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Auctions アンディ・ウォーホルがキース・ヘリングに贈った時計

「何も重要ではない...だから全てが重要なのだ」- キース・ヘリング

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"Dear Keith: Works from the Personal Collection of Keith Haring "と題されたサザビーのオンラインオークションに、一つの時計が出品される予定だ。それはスウォッチのキース・ヘリングシリーズでもなければ、彼がG-SHOCKとコラボした DW5600でもない。その代わりに、これは、パーソナルなストーリーをもつガンビーの時計なのだ。アンディ・ウォーホルのサインまで入っている。この時計はオークションに出品されるが、売りに出されることが公表されたのは今回が初めてだ。入札は9月24日に始まり、10月1日まで行われる。オークションの様子はこちらから見ることができる。

サザビーズが「Dear Keith: Works from Personal Collection of Keith Haring」の中で競売にかけるガンビーの時計。

 1980年代初頭、アメリカのアーティスト、アンディ・ウォーホルとキース・ヘリングは親しい友人となった。両者はアメリカのポップアートへの貢献で知られるようになっていた。ウォーホルは独特な広告やセレブリティからの崇拝で知られ、ヘリングはニューヨークの路上で生まれたグラフィティ風の作品によってエイズへの意識を高めた。これは、ヘリングがエイズに冒されたことがきっかけとなっていた。

壁画を描く仕事中のキース・ヘリング。

 89年8月号のローリング・ストーン誌の中で、ヘリングは二人の友情の初期の頃を振り返っている。「ウォーホルとは、写真家のクリストファー・マコスが私をファクトリーに連れていってくれたことでようやく知り合いました。最初、アンディはとてもよそよそしかったです。彼は初対面の人となかなか馴染むことができない性格でした。その後彼は、Shafraziでの展覧会の直後に行われたFun Galleryでの展覧会に来てくれました。彼は打ち解けてくれていました。私たちは話をしたり、出かけたりするようになりました。そのときにたくさんの作品を交換しました」

アーティストのアンディ・ウォーホル。

 二人はプレゼントもやりとりしたが、このガンビーの時計もそのうちの一つだった。ニューヨークのサザビーズ現代美術オンライン販売の責任者であるハリソン・テンザー氏は、これが贈られた年代は80年代半ばから後半だと言う。「プレマ・トイ・カンパニーがこの時計を市場に出した1985年から、1987年2月にウォーホルが亡くなるまでの間に贈られたことが分かっています」

 ウォーホルはプレゼントする前に時計にサインをし、ヘリングはそれを額に入れた。ウォーホルは自身も時計コレクターであり、 パテック フィリップ や漫画のキャラクターで装飾された時計を数多く所有していた。ウォーホルのような人物にとって時計とは単なる時計以上のものであり、テンザー氏は、そのことがウォーホルとヘリングには何を意味するかについてこう考える。「ウォーホルもヘリングも、ミッキーマウスのような漫画のキャラクターが米国民の心理に与える象徴的な力に興味をそそられていました - ヘリングはアンディ・ウォーホルをミッキーに見立てた『アンディ・マウス』というフィギュアを制作し、ウォーホルは1983年に子供のおもちゃを描いたシリーズを制作しました。ミッキーマウスほど象徴的な存在ではありませんが、ガンビーは1950年代後半からテレビやおもちゃに影響力を持っており、両アーティストも興味をそそられたことでしょう。ヘリングがこの時計を額に入れて自宅に飾っていたことから、美術品として大切にしていたと知ることができます」

 そしてまもなく、重要な友情を象徴するようになったこのガンビーの時計は、幸運なコレクターの家に飾られることになる。 - 時計としてであろうと美術品としてであろうと、である。

 時計は800ドルから1200ドルになると言われているが、オークションの様子はたくさんのプレビューページに挙がることだろう。まもなくここでも見られるようになる。