： 自動巻き
振動数： 2万5200振動/時
石数： 21

販売価格： 24万円（税抜）
発売時期： 2020年夏

詳細は、ロンジン公式サイトへ。