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旧正月は、春の始まりを祝う古代の最も盛大なお祭りだ。時計の世界でも、十二支をモチーフにしたものが発売されるのが恒例となっている。今年は「卯」の年であるため、ウサギの時計が多くみられた。
ウサギがかわいいからこそ、こういう時計はワクワクする。時計メーカーが豚や牛や鶏や鼠をモチーフにした時計を作らないとは言わないが、ウサギはどうだろう。ウサギは誰にとっても魅力的だ。その魅力は旧正月に関係なく、目と心のある人なら誰でも楽しめるものなのだ。そして、その魅力は、1羽のウサギが2羽、3羽と増えていくにつれて、さらに増していく。
急成長するバニーウォッチ市場の驚くべき幅広さを調査するため、私は7つのバニーウォッチをレビューすることにした。私が気に入ったものもあれば、そうでないものもある。きっと、どれが一番いいのか、あなたなりの意見があるはずだ。誰でもそうだろう。結局のところ、私の主な意見は、動物をテーマにした時計がもっとたくさんあってもいいし、カレンダーに載ったときだけでなく、いつもでも作られていいということだ。
また、言うまでもないことだが、私は旧正月の専門家ではない。しかし、それが個人的、精神的、文化的に深い意味を持つからこそ、これらの時計を購入するコレクターにとって魅力的な要素であることは理解している。それはいいことだ。私自身は、一般的なお祝いと、特にウサギのファンとして、謙虚なレベルでしか参加することができないけれど。
これから、この7つのウサギがテーマの時計について、私の考えを述べ、ニンジンで1~5までの評価をしたいと思う。卯年は繁栄を象徴する年だ。自分が独占できるものを自由に共有することほど自分の豊かさを示すものはないだろう。皆さんも、この野菜の評価システムを使って、ご自分の野菜をランク付けしてみてはいかがだろうか。
ユリス・ナルダン クラシコ ラビット
4万5900ドル (約594万円、88本限定)
これは、ラビットウォッチとしては、上質なものだ。エナメルとローズゴールドで作られており、小さなローズゴールドのドットインデックスが特徴的。渓谷のシーフォーム・グリーン、夕陽のペールピンク、テラコッタの空と山々は、輝くローズゴールドで繊細に輪郭を描かれた2羽のウサギの背景にふさわしいものだ。
グレーのウサギは物思いにふけり、ブラウンのウサギは警戒心が強い、カップルであろうと友人であろうと、その性格がうまく調和していることがわかる。グレーのウサギは楽しみを、ブラウンのウサギは安全を、そしてない美の自動巻きムーブメント、Cal.UN-815は2羽を妨げないようにしている。
この時計は40mmと少し大きめだが、谷間にいる2羽のウサギの個性を表現するのであれば、それなりの大きさが必要なのだろう。
評価: 🥕🥕🥕
ヴァシュロン・コンスタンタン メティエ・ダール 中国干支の伝説 - 卯年
価格は要問合せ (各リファレンス9本限定)
プラチナとゴールドから選べる手彫りのウサギが、それぞれブルーとブラウンのエナメルの庭に座っており、時、分、曜日、日付を示す4つの小窓と同じ空間を共有している。
これはシリーズ5作目となる1本である。ヴァシュロン・コンスタンタンの同シリーズは、2019年にさかのぼり、豚、鼠(これは実際に素晴らしかった。切望する価値のある鼠の時計を作るならヴァシュロン・コンスタンタンに任せたほうがいい)、牛、虎、そして今回のこの小さなウサギが作られた。
この時計はわずか33mmで、Cal.2460G4は手巻き付きの自動巻きだ。昔ながらのエングレービングと現代的な小窓がどのように調和しているのか、ぜひ実機で見てみたいと思っている。特に脚が本当に素晴らしいと思う。
評価: 🥕🥕🥕🥕
タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ イヤー オブ ザ ラビット
84万1500円(税込)世界500本限定
この時計を初めて見たとき、私はこう思った。えーっと、ウサギはどこですか、教えて下さい。今年はウサギ年、2023年。だから、えーと、時計メーカーはウサギの時計を作っていて、どこかにウサギが描かれているはず。私はウサギを約束されていたのだから、隠さないで欲しい。
この時計には確かにウサギが描かれているが、サファイアケースバックに配されているため、ウサギが苦手なタフよりのお客様でも恥ずかしくないようになっている。このウサギは、縁起を担いで赤く塗られていることを除けば、控えめな存在だ。このかわいそうな生き物の背後にあるのは、80時間のパワーリザーブを備えたCal.ホイヤーo2で、ブランドは「あらゆるスリリングなライフスタイルをサポートする」ムーブメントであると語っている。
