trophy slideshow-left slideshow-right chevron-right chevron-light chevron-light play play-outline external-arrow pointer hodinkee-shop hodinkee-shop share-arrow share show-more-arrow watch101-hotspot instagram nav dropdown-arrow full-article-view read-more-arrow close close email facebook h image-centric-view newletter-icon pinterest search-light search thumbnail-view twitter view-image checkmark triangle-down chevron-right-circle chevron-right-circle-white lock shop live events conversation watch plus plus-circle camera comments download x heart comment default-watch-avatar overflow check-circle right-white right-black comment-bubble instagram speech-bubble shopping-bag

Hands-On チューダー 金無垢のブラックベイ 58 ブレスモデルは、(ほぼ)私が求めていた貴金属製のツールウォッチだ

時計の神様にはチューダーの金無垢BB 54をお願いしたが、代わりにBB 58がやって来た。

ADVERTISEMENT

求めていたものが手に入ることもあれば、ときには元の願望を満たしつつも、さらなる可能性にワクワクさせられるような、少し異なるバージョンが手に入ることもある。私はゴールドのBB 54を求めたが、やって来たのはグリーンダイヤルの金無垢BB 58だった。今後チューダーが、もう少し小振りな金無垢ダイバーズで驚かせてくれるのを、辛抱強く待つことにする。

Tudor BB58 gold

 確かに私はチューダーのファンとしては新参者である。実際、私が時計の世界に深く足を踏み入れる前に、このブランドについてどう思うかと聞かれていたら、おそらく“チューダーはいらない、ロレックスをちょうだい”と一蹴していただろう。そこにBB 54が現れた。これまで男性ファンのあいだで成功してきたブランドが、スタイルに妥協することなく、小さいサイズのツールウォッチをつくったのだ。その民主的なサイズとスポーティなプロファイルは、チューダーが現行カタログで並べていたものを頑なに拒んでいた、私の気持ちを解きほぐしてくれた。実際私は腰を上げ、真剣に関心を向けるようになった。もし真の歴史的プロポーションを持つブラックベイを製造できるのであれば、ブランドは間違いなく私やほかのチューダーファンが純粋に興味を持つような時計をつくるに違いない。

Tudor BB 58

 昨日、時計の神様がYG製のダイバーズウォッチを届けてくれた(私がよく引き合いに出すイエローゴールドの37mmサブはまだ届けてくれない!)。完璧なサイズではないがかなり近かった。最初は躊躇した。グリーン文字盤とベゼル? それはありえない…誤解のないように言っておくと、ストラップをつけたグリーンが私に似合わないのだ。しかし、オールゴールドの3連リンクブレスレット(“T-fit”クラスプ付き)にすれば、貴金属スポーツウォッチのカテゴリーのなかでも話が変わってくる。

Tudor BB58 gold

 チューダーが448万8000円(税込)で金無垢ダイバーズを製造するという、ごく当たり前に持つ疑問を回避せずに、論理を抜きにしてその黄金の輝きを素直に賞賛しよう。ゴールドはフルサテン仕上げされており、これはチューダー特有のゴールドに対する加工である。YGの時計は通常、ポリッシュ仕上げされ光沢を放つ。すべての金無垢製品はその輝きと存在感で、ほかのものよりも強く注目される。ただ18KのBB 58は落ち着いたイエローで、チューダーの顧客にとっては審美的に理にかなったゴールドである。“私はここにいる。賞賛してほしいが、あまり深く考えないで欲しい。私は控えめで柔軟だ”と主張するようなゴールドなのだ。

Tudor BB58 gold
Tudor BB58 gold
Tudor BB58 gold

 最近ローズゴールドのロイヤル オークに惑わされたにも関わらず、YGへの愛着は揺るがない。この金無垢BBを試着したときは本当に興奮を覚えた。スペック上では、すべての項目が私に有利にチェックされていたので、きっと自分に合うのだろうと強く感じていた。結果、私が望むよりも少し大きかったが、それはYGのダイバーズウォッチだからであり、腕にはしっくりときた。すんなりとなじみ、自信を持って合うと感じた。お店で試着したセーターが、まるでその日の朝ワードローブから選んだかのように完璧だった。

 この金無垢BB 58は、私が絶えず求めている頑丈なツールウォッチと美的完全性のあいだの甘美なバランスを提供している。決して完璧ではない。そして個人的なYGダイバーズウォッチというファンタジーでは、グリーンダイヤル&ベゼルを選ぶことはない。しかしこれはうまくいっているのだ。グリーンがゴールドに溶け込んだ、迷彩柄の貴金属時計である。豊かで温かみがあり、私の毎日のジュエリーローテーションと調和してくれる。

Tudor BB58 gold

 しかしストラップ付きの時計はまた別の話だ。ストラップが付いた金無垢モデルは私には合わないので、その構成は断念する。なぜ華やかさを薄めてしまうのか? ブレスレットは時計全体のアイデンティティを変える。ジュエリーを身に着けるかのように時計をつけたいので、私はずっとブレスレットガールだ。この事実に私自身まったく抵抗がない。

 はっきり言って、オールゴールドのBB 54が欲しいという当初の要求を撤回するつもりはないが、これからの数年間でチューダーから何が登場するか、その象徴としてBB 58を受け入れることにする。時計の神様が私の願いを叶えるその時まで、ここでじっと待つことにしよう。

39mm径のブラックベイ 58 18Kイエローゴールド製ブレスレットは“T-fit”クラスプ付き。サファイアクリスタルのシースルーバックのなかに、COSC認定のCal.MT5400(約70時間パワーリザーブ)を搭載。価格は448万8000円(税込)