trophy slideshow-left slideshow-right chevron-right chevron-light chevron-light play play-outline external-arrow pointer hodinkee-shop hodinkee-shop share-arrow share show-more-arrow watch101-hotspot instagram nav dropdown-arrow full-article-view read-more-arrow close close email facebook h image-centric-view newletter-icon pinterest search-light search thumbnail-view twitter view-image checkmark triangle-down chevron-right-circle chevron-right-circle-white lock shop live events conversation watch plus plus-circle camera comments download x heart comment default-watch-avatar overflow check-circle right-white right-black comment-bubble instagram speech-bubble shopping-bag

Introducing ブランパン フィフティファゾムスにチタン製ブレスレットモデルが追加 2020年新作

際立った軽さが特徴的な新しいチタン製ブレスレットを初採用。

ADVERTISEMENT
クイック解説

 フィフティファゾムス オートマティック、そしてフィフティファゾムス ラージデイトにチタン(TI)製ブレスレットモデルが追加された。
  TIケースモデルは既にラインナップ(2017年にレギュラーモデルとして登場)されているが、これまではセイルキャンバス、もしくはNATOストラップ仕様だった。TI製ブレスレットを使用したのは本作が初となる。

フィフティファゾムス オートマティック、Ref.5015-12B30-98B/ブラック文字盤。

 ブランパンのアイコンともなっているフィフティファゾムス コレクションは、1953年に世界に先駆けて発表されたダイバーズウォッチに端を発する。

 開発はフランス軍の要請に応える形でスタート。ブランパンのフィフティファゾムスでは、二重密閉リューズと特殊な密閉構造のケースバックを採用。リューズは特に秀逸で、2つのパッキンにより、リューズが引き出された状態でも水がケースに入らない当時としては極めて画期的な設計だった(現行機はさらにネジ込み式になったほか、サイズも拡大。裏蓋もネジ込み式となったことで防水性はさらに向上している)。また、頻繁なリューズの手巻きでリューズの密閉構造が摩耗しないよう、自動巻きムーブメントを採用した。

 また、水中での視認性を高めるため時計のサイズを大きくし、ブラック文字盤に映えるようにインデックス、ベゼルの表示、針をそれぞれホワイトに。暗闇での視認性を考慮してインデックスと針には蛍光塗料を採用。さらに潜水を開始する際にベゼルのゼロ位置を分針と合わせることで、ベゼル上の目盛りから経過時間を読み取ることができる回転ベゼルを装備した。しかも、ベゼルの誤回転を防ぐロック機構も備えていた。

フィフティファゾムス オートマティック、5015-12B40-98B/ブルー文字盤。

 これらの仕様は今日のダイバーズウォッチにとっては当たり前ともいえるものだが、その原型を築いたのがブランパンのフィフティファゾムスだった。こうした背景があり、フィフティファゾムスは現代的なダイバーズウオッチの定義を確立した傑作として評価されている。

 閑話休題。

 現代のダイバーズウォッチにおけるパイオニアとなった一方、ブランパンは時計製造においても先進的な素材をいち早く採用した。それがチタンだ。

 1960年代初め、ブランパンがアメリカ海軍掃海艇チームのために製造したMIL-SPEC IIと呼ばれる特別モデル。資料によれば、実はこれこそが時計にチタンを採用した、おそらくは初の時計だったとある。

 MIL-SPEC IIは潜水部隊への装備品として支給されたものであったため、個人の手に渡ったものはほとんどなく、極めて希少なモデル。2015年にブランパンは、オークションでこの希少なモデルを買い戻したが、その個体はニッケルシルバー(銅、亜鉛、ニッケルの非磁性合金)製ケースにTI製のケースバックが取り付けられていたという。

 本作は、そんなブランパンのアイコニックな時計にヒントを得て生まれたモデルで、TI製ブレスレットの採用にはそうした背景があった。

 このブレスレットは手作業によるサテン仕上げのリンクを結合するようにピンが貫き、手首に滑らかにフィット。通常は横にあるネジがリンクの後ろ側に配置されるという特許取得済みのシステムを採用している。

