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Introducing バルチックがスケールグラフ ツアー・オート 2025 リミテッドエディションを発表

長年にわたり続くラリーを讃えて、バルチックがツール・ド・フランス・オートモービルの公式タイムキーパーとして復帰。新たなリミテッドエディションのクロノグラフを発表した。

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我々が知っていること

バルチックの3レジスタークロノグラフが、ツアー・オート 2025の公式タイムキーパーとして再登場し、重要な始まりを告げるまったく新しいリミテッドエディションを発表した。スケールグラフ ツアー・オート リミテッドエディションは、同ブランドにとって新たなモデルの幕開けであり、これまでのクロノグラフラインナップをよりスポーティかつ高機能に進化させたものである。

baltic watch

 本作は39.5mmのステンレススティール製ケース、14.1mmの厚さ、両面ドーム型サファイアクリスタルを備えている。そしてラグ・トゥ・ラグは47mmだ。これは何が新しいのか? これまでのバルチックのクロノグラフと何が進化しているのか? その答えは、ねじ込み式プッシュボタンと100mの防水性能である。内部には手巻きのカム式クロノグラフムーブメントであるセリタ製SW510-Mを搭載し、約63時間のパワーリザーブとハック機能(秒針停止機能)を備えている。

Baltic Scalegraph Tour Auto 2025
Baltic Scalegraph Tour Auto 2025
Baltic Scalegraph Tour Auto 2025

 ダイヤルはモータースポーツ、特にフランス版ミッレミリアとも称されるラリー&レース、ツール・ド・フランス・オートモービルから強く着想を得ている。ライトブルーのサテン仕上げのベースに、オフホワイトのアジュール(azurage)仕上げを施したインダイヤルは、ヴィンテージのレーシングリバリーをほうふつとさせる構成だ。さらに、ビッグアイと呼ばれる大型の積算計は、ドライバーズクロノグラフ黄金時代のヴィンテージモデルへのオマージュとなっている。同心円状のインデックストラックとスーパールミノバのドットを組み合わせたディテールも、これまでのバルチックのクロノグラフには見られなかったユニークな要素だ。

 そのほかにも、固定式のアルミ製タキメーターベゼル、ガード付きのブランドロゴ入りリューズ、そしてビーズ・オブ・ライスもしくはフラットリンクのブレスレットいずれかのブレスレットも選ぶことができる。また付属品として、ネイビーブルーのアルカンターラ製ストラップも同梱。世界限定400本のナンバリング入りで、価格は1750ユーロ(日本円で約28万円)となっている。

 昨年マーク(・カウズラリッチ)が詳しく取り上げたように、バルチック・レーシングチームは今年も再び出場し、1963年製ロータス・エラン 26Rと1965年製MG Bに搭乗して、手首にはスケールグラフを装着しながらパリからニースまでの道のりを疾走した。途中にはディジョン・プレノワ、アノー・デュ・ラン、シャレードといった伝説的なサーキットも含まれていた。


我々の考え

この時点で明らかなように、2025年の時計市場におけるバルチックの強みは、ヴィンテージからの明確なインスピレーションを日常使いしやすく手の届きやすいパッケージで実現している点にある。スケールグラフもそのテーマを踏襲しており、従来のトリコンパックスを次世代へと巧みに進化させている。ケースの改良も的確で、ブランドの3レジスタークロノグラフを“新興ブランドによるヴィンテージ復刻”という枠組みから1歩前に押し出している。もちろん、そのカテゴリー自体が悪いわけではないが、過去の時計を模倣するのではなくそれに着想を得て新たなものを生み出す姿勢こそ、バルチックのようなブランドにはふさわしいと感じる。

Baltic Scalegraph Tour Auto 2025

 100mの防水性能とねじ込み式プッシュボタンを備えたスケールグラフは、どちらかと言えばセイコーのカスタムモデルというよりもチューダーに近い存在である。外観はヴィンテージ調でありながら、その設計思想は明らかに現代的で、“なぜ誰もこういう時計を作らなくなったんだ?”といった単なる懐古主義を超えたものとなっている。

 バルチックが単なるヴィンテージ志向から脱却しようとしている点は大いに称賛したいところだが、それでもやはり、この“ビッグアイ”のディテールには心を奪われてしまう。このモデル名を変更した理由の一端を知っていれば、これがちょっとしたウィットを効かせた要素であることがわかるはずだ。ちなみに、1960年代に優れた“ビッグアイ”クロノグラフを手がけていたのは、ユニバーサル・ジュネーブだけではない。

Baltic Scalegraph Tour Auto 2025

 価格に注目すると、1750ユーロ(日本円で約28万円)というスケールグラフの設定は、ほかのスモールブランドと比べても実質的な競合がほとんど存在しない。手巻きクロノグラフでデザインが洗練されていて、装着感に優れ、かつ設計にしっかりとした意図があるモデルは実際のところきわめて希少である。デザインこそバルチックらしく、過去を参照するという点ではチューダー的なアプローチに近いものの、その価格はあくまでバルチックオリジナルとして堅守されている。

baltic racecar

基本情報

ブランド: バルチック(Baltic)
モデル名: スケールグラフ ツアー・オート 2025 リミテッドエディション(Scalegraph Tour Auto 2025 Limited Edition)

直径: 39.5mm
厚さ: 14.1mm
ラグからラグまで: 47mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: サテン仕上げのライトブルー、オフホワイトのアジュール仕上げインダイヤル
インデックス: アプライド
夜光: あり、スーパールミノバBGW9
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ビーズ・オブ・ライスまたはフラットリンクブレスレットから選択可能、ネイビーブルーのアルカンターラ製ストラップが付属


ムーブメント情報

キャリバー: セリタ製SW510-M
機能: 時・分表示、スモールセコンド、クロノグラフ(クロノグラフ秒針、30分積算計)
パワーリザーブ: 約63時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万8800振動/時


価格 & 発売時期

価格: 1750ユーロ(日本円で約28万円)
発売時期: 発売中
限定: あり、世界限定400本

詳しくはバルチック公式サイトをご覧ください。