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Introducing ブルガリ ディーヴァ ドリーム ピーコック ディスキ 2021年新作

確かに、美しい。

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ウェブスター辞典では「ディーヴァ」について、オペラの歌姫という定義と共にもう一つ、「特に他者のニーズや感情を気にすることなく、自分のニーズに注意を払うことを要求する人」という記述もある。これが美点であるかどうかは読者の判断に委ねるが、そのアイデアは、この素晴らしいブルガリの時計コレクションを生み出すインスピレーションとなった。LVMHウォッチウィーク2021で紹介された3種の新しいディーヴァ・ウォッチの中で、ディーヴァ ドリーム ピーコック ディスキはこの名前に最もふさわしい時計だ。もしこの時計が言葉を発するなら「どう? きれいでしょう」と言うだろう。

 「ディスキ(Dischi)」とは、イタリア語で「円盤=ディスク」を意味する。この「ディーヴァ ドリーム ピーコック ディスキ」は、孔雀の羽根のマルケトリで装飾された2つの入れ子状になった二重の文字盤によって時刻を読み取る。内側のダイヤルは時針として機能し、ラウンドブリリアントカット・ダイヤモンドが時を示す。外側のダイヤルは分針として、ペアシェイプのブリリアントカット・ダイヤモンドが分を指す。アウターとインナーの両ベゼルにはブリリアントカットのダイヤモンドが配され、より一般的なモデルにも使われるサファイヤがインデックス代わりに配置されている。内側のダイヤルに施された羽根のマルケトリは、いわゆる孔雀の羽根の「目」を模したもので、外側のダイヤルにはブリリアントブルーの幾何学模様が施されており、六芒星が2つ重なったように見える。

自動巻きキャリバーBVL308。

 細部へのこだわりのレベルは本当に驚くべきものがある。一つ一つのマルケトリの色が完璧にマッチしているだけでなく、一つ一つの羽毛までが時と分のマーカーにきちんと合わせられているのだ。羽根のマルケトリは完全に途絶えてしまうかのように見えながら、日本の職人技のような技術を一筋に追求してきた何人かの辛抱強い匠たちによって継承されていたのだ。この技術を実践する人をプラマシエール(plumassière)と呼び、その技はマルケトリ以外にも活かされ、羽毛がファッションのデザイン要素としてより広く使われるようになったことにも貢献している。ニューヨークタイムズ紙によると、1920年代にはパリに500もの工房があったというが、現在ではほんのひと握りが残されるばかりだ。

 製作の最初の工程は、2つのダイヤルに適した羽根を選択すること。これは、時計に宝石をセットするときに職人が行う工程に似ている。 羽根を使うときには、宝石もそうだが、それぞれを密接してセットするため、羽根の形状や色、玉虫色の光沢などに少しでもミスマッチがあると、非常に目立ってしまうのだ。

 現在のプラマシエールは、農場で採れた羽毛のみを使用する。それでも、完璧にマッチするものを見つけるためには、多くの羽根が必要とされる。ブルガリは1つの時計につき約500本と語った。これには、宝石のセッティングにも通じるものがある。ジュエリー製作では、形や大きさをぴったりと合わせるために、カットによって石の重さの50%を廃棄するというが、それが高級時計の宝石のセッティングでは90%にもなるのだ。

 まず最初に羽毛の洗浄を行い、その後、羽根を1本1本蒸気に当て、光沢としなやかさを取り戻す。

 羽根にはその後慎重にアイロンがかけられ、それぞれがダイヤル上でぴったりと平面になるように適切な圧力でプレスされる。次の工程は、文字盤に必要な個々のエレメントの切り出しだ。失敗は許されない。各エレメントのエッジが完全に一致していなければならず、新たにカットされたパーツの輪郭は、特別に作られた金属製のテンプレートと照合される。そして、切り出されたエレメントは仮のダイヤルの上に置かれていく。

 最後に、それぞれのエレメントが組み合わされて、最終的に文字盤の完成となる。

 私がこの信じられないほど輝く装身具を手に入れることは、チャックテイラーのスニーカーのかかとを合わせて目を閉じ、「チューリッヒは最高の場所」と唱えることでニューヨークからスイスに行けるのと同じくらいのチャンスしかないが、それでも私はこの時計をたまらなく魅力的に感じてしまう。多くの時間を費やし、その時間を十分活用しなければ成し得ない職人の訓練は、まさにそれ自体が高級宝飾のように貴族的で伝統的だ。それは、ロゴや有名人のスポンサーやレッドカーペットなどとは全く関係ない。それこそが「良いものが欲しいか? 本当に良いものが欲しいだろう? 良いものには何でも時間がかかるし、相応のコストがかかるのだ」と、耳の奥で囁くのだ。

 私はあなたの人生に小さなディーヴァがいることに異論はない(映画『嘆きの天使』のようにならない限りは)。私がそれを身に着けるかどうかは分からないが、もし先立つものがあったら、そばに置いておくためだけに買ってしまう可能性はゼロではない。羽根とダイヤモンドの組み合わせは、儚さと永続的で美しい視覚的瞑想へと誘う。時というものの本質を、驚くほど深く、視覚で体験させてくれるのだ。

ブルガリ ディーヴァ ドリーム ピーコック ディスキ Ref. 103473 : ケース、37mm 18KPG製ケースとラグにブリリアントカット・ダイヤモンドをセットした18KPG製ベゼル、インデックスにラウンドブリリアントカット・ダイヤモンドとサファイアをセットした18KPG製ベゼル、カボションカット・サファイアをセットした18KPG製リューズ、ムーブメントを見せるトランスパレントバック、30m防水、天然の孔雀の羽根を使ったマルケトリのダイヤル。

ムーブメント、Cal.BVL308「ディスキ」自動巻き、ラウンドカットとペアシェイプカットのダイヤモンドをあしらった2つのディスクが時と分を表示。合計440個のダイヤモンド(3.78ct)と25個のサファイア(0.98ct)。ストラップ、ブルーアリゲーター、18KPGのフォールディング バックルにラウンドブリリアントカット カット のダイヤモンドをセット。世界で50本限定、価格は699万9000円(税抜予価: 仕様を考えると、この価格はお買い得感がある)で、2021年1月発売を予定。詳細はブルガリ公式ページを。