Introducing 華やかな金箔が際立つ、ザ・シチズンの新しい限定土佐和紙モデル

　ダイヤルに採用した土佐和紙には、高知県に工房を構える製紙メーカーの“ひだか和紙”のものを使用。そして金箔を和紙に配置する工程は、福島県会津若松にある漆の老舗、“坂本乙造商店”が手掛けるなど、日本の伝統工芸が詰め込まれたモデルとなっている。

　ブラック×ゴールドのダイヤルカラーに呼応するよう、ケースはデュラテクトゴールド加工をしたシチズン独自のスーパーチタニウム™を採用し、さらにゴールドのステッチを施したブラックのワニ革ストラップも取り入れて、時計全体の華やかさをプラスしている。

　搭載される光発電エコ・ドライブムーブメントのCal.A060は、文字盤の下に設けられたソーラーセルによって光発電を行う。年差±5秒という高精度を誇り、またパーペチュアルカレンダーや、0時ちょうどに日付が切り替わるジャストカレンダー更新機能、パーフェックス（JIS1種の耐磁性能、時計に衝撃が加わったことを検知する機能、針ズレを自動で補正する機能の3つ）も完備。

　光発電エコ・ドライブムーブメントは、光をエネルギーにして駆動するために、ダイヤルの光の透過率を確保する必要がある。しかし、今回使用された黒和紙は、光の透過率があまりよくない素材だという。さらに金箔をダイヤルに散らしているため、過度に箔を使用しても光を取り込めなくなってしまう。そのため各モデルの箔の配置は、透過率をきちんと計測してこだわりぬいたうえで散りばめているのだ。

　新作は350本の限定生産かつ、シチズン フラッグシップストア、シチズン プレミアムドアーズ、シチズン コンセプトショップでのみ販売し、41万8000円（税込）で提供される。

　17年に登場したファーストモデルはホワイトダイヤルで、翌18年のモデルはブラックダイヤル、19年には初のカラーダイヤルとなるレッド、グリーンダイヤルを採用し、そして20年に金箔入りダイヤルが初ラインナップされている。（ぜひ一度、こちらのページで“和紙”と検索してみて欲しい。きっと自身の心が引かれる個体があるはずだ）。

　毎年、ザ・シチズンはさまざまな手法を用い、（この表現が適切かどうかわからないが）土佐和紙ダイヤルで“遊んで”いるように感じる。初期のシンプルなホワイトやブラックの単色から、だんだんとカラーダイヤルが増えているのを見ると、業界のトレンドも汲んでいるだろうが、土佐和紙に色を付ける技術も上がっているのだと思う。

　私のお気に入りは、22年発売のグラデーションダイヤルを持つ紺碧（こんぺき）モデルと、今回のブラック×ゴールドモデルだ。箔を使ったブラックダイヤルはこれが初めてであり、ブラックダイヤル以外のほぼすべてをゴールドトーンでまとめたとてもゴージャスなこのカラーリングに、私の心が引かれる。また箔文字盤は手作業で作られるので、同じものがひとつとしてないというのもいい。
　シンプルな時計やほかの多くの人たちが持っているようなものより、ユニークで、生産数が限られている（手に入るかどうかは別として）時計をより好む私にとって、このモデルは最適と言える。

　既存モデルと違い、少し派手さを感じるため（これまでの和紙ダイヤルは一部拝見済みで、どれも控え目な印象だった）、このモデルは私にどんな印象を与えてくれるのか、実機を見てみたいところだ。

ブランド: ザ・シチズン（The CITIZEN）
モデル名: 高精度年差±5秒 エコ・ドライブ 限定モデル
型番: AQ4103-16E

直径: 38.3mm
厚さ: 12.2mm
ケース素材: スーパーチタニウム™（デュラテクトゴールド）
文字盤: 土佐和紙、金箔
インデックス: アプライド
夜光: なし
防水性能: 10気圧
ストラップ/ブレスレット: ワニ革ストラップ

キャリバー: A060
機能: 秒針停止機能、日付早修正機能、パーペチュアルカレンダー、衝撃検知機能、針自動補正機能、0時ジャストカレンダー更新機能、時差設定機能、充電量表示機能、充電警告機能
パワーリザーブ: フル充電時で約1.5年可動（パワーセーブ作動時）
駆動方式: 光発電エコ･ドライブ

価格: 41万8000円（税込）
発売時期: 2023年9月7日
限定: あり、世界限定350本（特定店限定モデル）

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