ウサギは軽く警戒した表情を浮かべており、この場所でのスリリングなライフスタイルにまったく乗り気ではないようだ。おそらく、1970年代の恐ろしいデスマシーンのハンドルを握ってモンツァでニキ・ラウダと戦ったり、モナコで開催されるF1の週末にカジノで駐車場の交渉をしなければならないことを、特に心配しているのだろう。この時計を購入した人は、ポルシェ カレラの轟音とともに、このウサギになぐさめの言葉をかけてあげる必要がありそうだ。
評価:🥕🥕
ウブロ スピリット オブ ビッグバン ブラックセラミック ラビット2023
4万ドル(約520万円) 12本限定
上記の牧歌的で理想的なウサギとは対照的に、ウブロがより漫画的でポップなウサギの姿を描いているのは、当然のことだろう。これは、アーティスト、Wen Naによって描かれたユニークな絵画に由来するものだからだ。
ウブロのウサギは、野原で座って花を見るのは好きではないようだ。このウサギは季節の祝祭を尊重し、パーティーをしたがっている。
小さな時計にこれほど豪快な肉体のウサギを描くことはできないため、この時計は42mmだ。内部には自動巻きムーブメントHUB1710を搭載。レッドまたはブラックのストラップが付属する。
これは、他のウサギの時計とあまり似ていないことに気づかざるを得ない。他のブランドはカントリー調のウサギが多いのだが、これはシティスタイルのウサギのようだ。他のウサギが、このウサギのことをちょっとルーズだと思うのもわかる気がする。
評価:🥕🥕🥕🥕
ショパール L.U.C XP 漆 卯年
359万7000円(税込)88本限定
再び2羽のウサギが戻ってきた。赤毛のウサギは前足で着地し、バーントシェンナ色のウサギは後ろ脚で星月夜に飛び込んでいく。この文字盤は金粉や銀粉を絵や図に蒔く蒔絵の技法で作られたものだ。
39.5mmのケースはローズゴールド製だ(ウサギが好きな金属かも?)。同じくローズゴールド製のドーフィン針が、繊細で気まぐれなシーンによくマッチしている。今回の時計紹介のなかで、一番絵本のような雰囲気がある。これがいいとか悪いとかではなく、特筆すべきことだと思う。
ウサギの体力に合わせたのか、ケースはかなりスリムで、その点は評価できる。
評価:🥕🥕🥕
スウォッチ Year of the Rabbit
1万4520円(税込)
この時計は他のウサギの時計の9万9000分の1の価格だが、ウサギは本当にこんなに虚ろで動揺しているように見えるのだろうか?
とはいえ、スウォッチのウサギには、尊敬を集める何かがあるのだ。ほとんどの高級ウサギが、一生懸命に喜んでもらおうと努力しているのに対して、このスウォッチのウサギは明らかにそんなの関係ねーと言わんばかりだ。
また(適切なことだと思うけれど!)このウサギは限定品ではないのだ。単に8羽とか12羽とかではなく、何百、何千と存在するだろう。
ウサギの目は、本物と同じように虹彩と瞳孔があったほうがいいと思う。でも、針がうさぎの耳で、ストラップもうさぎの耳になっているのは素敵だ。
評価:🥕🥕🥕
ピアジェ アルティプラノ Year of the Rabbit
7万1000ドル(約918万5000円)、38本限定
この時計が発売された日、時計業界で働いている、おそらく私と非常に親しい友人から、「OMG! ピアジェのウサギの時計見た?」とメールが来た。私はすぐに、見たよ、すごいよね、と返事を書いた。しかし、実はその友人は、その時計を褒めるためではなく、小馬鹿にするために書いてきたのだということが分かった。
好みの問題はあれど、ただ言えることは、この時計は完璧だということだ。エナメル職人のアニタ・ポルシェ氏が手がけたもので、ダイヤモンドのベゼルと、ほぼ同じ2羽のウサギが、同じように甘い無表情に描かれているのだ。
このモデルは、超薄型のアルティプラノであることが気に入っている。まるで、デザインブリーフのようだ。この2羽の無邪気な少女たちに、薄型時計製造の技術が融合された。
この時計について、友人が嫌いなのはこの点で、私が好きなのはこの点なのだ。私たちは、このウサギのことで意見が分かれている。しかし、これは私のチェック項目であり、私の評価だ。友よ、自分自身のチェック項目を作るといい!
細かいことを言えば、ウサギの前足は改良の余地があると思う。ウサギがかじったのかわからないが、少し短い。でも、それは気にしないことにする。全体として見れば、私が今まで見たなかで最もプロムクイーンなウサギたちである。
評価:🥕🥕🥕🥕🥕
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