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November 30, 2020
November 30, 2020
セイコー プレザージュ SARR003 琺瑯ダイヤルが映す夜明けの空

セイコー プレザージュ SARR003 琺瑯ダイヤルが映す夜明けの空

日本の美意識を体現するブランドとして注目を浴びるセイコーのプレザージュ。伝統の職人技を注ぎ込んだ渾身の琺瑯ダイヤルモデルは、“焼き物”ならではの深い味わいが特徴。光を受けて玄妙に変化を見せる肌感から、旧くて新しい時計の美学が匂い立つ。


 機械式時計はメカニズムをもって語られることの多いアイテムだ。しかしルックスも当然大切なポイント。複雑な機能を盤面に表したデコラティブなモデルは確かに魅力的だが、ふと薫るような余韻を纏う美形モデルこそ今の気分に相応しい。

 今日の相棒は、焼き物のひとつである琺瑯をダイヤルに用いた静謐な一本。平滑で均一的なラッカー塗装文字盤などとは異なり、焼き物ゆえの有機的な味わいと仕上がりが、製品というより作品と呼びたい温かみを感じさせる逸品だ。

 それは夜明け前の空のような独特な漆黒である。

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 微妙な肌感を持つ琺瑯ダイヤルは、光の当たり方により美しさを変える特徴がある。その妙なる変化を一番楽しめる時間帯のひとつが夜明けのシーンだ。刻一刻と昇る陽の光を受け変化していくさまは、焼き物ダイヤルだからこその妙味。早朝の散歩などに連れ出すことで、時の経過という普段意識しない微妙な宇宙の働きを、感覚的に捉えることができるのだ。

 琺瑯ダイヤルのベーシックは清廉かつノーブルなホワイトにある。対してブラックモデルはモダンにして都会的なエッジが大きな魅力。ざっくばらんなカジュアルスタイルを男らしく引き締める力強さは、ブラックゆえのアドバンテージと言えるだろう。

セイコー プレザージュ SARR003 48万円(税抜)、セイコーウオッチサロン専用モデル  SSケース、40mm径、13.1mm厚。日常生活強化防水(10気圧)。スプリングドライブ(Cal.5R65、自動巻き)。

 そもそも琺瑯などの焼き物ダイヤルは西欧渡来のもの。19世紀を中心とする懐中時計の時代にその技術は確立され、中でも焼き物のひとつであるエナメル技法は、時計装飾の重要なクラシックとして位置づけられている。21世紀の今でもスイス名門ブランドでは伝統技術のアピールとして、高級モデルに限定しエナメルダイヤルを与えている。

 創業1881年のセイコーこそは、焼き物ダイヤルのヘリテージを唯一自社にて発展させ続けてきたジャパンブランド。日本の繊細な美意識にフォーカスしたシリーズ、プレザージュにおいて、継続的に琺瑯文字盤モデルを打ち出し高い評価を得ているのだ。とりわけセイコーの琺瑯ダイヤルは、日本の職人技術を集約させており、豊かな質感のみならず長年の経過にて味わいまで増す茶器のごとき楽しみ方ができるという。ルックスにおいて魅力に長けたプレザージュの琺瑯時計だが、さらにこのSARR003はセイコー独自の調速方式であるスプリングドライブをも取り込んだ意欲作。つまり日本の職人的な美観に加え先進の機構をも積み込んだ、ハイエンドなジャパンウォッチとして完成しているのである。

 早朝の散歩におけるクライマックスとなる日の出のシーン。都市の目覚めに意識を積極的にシンクロさせることで、街の一部としての自分が静かに目を覚ます。腕元に視線を落とし目に映るのは、明るい陽差しを受け漆黒の文字盤に広がる温もりの反射。針が示す時刻と同様に、ダイヤルの表情からも新しい一日の始まりが力強く伝わってくる。人生を共に過ごしていく相棒との大切な時間。満たされた気分が今日を生き抜く心の糧となる。

セイコー プレザージュ2020年新作についての記事はこちらへ

その他詳細は、セイコー公式サイトへ。

Photos:Yuji Kawata Words:Tsuyoshi Hasegawa Styling:Eiji Ishikawa(TRS) Hair&Make:Ryohei Katsuma

〇衣装協力
コート96万円、ジャケット 参考商品、ニット14万8000円、パンツ10万8000円/すべてブリオーニ(ブリオーニ ジャパン☎︎03-6264-6422)、シューズ、ソックス、スタイリスト私物