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Bring a Loupe パテック フィリップ Ref.2499の購入タイミングは今がベストか、最悪か?

多くのヴィンテージ時計愛好家たちが至高の時計として挙げるのは、パテック フィリップが生んだ2番めのパーペチュアル カレンダー クロノグラフRef.2499だ。オークションウィークで5本が売られるが、2499を購入するなら世界中で今がベストか、それとも最悪なのだろうか?

※本記事は2015年4月に執筆された本国版の翻訳です

 多くのヴィンテージ時計愛好家に至高の腕時計は何かと尋ねると(個々の時計ではなく、型番で)、かなりの確率で次の答えを聞くだろう。Ref.2499。確かに、パテック フィリップが生んだ2番めのパーペチュアル カレンダー クロノグラフであるRef.2499は、収集の世界では何か神話的な位置を占めている。35年以上もの間で349本しか作られなかったこの大型のヴィンテージ パーペチュアル クロノグラフについて、今年(2015年)オークションシーズンで誰もが話題にしているようだ。1本は4つの主要なオークションハウスのカタログのうち2つの表紙を飾っている。合計で5本、そう、5本もの2499が5月初旬の春のオークションウィークで売りに出されるのだ。ここで疑問が湧いてくる。2499を購入するなら世界中で今がベストなのか? それとも最悪なのか?

 これについては今、何通りもの見方がある。5本の2499が1週間の間に販売されるわけだが、全てが数平方マイル以内で行われ、単に見に行くだけでもワクワクする。5本の正に夢の時計であり、それぞれがバラエティに富んでいるのだ! アンティコルムからはティファニーとダブルネームの第4世代、サザビーズからはゴッビ名の第3世代、そしてフィリップスからはバイヤー名の第4世代がそれぞれ出品される。そして、第4世代のモデルがさらに2本、そのうち1本はサザビーズから、最後にクリスティーズからフルセット、完品の時計が出るのだ。選択肢が多いのは確かに素晴らしいことではないだろうか? それとも、一度にこれだけの数の時計が出回るとなると、大物時計の長期的な収集性に少し不安を感じるだろうか? つまり、こういう時計はレアであるはずだったのでは、という疑念だ。しかも1週間で5本とは。そして、それはWatches in RomeやMadison Fine Timeのような高級小売店で売っているような2499ではないのだ。

 2499の至高というべき価値に影を落とすつもりはない。2499は私の夢の時計の一つであり、そのレガシーについては我々の「Reference Points」の初回特集でも紹介したが、素晴らしいものだ。しかし、それでも1週間で5本とは。

 今回の全てのオプションを見てみよう。そしてその前にこれだけは言わなければならないが、我々はこれらの時計のほとんどを実際には見ていないので、時計のコンディションについての議論はできない。それがこのような時計では最も重要な価値の指標になることは分かっているけれど。

パテック フィリップ Ref. 2499/100 バイヤー名入り - ムーブメント番号869284

 最初に見るのは、フィリップスが出品するものだ。2499/100、つまり第4世代のモデルだ。この時計はチューリッヒのバイエル社から販売されたもので、オリジナルの箱、保証書類、アーカイブが付属している。状態は非常によく、フィリップスの推定落札価格は30万~50万スイスフランとなっている。詳しくはこちらを。

パテック フィリップ Ref.2499/100 ティファニーとのダブルネーム - ムーブメント番号869277

 スイスよりもアメリカンなダブルネームがお好きな人向けに、アンティコルムからもう一つの第4世代の時計がある。今回はニューヨークのティファニーが販売したものだ。この時計は、上のバイヤーのものからわずか7違いのシリアルナンバーだ。推定価格は30万~50万スイスフランだが、この作品にはアーカイブのみが付属していてオリジナルの箱や保証書類はない。

ゴッビ・ミラノによって販売されたパテック フィリップ Ref.2499 - ムーブメント番号869447

 イタリアンがお好みなら、サザビーズからゴッビ・ミラノによって販売された第3世代のモデルをご紹介しよう。2499/100だけに備えられたサファイアガラスのケースではないが、より古い型独特の魅力ある時計だ。日付の開口部とムーンフェイズの周りの文字盤上にいくつかの傷があるように見えるが、イタリアの会社であることと、より初期に近いことはアピールになる。ここでも箱や書類はなく、アーカイブのみだ。サザビーズからの推定価格は20万から30万スイスフラン。詳細はこちら

パテック フィリップ Ref.2499/100 - ムーブメント番号869258

 サザビーズはもう1本の2499を出品するが、これには小売業者のダブルネームはなく、第4世代の後発の時計だ。この1本は、上記の他の第4世代の時計から30以内のシリアルナンバーであり、時計本体のみのように見える。推定価格は20万から40万スイスフランだ。なぜゴッビの時計と価格差があるのか? おそらく、それぞれの委託者がどれくらい満足するかによると思われる。この件についてはこちらを

パテック フィリップ Ref.2499/100 - ムーブメント番号869402

 最後にクリスティーズは 2499の中で最も完璧なものを オークションに出品した。 これは第4世代のモデルだが、我々が完璧と言うわけは、この1本が文字通り完全無欠ということだ。箱や書類だけでなく 予備部品も付属していて、 曜日と日付の複数言語のディスクや パンフレットなども含まれている。 落札予想額は40万から80万スイスフランとなっており、詳細はこちらだ。

そして最後に、2499のためのスペアダイヤルだ

 クリスティーズが出品するフルセットの2499はロットNo.308だが、このスペアダイヤルはロットNo.308Aだ。これだけで2~4万スイスフランと推定されている。しかし、308(2499)と308A(2499用のスペアダイヤル)の入札後は、この2つのロットを合わせた価格で売りに出されることになる。誰かが308と308Aの合計価格よりも高い価格で入札することを決めれば、その人は両方を手にすることになる。奇妙な戦術だ。この2499用スペアダイヤルについての詳細はこちらを。

2499を購入するなら今がベストか、それとも最悪か?