trophy slideshow-left slideshow-right chevron-right chevron-light chevron-light play play-outline external-arrow pointer hodinkee-shop hodinkee-shop share-arrow share show-more-arrow watch101-hotspot instagram nav dropdown-arrow full-article-view read-more-arrow close close email facebook h image-centric-view newletter-icon pinterest search-light search thumbnail-view twitter view-image checkmark triangle-down chevron-right-circle chevron-right-circle-white lock shop live events conversation watch plus plus-circle camera comments download x heart comment default-watch-avatar overflow check-circle right-white right-black comment-bubble instagram speech-bubble shopping-bag

Introducing タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフ 2020年新作(編集部撮り下ろし)

旗艦コレクションであるカレラに、最新の主力ムーブメントであるCal.ホイヤー02を搭載したクローズドダイヤルの新型が登場した。

クイック解説

 タグ・ホイヤーが、1963年のコレクション誕生以来同社の看板商品に据えているカレラに、最新世代の主力キャリバー Cal.ホイヤー02を搭載した新型が登場した。Cal.ホイヤー02を搭載している現行のカレラコレクションは、スケルトンダイヤルでスポーティな印象が強いが、新作のカレラはクローズドダイヤルを採用し、色数を抑えた大人な仕上がりとなっている。

タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフ ブラック

 ケース径は44mm、全てSSケースを用いた4モデルがあり、ブラックとブルーダイヤルにはセラミックベゼルを採用。珍しいグリーンダイヤルにはソリッドなSSベゼルを採用している。プッシュボタンやインデックスなどに18KPGが配された、ラグジュアリー仕様のモデルもラインナップされており、この1本のみアリゲーターストラップが装備される。

タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフのダイヤル
ADVERTISEMENT

 この4モデルのハイライトは何といってもCal.ホイヤー02の搭載だ。このムーブメントは、当初トゥールビヨンを備えたCal.ホイヤー02Tとして登場し、その後GMT機能を備えたモデルが登場。一部、オータヴィアなどの限定モデルにそれらのコンプリケーションを廃した、純粋なクロノグラフキャリバーとして採用されはしたが、カレラのクローズドダイヤルという正統的モデルに搭載されるのは初めてである。このキャリバーは、赤い色が目を引くコラムホイールと垂直クラッチを採用した高級仕様のクロノグラフであり、パワーリザーブも約80時間を誇る。2011年に開発がスタートし、CH80という名で知られたこのキャリバーは、長い開発期間による熟成を経て、同社のメインを張る存在にまで至ったのである。

タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフの裏側
タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフのケースサイド
ファースト・インプレッション

 このタグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフは、カレラの世代交代を大きく進めるモデルである。現在、カレラコレクションでメインとなっているのは、前述したスケルトンモデルだ。これは、Cal.ホイヤー01を搭載したコレクションで導入されたデザイン言語で、初出は2015年に遡る。2014年、CEOに就任したジャン-クロード・ビバー氏が瞬く間に作り上げたシリーズであり、ウブロが仕掛けて人気が高まっていたスケルトンダイヤルをこの価格レンジに持ち込んで話題となった。

 さて、現行のホイヤー02は45と43mmで展開されているが、クローズドダイヤルのバリエーションは存在しなかった。今回の新作は、その合間を埋めるように44mm径を採用し、デザインも一変、スポーティでありつつも正統派なレーシングクロノグラフの顔を用いている。1963年のカレラという原点に立ち返ったような、スッキリとしたデザインは現在のカレラというラインナップをしっかりと補完するモデルといえるだろう。マーケティングやブランディングに非常に長けたこの会社は、確信犯的にこのような別軸のモデルを投入し、クロノグラフの盟主たる自社の立ち位置を堅持し続けるのだ。

タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフのリストショット

 そして忘れてはならないのが、新作がブレスレットをメインとしたラインナップであることだろう。これまではどちらかというとラバーが強調されていたコレクションだったが、昨今のブレスレットウォッチニーズの高まりを受けてタグ・ホイヤーもしっかり対策をしてきた。人間工学に配慮されたH型のコマを用いており、装着感が追求されている。

 実際に身に着けた印象としては、確かに、ブレスレット自体は腕に沿うように装着できる。コマのサテンとポリッシュの仕上げ分けのおかげで、見た目も良いうえ傷も目立ちにくいよう考えられていると思う。ただし、ケース(ラグ含む)とのマッチングにはもう少し改善の余地があるように感じた。この時計は一体型ブレスレットモデルというわけではないが、それにしてもケースやラグとの間のクリアランスはまだ詰められる気がする。それがこれ以上装着感にどれほど寄与するかは微妙なところだが、この時計の価格レンジ(60〜80万円)においてもオメガやカルティエなどが、ほぼ一体型に感じるレベルまでの作り込みを行っている以上、ぜひ期待したいポイントだ(※編注:7月9日の記事公開時点で僕が目にしていたのはプロトタイプだったらしく、製品版をその後拝見する機会をいただいた。執筆時に改善の余地ありと感じた、ケースとブレスレットとのマッチングはしっかりと向上しており、品質が突き詰められた印象。タグ・ホイヤーには、すっかりプロト版を製品版だと僕が思わされてしまったようだ。文字盤の質感も高まっているし、このクオリティなら太鼓判を押したいと思う)。

タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフのブレスレット
タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフのブレスレット裏側

ロゴが刻印されたフォールディングクラスプ。ダブルプッシュボタンは押しやすく開閉が滑らかに行える。

 最後に、このタグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフは、明確に万人に向けて作られた時計であると思う。奇をてらわないワントーンカラーの王道的デザインでありながら、文字盤上では、サテン仕上げとインダイヤルに段差をつけつつアジュラージュ仕上げを用いるなどして視認性も担保されている。しかもタグ・ホイヤーが特に耐久性を考慮したCal.ホイヤー02を搭載しているのだ。長く使い続けるにあたって、このうえないクオリティとなるわけで、この時計の本質はそこにあるといっても過言ではないだろう。

ADVERTISEMENT

基本情報

ブランド: タグ・ホイヤー(Tag Heuer)
モデル名: タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフ

型番:CBN2A1B.BA0643(ブラック)、CBN2A1A.BA0643(ブルー)、CBN2A10.BA0643(グリーン)、CBN2A5A.FC6481(ブラック×ローズゴールド)

直径: 44mm
ケース素材: SS
文字盤色: ブラック、ブルー、グリーン、ブラック×ローズゴールド
インデックス:バトン
夜光: あり
防水性能: 100m(10気圧)
ストラップ/ブレスレット:SSブレスレット、ブラックアリゲーター

タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフの4バリエーション

ムーブメント情報

キャリバー: Cal.ホイヤー02
機能: 時、分、スモールセコンド、クロノグラフ、日付表示 

パワーリザーブ: 約80時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時(4Hz)
石数: 33石
総パーツ数:168


価格・発売時期

価格: 61万5000円(SSモデル)、70万5000円(ブラック×ローズゴールド)(全て税抜)
限定:なし、通常ライン
発売:発売中

詳細は、タグ・ホイヤー公式サイトへ。