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ニューヨークでは冬のオークションシーズンが本格的に幕を開けた。香港やジュネーブでの好成績により時計業界の熱気はさらに高まっており、この勢いで祝祭ムードが続くことが期待されている。フィリップスのTimeForArtオークションでも25本のユニークピースウォッチが販売される予定であり、注目を浴びている。HODINKEEのヴィンテージ専門家であるリッチ・フォードンが今週金曜日のBring A Loupe内で、さらに広範なオークションカバレッジをお届けする予定だ。
ビバー×ギヨーム・エヒンガー(Guillaume Ehinger)。Image: courtesy of Philipps.
通常のオークションハウスでのイベントに加え、今週末にはニューヨークの非営利団体スイス・インスティテュート(Swiss Institute)が主催するオークションプログラム、TimeForArtの第2回目が開催される。現代アートを支援するために設立されたこのオークションは、12月7日(土)と8日(日)に行われるフィリップス・ニューヨーク ウォッチ・オークション:XIの一環として実施される予定であり、スイス・インスティテュートは25の時計ブランドに参加を呼びかけた。
2022年に行われた初回のTimeForArtでは総額120万ドルという驚異的な金額を調達し、その収益の100%(フィリップスの落札者手数料を含む)がスイス・インスティテュートの展示会、公的プログラム、アーティストの滞在制作、教育ワークショップの支援に直接充てられた。今年はさらにラインナップが拡大され、著名な高級時計ブランドから独立時計師まで幅広く25点が出品される。これらはいずれもオークションのために特別に制作されたユニークピースであり、時計製作と現代アートの創造的な相乗効果を際立たせるものとなっている。
(左)シャンテル・マーティン(Shantell Martin)とのコラボレーションによるレッセンス TYPE1²v2。(右)アルパイン イーグル 41 XP、ストローマルケトリ文字盤。Images courtesy of Phillips.
「この企画は時計を単なる機能的な道具ではなく、初めからアート作品として構想することを目指しています」と、TimeForArtのディレクターであるモジデ・カッター(Mojdeh Cutter)氏は説明する。「アート収集家と時計愛好家は一見異なる世界にいるように思えますが、どちらもアートと時計の似たような特性を評価しているのです。アート腕時計もともに美的デザインが重要であり、卓越した技術を必要とし、コレクション価値が高いものです。アートを楽しむ感性があれば時計も楽しめるはずで、その逆も然りでしょう」
カール F. ブヘラ×HODINKEE ヘリテージ ワールドタイマー
第2回目となる今回のコレクションの注目作品には、ビバーとスイスの現代アーティストであるギヨーム・エヒンガー氏とのユニークなコラボレーションによる手彫りのエナメル文字盤を備えた時計や、ユニークなストローマルケトリ(藁象嵌)の文字盤を持つショパールのアルパイン イーグル 41 XP、そして私たちが特に気に入っているカール F. ブヘラ×HODINKEE ヘリテージ ワールドタイマーなどが含まれている。
どの出品作も本オークションにおいて独自性を発揮しているが、私のお気に入りにはグラン・フーエナメルを用いたシャネルのポップアート風ボーイフレンドや、現代アーティストであるシャンテル・マーティン氏とのコラボによるレッセンス TYPE 1などがある。どちらもそれぞれに少し風変わりな……、いや、かなり独特な作品だと言えるだろう。
(左)シャネル ポップアート風ボーイフレンド。(右)アノマ A1。Images courtesy of Phillips.
出品ブランドやオークションに登場するユニークな時計についての詳細情報は、こちらをチェック。
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