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March 06, 2021
In-Depth パテック フィリップ アクアノート・トラベルタイム Ref.5164A

In-Depth パテック フィリップ アクアノート・トラベルタイム Ref.5164A

アクアノートはパテックの中で常に“じゃない方”のスポーツウォッチであった -  “ノーチラスのライトバージョン”のように見られていたからだ。 しかし、この時計は、全てにおいて個性的でヘビー級なのだ。

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※本記事は2012年7月に執筆された本国版の翻訳です。

バーゼルワールド2012では、ホワイトダイヤルの美しいノーチラスが紹介されていたが、おそらくこの2年間でパテック フィリップの最も興味深いスポーツウォッチは、ノーチラスではなかった。 ご存じのように、アクアノートはパテックの中で常に“じゃない方”のスポーツウォッチであった ―  “ノーチラスのライトバージョン”のように見られていたからだ。 しかし、この時計は、全てにおいて個性的でヘビー級なのだ。それゆえ、2011年に我々が、今までで最もクールなアクアノートに違いないトラベルタイム 5164Aの発売が見れたことは大きな喜びだった。

 ほんとに驚いた。今回初めてアクアノートが複雑機構を搭載することとなったのだ!  しかも良いものを 。5164Aはカジュアルなスポーツウォッチで、第4の針で表示されるセカンドタイムゾーン機能と、ダイヤル上の2つの開口部でローカルタイム/ホームタイムをそれぞれ示す機能が搭載されている。 GMT針はケース左側のプッシャーで独立して調整可能で、市場に出回っているどのトラベルタイムウォッチよりも簡単に設定することができる。

 6時位置には、パテック フィリップ伝統のポインターデイトがホームタイムと連動している。ケースサイズは40.8mmだが、ケース形状の関係で、少し小さめの着用感だと思う(これは良いことである)。 新しい5164AのムーブメントはCal.324 S C F USで、これは、より大きなアクアノートRef.5711 ノーチラスにも搭載されているCal.324 S Cをベースに作られている。もちろん、 “なぜ新しいトラベルタイムのキャリバーをノーチラスに搭載しないのか?”という疑問は沸く。それについてはまた別の機会にしよう。このムーブメントは、全てのパテックのムーブメントに期待される美しい仕上げを備えている。つまり、絶対的に素晴らしいということだ。

 Cal.324 S C FUSは、294個のパーツと29個の石からなり、45時間のパワーリザーブを備えている。 興味深いことに、これは非トラベルタイムのムーブメント(Cal.324 S C)に見られるものと同じパワーリザーブだ - 第4の針とホーム/ローカル表示は、少なくとも多少のパワーを使うはずなのにだ。しかし、これらは毎日着用することを意図した自動巻きの時計であるため、いずれにしてもパワーリザーブは大した問題にはならないのだろう。

 アクアノートのダイヤルにはブラックのエンボス加工が施されており、ゴールドのアプライドのアラビア数字に夜光付きのアワーマーカーを採用。この時計は、年を重ねるにつれとてもクールに見えるだろう。 また、6時位置のポインターデイトが、わずかに地球儀の形をしていることに気づくかもしれない ― 取るに足らないことだが。 ベゼルには、3針のアクアノートと同様にサテン仕上げが施されており、このブラック/グレーのダイヤルとの相性は抜群だ。

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 アクアノートのストラップは、パテックが“トロピカル”と呼ぶコンポジットのラバー素材でできている。それが多くの1960年代のダイバーズウォッチに見られる“トロピック”ストラップへの暗示であるかどうか、またはここに技術的な類似性があるかどうかは分からない。 いずれにしても、ストラップはその役割を果たし、時計の一部となっている。装着部分にはダブルデプロイヤントバックルが付いている 。

 ケースは、ねじ込み式リューズを備えて120mの防水性をもちつつ、そして比較的薄型だ。 実際、この時計はその控えめな(素晴らしいほどの)サイズ、個性的なケース形状、ラバーストラップによって、信じられないほど快適に装着できる。  

 パテック フィリップのアクアノート・トラベルタイム Ref.5164Aは、非常によくできていて実用的。 それはカジュアルで快適で、とてもさりげない。 実際、ほとんどの人が見ただけでは(見るだけでも十分だか)この時計がどれほど印象的なのか分からないだろう。 正直言って、これは私が最初に感動したアクアノートだ。 このムーブメントがノーチラスに採用されればよりクールだって? おそらくそうだろう。しかし、このモデルはまた、これまでブランドの中では高価ではなかったアクアノートへの関心を大いに高めたことに加えて、ラバーストラップを採用していることも非常にクールだ。

 そして価格について。 5164Aの販売価格は408万円(税抜)だ。  多くの人にとって大金? 確かにそうだが、昨年ティエリー・スターン氏にインタビューをした際、彼が語っていたように、パテックは万人向けではなく、コレクターにとっての最終目的であることに変わりはない。 確かに、パテック フィリップを所有するには、他のどの時計よりも時間がかかるかもしれないが、最終的に所有できた場合には、その分だけ素晴らしい気分になるはずだ。 

 しかし、このアクアノートは、競合と比較して考えることも必要だ。408万円(税抜)という、このパテックのデュアルタイムウォッチは、オーデマ ピゲのロイヤル オーク・デュアルタイム(※生産終了。当時の税抜価格は220万円)よりも約190万円も高い。しかし、パテックが自社製ムーブメントをベースにしているのに対し、このAPはジャガー・ルクルト製のモジュール付きベースムーブメントを採用しており、それはオーデマ ピゲの自社製Cal.3120や歴史あるCal.2120ではない。 もしオーデマ ピゲがCal.3120か2120のどちらかをベースにしていたら、価格差はもっと少なくなるかもしれない。

 パテック フィリップの他のスポーツモデルと比較すると、この5164はノーチラス 5711(時刻表示+デイト表示付き― 税抜価格352万円)よりも56万円高く、ノーチラス 5712(パワーリザーブとムーンフェイズ付き ― 税抜価格470万円)より62万円安い。一方、この新しいアクアノートは、ノーチラス 5726(アニュアルカレンダー ― 税抜価格525万円)よりも117万円安く、ノーチラス 5990(トラベルタイム・クロノグラフ ― 税抜価格618万円)よりも210万円安いのだ。

 面白いことに、真剣にこの時計を検討している人は、最後の段落をスキップする。なぜならパテック フィリップの価値は価格ではないからだ。この時計を欲しい人は欲しがり、購入し、そしてそれを愛するだろう。(トラベルタイム以外のさまざまな)アクアノートを所有する知り合いの誰もが、絶対的にその時計を愛していることを誰かに言いたいし、5164Aは確かに所有するに値するパテックの新しいスポーツウォッチであると言いたい。

 パテック フィリップのアクアノート トラベルタイム 5164Aの詳細については、こちらをクリック。

※掲載価格は全て、日本国内における2021年1月現在の税抜販売価格を記載しています。