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Introducing パテック フィリップ 永久カレンダークロノグラフ 5270J 2020年新作

ついにラインナップに加わった18Kイエローゴールドケースのニューモデル。

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クイック解説

 先日公開の記事「パテック フィリップ カラトラバ Ref.6007A 2020年新作 ジュネーブ新工場誕生を記念したSS製の限定モデル」から1ヵ月弱。パテック フィリップから、さらなる新作が発表となった。

 2011年、レマニアベースのムーブメント(Cal.CH 27-70 Q)から、パテック フィリップの完全自社製となる手巻き永久カレンダー搭載クロノグラフ(Cal.CH 29-535 PS Q)を搭載し、初めて発表されたRef.5270。そんなRef.5270に初の18Kイエローゴールドケース仕様となる5270Jが登場したのだ。

 当初は18Kホワイトゴールドケースで発表されたRef.5270だが、2015年には18Kローズゴールドケースの5270R-001が追加。2017年には18KWGケースの2モデル(5270G-018と5270G-019)が生産終了となり、翌2018年にはゴールデンオパーリン文字盤にプラチナケースのRef.5270Pとエボニーブラック・ソレイユ文字盤に18KRGケース、そしてブレスレットを合わせたRef.5270/1R-001(入れ替わるように5270R-001は生産終了)が登場。永久カレンダー搭載クロノグラフは18KRGケースとプラチナケース(なお、プラチナケースには黒文字盤に58個のバゲットカット・ダイヤモンド付きベゼルとラグ、22個のバゲットカットダイヤモンド付き折り畳み式バックルをもつ5271Pもある)で展開されてきた。

 ここに加わるのが、新作の5270Jだ。ケースの素材こそ異なるものの、ウイングレット(翼状)スタイルラグ、コンケーブ(逆Rの形状に反った)ベゼルなど、立体的なケースデザインはこれまでのコレクションと同様。

時分針や他の表示針と見分けやすいサンドブラスト仕上げのクロノグラフ針。

アプライドのバトン型インデックスとゴールドで縁取られた曜日・月表示。

 合わせるシルバー・オパーリン文字盤には、18KYGのバトン型植字インデックスとリーフ型指針を採用。また、6時位置にはポインターデイトとムーンフェイズ表示、12時位置には曜日・月表示窓、4〜5時位置に閏年サイクル表示、7〜8時の間に昼夜表示と各カレンダー表示をバランスよくレイアウト。さらにクロノグラフ表示では、3時位置の30分積算計とセンターのクロノグラフ秒針にサンドブラスト仕上げを採用することで、永久カレンダーとクロノグラフという複雑機構を搭載したモデルでありながら、極めて優れた視認性を誇る。

丁寧に面取り仕上げが施されたパテック フィリップ・シール取得のムーブメント。

 搭載するCal.CH 29-535 PS Qは、パテック フィリップによる完全自社開発・製造のムーブメント。厚みが出やすい永久カレンダー搭載クロノグラフという複雑な機能を備えつつ、きわめて薄いカレンダー機構(厚さは1.65mm)を特徴としており、ケースまで含めた全体でも12.4mmの厚みに抑えられている。

 ちなみに、このムーブメントはサファイアクリスタルのシースルーバックを通して見ることができるが、本作には18KYGの交換用ソリッドケースバックも付属する。

ファースト・インプレッション

 18KYGケース仕様というのが、本作最大の特徴だ。意外かもしれないが、2011年の5270コレクション誕生から9年を経て、18KYGケースを採用したモデルが初お目見えとなった。

 しかしながら、パテック フィリップにおける永久カレンダー搭載クロノグラフの歴史を知る人にとっては、ようやく待ち望んだ本命モデルといえるのではないだろうか。

 シリーズ生産された最初の永久カレンダー搭載クロノグラフとなるRef.1518が発表されたのは、1941年。以降、1951年頃までに281個が製作されたといわれる。過去にはレアピースとしてステンレススティールケースのRef.1518が4本確認されているが、主流は圧倒的に18KYGケースモデル。これはRef.1518の後継となるRef.2499(1951年登場)、1986年登場のRef.3970、そして前作にあたる2004年登場のRef.5970においても同様だ。

