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東京2020パラリンピックの開催が迫るなか、筆者は約2週間前に幕を閉じた東京2020オリンピックに、文字通り目を奪われている。記事「東京2020オリンピックで見かけた腕時計たち コーチや選手の手首を飾ったのはどの時計?」でも大会期間中に見ることができた時計の一部を紹介しているが、筆者が目を皿のようにして探していたのは、日本代表選手が競技中に身につけていた腕時計だ。
競技中に腕時計をつけることができるスポーツは限られている。そのため、数はそれほど多くないし、モデルを特定できないものも少なくなかったが、筆者の目に止まった時計のいくつかを紹介する。
サーフィン/五十嵐カノア選手 G-SHOCK G-LIDE GLX-5600KI
東京オリンピックで新競技として採用されたサーフィンの日本代表、五十嵐カノア選手。準決勝ではエアリバースの360フルローテーションという大技を決めるなどの活躍を見せ、銀メダルを獲得し、日本サーフィン界初のメダリストとなった。そんな彼の腕には競技中ずっと、銀色のクールなフェイスが目を引くデジタルウォッチが巻かれていた。自身のシグネチャーモデル、G-LIDEのGLX-5600KIだ。
ベースモデルは、タイドグラフ機能を搭載したG-LIDEのGLX-5600。競技中でも腕の動きを妨げない薄型のスクエアモデルで、ミラー仕上げのフェイスに海をイメージしたスケルトンケースとストラップを合わせている。フェイス中央上部(遊環と裏蓋にも)にサインを配している。さすがにサインまでは確認できなかったが、遠くから撮影された画像でもどんな時計であるかわかるほど、彼の腕の上でひと際存在感を放っていた。
サーフィン/大原洋人選手 ニクソン ライバル
サーフィンの日本代表でもう一人、果敢に波に乗り高いエアを決めて輝いていたのは大原洋人選手だ。彼が身につけていたのも、サーファーにふさわしいデジタル表示のスポーツウォッチだった。いくつかの画像からわかったのは、ニクソンのライバルというサーフウォッチということ。ホワイト/チャコールカラーモデルのようだ。
大会期間中はもちろん、過去に出場した競技会でも同じ時計をつけている様子が見られることから、彼にとって欠かせないツールウォッチになっていたのだろう。
男子マラソン/大迫 傑選手 ガーミン ForeAthlete® 235J
マラソンの日本代表としてオリンピックに出場した大迫 傑選手。7月29日に自身のTwitterで「8月8日のマラソンを現役選手としてのラストレースにします」と発表し、東京オリンピックは彼にとって現役最後のレースとなったが、今大会の日本勢最高となる6位入賞を果たした。まっすぐなまでに速く強くあることを追い求め、クールでストイックという印象の強い彼が選んだ時計は、イメージにふさわしいランニングに特化した機能を備えるガーミンのForeAthlete® 235Jだった。
ダイヤルデザイン、ストラップなどを見る限りForeAthlete® 235Jであることは間違いなさそうだが、ボタンのカラーリングは通常モデルには見られないものだ。ケース右側の2つのボタンはオレンジとパープル。そしてケース左側の3つのボタンはレッド、ブルー、グリーン。オールブラックのボディにカラフルな配色がよく映える。自身のマラソンにこだわり貫いた選手だけに、身につける時計もこだわった特別仕様モデルだったのではないだろうか?
男子マラソン/服部勇馬選手 スント SUUNTO 9 PEAK
マラソンは長い距離を走り続ける過酷な競技だが、特に夏はその過酷さを増す。暑さを避けるため札幌での開催となった今大会だったが、連日、記録的な暑さが続き、男子マラソンにおけるスタート時の気象条件は気温26℃、湿度80%。気温10〜15℃がベストとされるなか、極めて厳しい条件での実施となり、106選手のうち30人が途中棄権する過酷なレースとなった。
そんななか、氷袋を手に走る服部勇馬選手の腕に見えたのはスントのSUUNTO 9 PEAKだ。これは心拍計と気圧計を備えた超薄型、超小型のGPSウォッチ。軽量なグレード5チタンケースとシリコンストラップを採用しており、ランニングのほか、さまざまなスポーツに対応する多彩な機能を誇る。
男子クレー・トラップ/混合クレー・トラップ 大山重隆選手 PRO TREK PRW-3000-4JF
競技中に時計を身につけるイメージがなかったのだが、射撃の男子クレー・トラップ、そして混合クレー・トラップに出場した大山重隆選手の腕には時計が巻かれていた。特徴的なスタイルのブラックのケースとオレンジのストラップ。大会期間中に撮影された画像では見つけられなかったが、過去に撮影された画像で、フェイスが写ったものを発見。身につけていたのはアウトドアに適した機能を備えるPRO TREKのPRW-3000-4JFのようだ。2013年に発売された現在は生産終了となっているモデルで、ストラップのくすんだ色を見ると本大会だけでなく、ずっと愛用している時計であることが想像できる。
アスリートを支える多彩なスポーツウォッチたち
今大会では陸上競技を中心に、アスリートの腕に誇らしげに収まるさまざまな時計を見ることができた。つけている時計のメーカー、モデルを特定することはできなかったが、いずれも表示の大振りなデジタルウォッチである。普段スポーツをしない人には縁遠い時計(筆者にとってはまさに)かもしれないが、光る汗とともに写る時計はどれも本当にカッコいい。なお、もし上に掲載した各選手が身につけている時計を特定できたという方がいたら、ぜひともコメントをいただきたい。
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