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In-Depth ロレックス オイスター パーペチュアル対決 39mm VS 41mm

大きくなって、良くなった?

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僕はここで言葉を噛み砕くつもりはありませんし、賛否両論を唱えるつもりもありません。ただ、ロレックスの最新モデルが発表されたとき、オイスター パーペチュアル(以下、OP) 39がコレクションから削除されたのを見て愕然としました。それは現行のロレックスの中で僕のお気に入りであり、実際に着けた時計であり、他のどれよりも、初めて“良い時計”を買いたい人に薦めたい時計だからです。今思えば、他のどれよりも、時計を買おうとする全ての人に薦めたい時計の一つだったかもしれません。これは、あらゆる点でロレックスらしい時計でした:ほとんどの手首に合う理想的なサイズでしたし、そのホワイトダイヤルは、数多いロレックスのブラックダイヤルのスポーツウォッチとは一線を画す特別な何かをもっていました。しかし、それは消えてしまったのです。予告もファンファーレもなく。キングは死んでしまったのです。

 OP 39に代わって登場したのが、新しいオイスター パーペチュアル 41です。28、31、34、36、39mmというOPのサイズ展開の代わりに、36mmと41mmという、5mmもの幅をとりました。僕はたまたまOP 36が大好きで、基本的には僕の手首にぴったりのサイズですが、OPにとって最も重要となるサイズの領域に大きな溝ができてしまったように思います。

新しいシルバーダイヤルを採用したOP 41。

 サブマリーナーのサイズの1mm増が発表されてネット上で騒がれ始めたとき、僕らは、実際のサイズの違いは1mm未満で、スペックシートのために行われた微細な変更が大きな変化のように錯覚させているとコメントしました。OPについて見る限り、そのような数学的なあいまいさはありません。OP 41は、OP 39よりも確実に大きく、既存のモデルのマイナーチェンジではなく、全く新しい別の時計として検討するべきだと思います。

 そのことを念頭に置いた上で、僕はOP 39とOP 41を手にして、きちんと並べて比較したいと思いました。僕がショックを受けるほどのことは無かったのかもしれないし、それを確認したかったのです。


最新のオイスター パーペチュアル

 まず最初に、この時計の良さを客観的に評価してみましょう。OPであることに変わりはありませんが、それはつまり、ロレックスらしい外観のベーシックな3針時計の中に、過剰なほどの技術と十分すぎる堅牢さが存在するということです。ケースは戦車のように頑丈でありながらもエレガントに磨き上げられ、オイスター ブレスレットは快適かつ頑丈、風防のトップから裏蓋の仕上げに至るまで、ロレックスならではの品質と精密さを備えています。だから、僕の先入観とは関係なく、これは一見しただけでかなり素晴らしい時計だと分かります。

 そして、その印象はそのまま続いています。手にとって着けてみても素晴らしいフィーリングがあり、ロレックスはOP41の新しいダイヤル構成と刷新した色使いで素晴らしい仕事をしたと思いました。3、6、9時位置のダブルマーカーは、以前のスタイル(旧OP 36のこと)よりもはるかにバランスが良く、シルバーとゴールドから明るいターコイズまで、カラーオプションが豊富で的を得ています。興味深いのは、ロレックスは41mmサイズでキャンディピンクのダイヤルを提供しないことですが、おそらく彼らは、ピンクが主に女性の顧客向きで、OP 41は主に男性の顧客に向けたサイズだと思ったからでしょう。市場調査の可能性はさておき、それはかなり時代遅れの考えだから、僕はコレクションが、どこかの時点でアップデートされることを期待しています(のんびりと)。

 新しいダイヤルは、OP 41の大きな特徴です。2つの新しい“ベーシック”ダイアルオプションがあります。1つはゴールドの針とマーカーを備えた新しいシルバーのサンバースト仕上げ、もう1つは微妙なサンバースト仕上げを施した新しいブラックです。シルバーは、基本的にOP 39に見られたホワイトダイヤルに取って代わるものですが、それについての詳細は後ほどご紹介します。また、今年のOPコレクションでデビューした新しいターコイズ、コーラルレッド、イエロー、グリーン、サンバーストブルーを含む、より明るいカラーオプションもあります。これらの新色についての詳細情報はまもなく来ると思いますが、全体的に今までにないようなものだと思いますし、すでにここ数週間でイエローとコーラルのOPを購入するかどうか、僕自身も迷っているところです。最終的にどうなるか....。

 ロレックスは新世代のムーブメント、Cal.3230をOP 41に搭載しました。これはデイト表示のないサブマリーナーの新モデルにも搭載されているもので、進化したムーブメントです。より良い精度と長寿命のためのクロノジーエスケープメントを搭載し、70時間のパワーリザーブを備え、COSCとロレックス独自の精度認定の両方を受けています。それは、現代において日常的に使用する際に望ましい全てのものを基本的に備えていると言っていいでしょう。

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OP 39の影響

 OP 41は、ロレックスのラインナップに新たに加わった素晴らしいモデルです。私はこの時計自体に何も文句はありません。友人や知人が購入し、インスタグラムで披露した反応から判断すると、すでに世界中のほぼ全ての地域に幸せな顧客が存在しています。これに異議を唱えるのは難しいですね。

 しかし、OP 39も忘れてはいけません。OP 41はただの新モデルではなく、ロレックスのカタログではあまりにも短い期間しか扱われていなかった愛すべきモデルに取って代わる新しい時計なのです。それが、私のOP 41に対する認識に影響を与えているのでしょうか? もちろん、そうでしょう。

