Introducing ヴァシュロン・コンスタンタン　3本の新しいパトリモニーモデルでクラシックを刷新

　ふたつの手巻きモデルはホワイトゴールドとピンクゴールドの2色で展開し、既存のパトリモニーの時刻表示限定モデルより1mm小さく、また厚さは7.7mmだ。どちらの文字盤もクールなトーンのアンティークシルバーカラーであり、サンバースト仕上げと伝統的な細いアワーインデックスおよびピンクゴールドの“パール”ミニッツトラックを備える。クローズドケースバックで、エングレービングを施すスペースがある。私がこのようなシンプルな時計が好きな理由は、裏蓋に感傷的なメッセージを書き込むのに最適なためだ。新しいパトリモニーは、自社製の手巻きCal.1440を搭載しており、2.6mmと非常にスリムで、約42時間のパワーリザーブを備えている。ヴァシュロンはまた、WGにオリーブグリーン、PGにアズールブルーという2色のストラップを追加し、アップグレードを施した。

　次にムーンフェイズとレトログラードデイトのWG製パトリモニーについてだ。このモデルにサイズの変更はないものの、ヴァシュロンは文字盤の色をアップデートし、ヴィンテージ風のルックスを目指したような変更を加えた。サンバーストのアンティークシルバー調の色合いは、ピンクゴールドの針とインデックス、29日12時間45分という月の周期に正確に対応する、6時位置のムーンフェイズ表示が配された。この技術により、ムーンフェイズの修正は122年に1度の修正のみだ！　レトログラードデイト表示は文字盤上部にあり、そのすぐ下には小さなRG製マルタ十字が配されている。自社製Cal.2460 R31Lは、サファイアクリスタル製のシースルーバックから鑑賞可能だ。

　現行の時間表示のみのパトリモニーから、ミッドセンチュリー時代の先代モデルとの明らかな遺伝的不一致は、そのはるかに大きなケース直径にある。以前は34mmサイズだったものが、今では39mmサイズになる。つまり、オリジナルのスペックに近い復刻や再生産には、まだほど遠いということだ。ケース径の話はさておき（もう百も承知だから）、この時計はスリムなラインと控えめなエレガンスという本来の美的機能を果たしている。クワイエットラグジュアリーという言葉を使い倒してしまったが、だからと言って概念にうんざりしているわけではない。ザ・ロウのマルゴーバッグとセリーヌのヘザーグレーのカシミアセーターもまだ欲しい気持ちがある。この新しい39mm径のWGとオリーブグリーンストラップのモデルは、自然に優雅さを出す醸し出すような真に富のある女性像にぴったりだと思う。これは総合的に勝利だと言える。

ブランド: ヴァシュロン・コンスタンタン（Vacheron Constantin）
モデル名: パトリモニー・マニュアルワインディング（Patrimony Manual-Winding）、パトリモニー・ムーンフェイズ＆レトログラード・デイト（Patrimony Moon-phase Retrograde Date）
型番: 1410U/000G-H017（手巻き）、1410U/000R-H018（手巻き）、4010U/000G-H070（ムーンフェイズ）

直径: 39mm（手巻き）、42.5mm（ムーンフェイズ）
厚さ: 7.7mm（手巻き）、9.7mm（ムーンフェイズ）
ケース素材: ホワイトゴールドまたはピンクゴールド
文字盤: アンティークシルバートーンのサンバースト仕上げ
インデックス: アプライド（18K5NPG製）
夜光: なし
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: オリーブグリーンまたはアズールブルーのミシシッピアリゲーターレザーカーフ（竹符）の内側にシェル、トーンオントーンのステッチ。18KWGまたは18K5NPGのピンバックル、ポリッシュ仕上げのハーフマルタ十字

キャリバー: 1440（手巻き）、2460 R31L（ムーンフェイズ）
機能: 時・分（手巻き）、時・分、レトログラードデイト、高精度ムーンフェイズ（ムーンフェイズ）
直径: 22.1mm（手巻き）、27.2mm（ムーンフェイズ）
厚さ: 2.6mm（手巻き）、5.4mm（ムーンフェイズ）
パワーリザーブ: 約42時間（手巻き）、約40時間（ムーンフェイズ）
巻き上げ方式: 手巻き、自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 19（手巻き）、27（ムーンフェイズ）

価格: パトリモニー・マニュアルワインディング 396万8800円、パトリモニー・ムーンフェイズ&レトログラード・デイト 779万2400円（ともに税込予価）
発売時期: 2024年8月
限定: なし

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