微細な同心円模様が施されたポインターデイトインダイヤルと美しいムーンフェイズディスク。

 パテック フィリップの永久カレンダー搭載クロノグラフにおけるアイコンモデルといえば、やはり18KYGケースモデルとなるだろう。あくまでも個人的な印象ではあるが、過去のモデルを知る愛好家の中には、そう捉えている方は決して少なくないのではないだろうか。

 ようやく現行コレクションに登場した永久カレンダー搭載クロノグラフの本命、18KYGケース仕様。広報用画像を見る限り、ケース素材以外は、生産終了となった18KRGケースの5270R-001と似た雰囲気を漂わせる。

古典的なコンケーブ(逆Rの形状に反った)ベゼル。

極めて立体的な造形をもつケースと特徴的なスクエアプッシュボタン。

 個人的な好みだけを言えば、41mmのケースというのは正直大きいように思う。願わくば今後はヴィンテージモデルのような40mmを切る永久カレンダー搭載クロノグラフも見たいところだが、ほど良い大きさのケースに永久カレンダー、クロノグラフのインダイヤルがバランスよく収まっているので使い勝手は良さそうだ。

 パテック フィリップのグランドコンプリケーション、特に人気のモデルともなると、店頭で見ることができるのは奇跡に近く、手に取ってじっくり見るということはなかなか叶わないだろう。だが、もしそんな奇跡が訪れたなら、ぜひともしっかりと掘り下げた紹介をお届けしたい。

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基本情報

ブランド: パテック フィリップ(Patek Philippe
モデル名: 永久カレンダー搭載クロノグラフ(Perpetual Calendar Chronograph)
型番: 5270J-001

直径: 41mm
厚さ: 12.4mm
ケース素材: 18KYG
文字盤色: シルバー・オパーリン
インデックス: 12個のバトン型18KYG植字アワーインデックス
針: リーフ型18KYG時・分針、YGメッキ、サンドブラスト仕上げのPfinodal(高性能銅合金)製カウンターウェイト付アロー型クロノグラフ秒針、バトン型18KYGスモールセコンド表示針、バトン型18KYGサンドブラスト仕上げ30分表示針
夜光: なし
防水性能: 3気圧
ストラップ/ブレスレット: マット・チョコレートブラウンカラーのラージスクエアハンドステッチアリゲーターストラップ、18KYG折り畳み式バックル付き


ムーブメント情報

キャリバー: CH 29-535 PS Q
機能: 時分表示、コラムホイール式クロノグラフ(センターにクロノグラフ秒針、瞬時運針式30分積算計)、9時位置にスモールセコンド、永久カレンダー(12時位置に曜日・月表示、6時位置にポインターデイト、ムーンフェイズ表示)、4〜5時の間に閏年サイクル表示窓、7〜8時の間に昼夜表示窓
セッティング機能: 2ポジションリューズ(押し込んだ位置で動力ゼンマイの巻き上げ、引き出した位置で時刻合わせ、ストップセコンド機能)
調整ボタン: 6〜7時位置にムーンフェイズ調整ボタン、10〜11時に曜日調整ボタン、11〜12時位置にデイト調整ボタン、12〜1時に月と閏年サイクル調整ボタン。18KYGの象嵌を施した黒檀のファンクションペンシルが付属
プッシュボタン: 2時位置にクロノグラフ・スタート、ストップボタン、4時位置にクロノグラフリセットボタン
直径: 32mm
厚さ: 7mm(永久カレンダー機構/1.65mm)
パワーリザーブ: 最小55時間(クロノグラフ非作動時は最大で65時間)
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 33石
部品総数: 456個(永久カレンダー機構/182個)
追加情報: パテック フィリップ・シール
技術特許:
最適化された歯型曲線(Nº EP 1437633-2009)
歯車の噛み合い調整の最適化(Nº EP 1947531-2009)
クラッチレバーとブロッキングレバー同期の向上(Nº MPM/DF/15484 CH-2009)
分積算計カムの弧状切り欠き部(Nº MPM/DF/15483 CH-2009)
復針レバーの各ハンマーの自動位置決め(Nº MPM/DF/15482 CH-2009)
軸受けにルビーを使用した二つの独立したハンマー(Nº MPM/DF/15481 CH-2009)


価格・発売時期

価格: 1841万円(税抜)
販売時期: 2020年7月
限定: なし。レギュラーモデル

詳細は、パテック フィリップ公式サイトをクリック。