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Introducing ブルガリ オクト ローマ セントラル トゥールビヨン パピヨン

ひねりの効いたセンタートゥールビヨン。

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我々が知っていること

トゥールビヨンの種類は決して多くはないものの、その種類はアブラアン-ルイ・ブレゲが夢にも思わなかったほどに増加している。コンベンショナルなトゥールビヨン、フライングトゥールビヨン、ジャイロトゥールビヨン、多軸トゥールビヨン、超薄型トゥールビヨンなど、まだまだたくさんある。

 しかし、セントラル トゥールビヨンはあまり多くはない。その理由は簡単である。

 トゥールビヨンをムーブメントの中央に配置することは、輪列レイアウトという点でいくつかの課題が存在する(テンプの場合も同様)。また、針を文字盤中央のピボットに取り付けることができなくなることで、どこに配置するかを考えなければならない。オメガは1994年にセントラル・トゥールビヨンを発表したが、彼らは2枚の透明なサファイアディスクに針を取り付け、外周部で駆動させている。また、ベアト・ハルディマンは、従来のポムスタイルの針を、中央のトゥールビヨンケージの下にあるギアトラックで動かしている。

 これらに対し、ブルガリ オクト ローマ セントラル トゥールビヨン パピヨンは、独創的な代替案を提供した。トゥールビヨンはその名の通り本機のムーブメントの中心にあり、文字盤側からも見ることができる(上部のブリッジがない、フライングトゥールビヨンだ)。

 時針はなく、代わりに文字盤の12時位置にある24時間表示のジャンピングアワーで時間を読み取る。分表示については、かなり工夫が凝らされている。

 分表示は、3時から9時までの180°にわたるセクターで読み取る。分針は2本あり、そのうちの1本は外側に向け回転させ、さらに分表示の上に配置される。この針は、正時から経過した分を表示する。もう一方の針は、2つの針を搭載したディスクの反対側にあり、90°回転して配されたことで、12時位置を通過する際に時表示を隠すことがない。

 時が変わると、2本の分針が回転し、分表示のゼロにある分針がその後の分を指すようになる。

 ケースは41mmのローズゴールド製でサイズは34mm x 8.76mm、ムーブメントはCal.BVL 332を搭載する。パワーリザーブは60時間。10月21日発売時の税込予価は1480万6000円だ。

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我々が思うこと

 オクト ローマ セントラル トゥールビヨン パピヨンは、ブルガリの決意を示すものであり、超薄型時計製造における一連の記録を打ち立ててきた同社は、シンプルな時計製造と複雑な時計製造の両方において、あらゆる面で卓越している。

 セントラルトゥールビヨンは、特に興味深い選択だ。まず、希少性が高い。オメガのもの、ベアト・ハルディマンのもの、セントラルトゥールビヨンの特許が切れた2015年にハイゼックが発表したもの......そしてその年、ブルガリもこのトゥールビヨンの最初のバージョンを発表している。

 それはダニエル・ロート社製のケースに搭載されていたが、複雑機構の実装はまったく同じで、2本のパピヨン針や24時間のジャンピングアワー表示も正確に再現されている。どちらの時計のムーブメントも60時間のパワーリザーブを備えてる。しかし、プレートとブリッジの形状が異なるなどの違いはある。2015年モデルのパピヨンにはトノー型のムーブメント(Cal.BVL 266)が搭載されており、パワーリザーブはムーブメントの長い方に配されていて時計の直径は45mmだった。

 ダニエル・ロートは、独立した時計師として、ジャンピングアワー表示と3時から9時の間にあるセクターで分を表示し、センターセコンド針を備えたパピヨン時計を開発した。

 一方、2021年のパピヨン・トゥールビヨンでは、Cal.BVL 332と呼ばれる最新のムーブメントを採用している。ムーブメントは丸型になり、パワーリザーブの位置も変更された。時計のサイズは41mmで、2015年に発表されたバージョンの45mmと比較してより身につけやすくなっている。

フライング・トゥールビヨンのケージ。

パワーリザーブ用の針をセット。

ムーブメント上部のブリッジ。

 2015年モデルとは異なり、このモデルは限定生産品ではない。また過去モデルとは十分な違いがあり、その特徴を損なうことはないと思う(もちろん、ほぼ同じムーブメントを使用することによる類似性はあるが)。

 私は美しく仕上げられたセントラル トゥールビヨンのファンであり、2015年モデルの実物を見逃してしまったが、オクト ローマ セントラル トゥールビヨン パピヨンは、珍しい複雑機構をエレガントかつ技術的に面白く仕上げていると感じる。ソファのクッションのなかに120ラージ(12万ドル)があればいいのに、と思う理由がまたひとつ増えた。

ブルガリ オクト ローマ セントラル トゥールビヨン パピヨン:ケースは41mmのオクト ローマ、サファイア製のフロントとバック、ブラックセラミック製インサート付きローズゴールド製リューズ。文字盤側にフライング トゥールビヨン。ムーブメントは手巻式セントラル フライング トゥールビヨンBVL 332、ローズゴールド製パピヨン分針、裏蓋にパワーリザーブ表示。34mm x 8.76mm、石数30、振動数2万1600振動/時、パワーリザーブ60時間。価格 1480万6000円(税込・予価)

その他詳細はブルガリ公式サイトへ

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