 ブレスレット以外については、基本的に既存のTIケースモデルに同じ。サンバースト仕上げのダイヤルには、スーパールミノバが塗布されたアワーインデックスと針を合わせて高い視認性を実現。逆回転防止ベゼルには耐傷性の高いサファイアインサートを取り入れている。

フィフティファゾムス ラージデイト、5050-12B30-98B/ブラック文字盤。

ファースト・インプレッション

 正直なところ、初見ではTIケースモデルのバリエーションか、という印象しかなかったが、資料を読み、そして実際に時計に触ってみると非常に興味深いモデルであった。

 実はブランパンが、チタンを時計製造に用いたおそらくは最初のブランドということを筆者は恥ずかしながら初めて知った(世界初のTI製時計は、1970年に発売されたシチズンのX-8 クロノメーターだと思っていた)。
 そういった背景を知ると、ブランパンがフルTIのフィフティファゾムスをリリースするということはなかなか感慨深い。

 また、時計単体としてみても本作は魅力的なモデルであった。ブランパンの豊富なフィフティファゾムスコレクションの中でも、本作は45mmと比較的サイズが大きい部類だが、フルTIの仕様ゆえ、見た目とは裏腹に非常に軽量であった。
 ブランパンの担当者曰く、ステンレススティールモデルと比べると約33%軽量になっているという。

 なお、ムーブメントはフィフティファゾムス オートマティックがCal.1315、フィフティファゾムス ラージデイトがCal.6918Bとそれぞれ異なるが、どちらもシリコン製ヒゲゼンマイの採用により耐磁性に優れ、5日間というロングパワーリザーブを実現。性能面から見ても魅力的なモデルだ。

ADVERTISEMENT

基本情報

ブランド: ブランパン(Blancpain)
モデル名: フィフティファゾムス オートマティック(Fifty Fathoms Automatique)、フィフティファゾムスラージデイト(Fifty Fathoms Grande Date)
型番: 5015-12B30-98B(フィフティファゾムス オートマティック/ブラック文字盤)
5015-12B40-98B(フィフティファゾムス オートマティック/ブルー文字盤)
5050-12B30-98B(フィフティファゾムス ラージデイト/ブラック文字盤)

直径: 45mm
厚さ: 15.4mm(フィフティファゾムス オートマティック)/ 16.27mm(フィフティファゾムス ラージデイト)
ケース素材:  TI
文字盤色: ブラック、ブルーのサンバースト仕上げ
インデックス: アラビア数字&くさび形のアプライドインデックス
夜光: あり。時分秒針、アラビア数字&くさび形インデックス、ベゼル
防水性能: 30気圧
ストラップ/ブレスレット: サテン仕上げのTI製ブレスレット

フィフティファゾムス オートマティックはCal.1315を搭載。画像は2019年に登場したセイルキャンバスストラップ仕様のもの。


ムーブメント情報

フィフティファゾムス オートマティック搭載ムーブメント

キャリバー: 1315
機能: 時分表示、センターセコンド、4時半位置にデイト表示
直径: 30.6mm
厚さ: 5.65mm
パワーリザーブ: 120時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 35石
クロノメーター: なし
追加情報: シリコン製ヒゲゼンマイ、連結した3つの香箱

フィフティファゾムス ラージデイト搭載ムーブメント

キャリバー: 6918B
機能: 時分表示、センターセコンド、6時位置にパノラマデイト表示
直径: 32mm
厚さ: 7.15mm
パワーリザーブ: 120時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 44石
クロノメーター: なし
追加情報: シリコン製ヒゲゼンマイ、連結した3つの香箱


価格・発売時期

価格: フィフティファゾムス オートマティックが180万円(税抜)、フィフティファゾムス ラージデイトが198万円(税抜)
販売時期: 今夏以降販売予定
限定: なし

詳細は、ブランパン公式サイトをクリック。