 ここで簡単に注意点を説明します。ロレックスは、OP 41が、私が愛してやまない今はなきOP 39の "代替品 "であることを示唆してはいません。彼らの立場で言えば、OP 41は新しい時計であり、OP 39はカタログから削除されただけのことです。説明は一切ありませんし、直接的には両者は全く関係がありません。これは言い訳に聞こえるかもしれませんが、こういう見方もあっていいのだと思っています。ラインアップが変わることについて、皆さんいろいろな意見をもつでしょう。

 さて、本題に戻りましょう。OP 39と並べてみると、OP 41について少し矛盾を感じ始めます。そう、確かに素晴らしい時計なのですが、僕の心の中では、39の改良ではなく、全く別のものです。そして、僕好みだとは言えません。

 2つの時計の直径に関して言えば、ロレックスの言う通り2mmの差があり、それは並べて見るだけでわかります。しかし、重要なのはそれだけではありません。特にロレックスが採用しているややトノー型のシェイプを見れば分かります。ラグからラグまでの寸法も重要で、47.35mmのOP 41は、上下44.06mmのOP 39よりも間違いなく大きいです。手首へのフィット感という点では、3mm以上の違いを感じます。その一方で、厚みの違いはほんの数mmの範囲内で、両方とも約12mm前後のため、大きな懸念はありません。はっきり言って、これらの時計は両方とも非常に身に着けやすく、僕は両方のプロポーションが好きですが、OP 41は紛れもなく大きく、それによってOP 41を好きになるか嫌いになるかが分かれるのだと思います。

 もう少し深く掘り下げると、ダイヤルの構造も異なっていることに気づくでしょう。僕は新しいOP 41のデザインとレイアウトが好きですが、2つのモデルを並べてみると、OP 39の方を好きにならずにいられません。ダイヤル外周に同じ大きさで完璧に配置された11個のマーカー、控えめなミニッツトラック、そして、ほのかに輝くホワイトダイヤルの仕上げの全てが、他の追随を許さない清潔感と透明感を時計に与えています。ホワイトダイヤルのOP 39は、私の目には現在手に入れることができる“ロレックス”の最もピュアで純粋な形に映ります。それは非常に優れた時計であり、1つの完成形です。OP 41は、新しいムーブメントのおかげで、より優秀な時計であることはほぼ間違いないと思いますが、僕にとっては、より楽しい時計ではないということです。


着用感

 結局のところ、本当に重要なのは、時計が着けたときにどのように機能するかということです。その点では、OP 41は非常に優れています。確かに、僕の好みよりも大きいですが、それはもうお分かりでしょう。これ以上、その点にこだわるつもりはありません。あなたがスポーティで日常的な感覚をもつ41mmの時計がほしいなら、ロレックスは本当に素晴らしいものを提供しています。他のOPモデルよりも、直径と厚さの比が大きいために、この時計はよりスリムに感じられ、ラグの張り出しがわずかにあっても、ケースとブレスレットの接続がスムーズなために、十分に快適です。

 カラーオプションについて言うと、シルバーとターコイズのような柔らかい色が、よりはっきりした色よりも良いのではないかと思います。この時計はダイヤルの面積が大きいので、赤や黄色(あるいは黒でも)が少し威圧的になってしまいます。OPでは、僕は1つのディテールよりも、全体のパッケージや調和を楽しみたいと考えています。シルバーダイヤルにゴールドのニュアンスを加えると、シャンパンのような温かみのある印象になり、いい意味で熟成されたヴィンテージのデイトジャストを思わせます。

 時計化学の名のもとに、OP 41を外して、すぐにOP 39も着けてみようと思いました。新しいハンドメイドの靴を脱いで、快適なスニーカーを履いているような気分です。どちらも素晴らしいですが、スニーカーの方が履きやすいですね。OP 39についてもっと知りたい場合は、ホワイトダイヤルのバージョンが登場したときに僕が書いた記事をチェックしてみてください。ただ、参考のためにもう一度言わせてください:僕はこの時計が大好きです。手首に着けるとほとんど完璧です。


結論

 ここまで読んでくださった方に誤解してほしくないので、できるだけ率直な言い方をします。OP 41は、ロレックスの最高の強みを比較的手頃な価格で提供していて、多様な好みに合わせたダイヤルカラーのオプションを備えた素晴らしい時計です。これは議論の余地はありません。少し残念なのは、ロレックスがOP 39という非常によく似た、愛された時計をたまたま作らなくなったということで、それが新しいラインナップにちょっとした影を落としているということです。

 OP 39のファンなら、ディスコンになったことを悲しんでいても仕方ありません。いくつかの選択肢があります。1つには、中古のOP 39を見つけることができます(ホワイトダイヤルのバージョンは、最近ではオンラインで8000ドル以上で取引されています)。もしくは、OP 36とOP 41のどちらかを選択することもできるでしょう。あなたがホワイトダイヤルしか考えたくない場合は、探して、余分な金額を出す必要がありますが、そうでない場合は、OP 41とOP 36の両方を試して、好きな方を選ぶことをお勧めします。

 有名なアイコンウォッチの多いロレックスの中では、最も話題の少ないモデルの1つかもしれませんが、OPは、時計史における遺産に値するモデルだと思います。先に述べたように、このモデルはロレックスの時計の中でも完璧な1本であり、控えめなデザイン、オーバースペックなディテール、性能重視のムーブメントなど、ロレックスの最も本質的な品質を、ほぼどんなシーンにもマッチする着けやすい時計に落とし込んでいるのです。

 どのようなサイズのモデルであっても、OPは、今までも、そしてこれからも、素晴らしい時計であり続けることでしょう。

OP 41の詳細については、公式サイトをご覧ください。