Introducing チャペック　プラス・ヴァンドーム ダークマター 2020年新作

　チャペックの名前には、いくつかのウォッチ・メイキングにおける歴史的な背景がある。約200年前、チャペックはパテック フィリップとして知られるようになったブランドの共同創業者だった。チャペックという名前は、2012年に現在の形で復活するまで、何年にもわたって廃れていたが、復活以降、新しいチャペックでは、時計製造のあらゆる面で職人とのコラボレーションを重視しており、そのパートナーシップに通じた本格的な高級時計を提供している。

　プラス・ヴァンドーム ダークマターは、ブラックADLCコーティングが施されたグレード5チタン製ケースを使用している。これと同じコーティングは、2019年のオンリーウォッチのためにチャペックが出品した、フォーブル・ド・クラコヴィ“カレッジ・エヴリ・セコンド”クロノグラフにも採用されている。今回の新作のケースサイズは43.5mmのままで、この時計は多くの点でその前身モデルと酷似しているが（こちらのプラス・ヴァンドーム サスペンド “Ici Et Ailleurs（イッシィ エ アイユー）”のハンズオンをご覧いただきたい）、ブランドはダークマターをプラス・ヴァンドームコレクションにおける反抗的なブラザーと呼んでいる。

　機能面に関していうと、この時計はトゥールビヨン、デイ＆ナイトインジケーター、そしてパワーリザーブメインジケーターを備えたデュアルタイムモデルだ。ダイヤルレイアウトは、プラス・ヴァンドームコレクションの他のモデルと同じではなく、5つのポイントで構成されている。ダイヤル上部には最も重要な時間表示機能があり、そのすぐ下にはパワーリザーブインジケーターがある。ダイヤル右側にはブリッジ上に灰色の矢印が描かれたセカンドタイムゾーン表示があり、デイ＆ナイトインジケーターはダイヤル下部にある。ダイヤルは全体的にブラックエナメル仕上げで、ポリッシュ仕上げのスティール製ブリッジにはPVDコーティング、メインプレートにはアンスラサイトカラーのサンドブラスト加工が施されている。
　そして、ダイヤル上部に設けられた矢印の針（時刻を示す）はホワイトゴールド製でスーパールミノバが塗布されており、トゥールビヨンにはブルースティールのネジが付いているのが特徴だ。

　どちらも共通して、風防と裏蓋のサファイアクリスタルには両面無反射防止加工が施されており、トランスパレントバックのケースにはCal.SXH2が搭載されている。このムーブメントは、クロノード社とチャペック社が独自に開発した手巻きムーブメントだ。

　前述したように、この時計は、スポーティな性質とそのために選択された素材ゆえに、ブランドによって“厄介者”または“問題児”のようなものとして宣伝されている。プラチナとADLCコーティングがされたチタンの間には、外観と手触りの両方で顕著な違いがあるため、この時計の全体的な外観は、より高級感のある先行モデルとは一線を画している。

　チャペックのプラス・ヴァンドーム ダークマターは10本のみの限定生産で、価格は1680万円（税抜）。この“問題児”が欲しい方は、ブランドの公式小売店またはチャペックのウェブサイトでのみ購入することができる。

ブランド： チャペック（Czapek & Cie）
モデル名： プラス・ヴァンドーム ダークマター（Place Vendôme Tourbillon: Dark Matter）

直径： 43.5mm
ケース素材： グレード5チタン（ADLCコーティング）
文字盤色： ブラックエナメル（ダイヤルリング）
インデックス： バー（12のみアラビア数字）
夜光： ホワイトゴールド製の時・分針にスーパールミノバ
防水性能： 5気圧
ストラップ/ブレスレット： アリゲーターレザーストラップ、TI製ピンバックル

キャリバー： SXH2
機能： 時・分表示（12時位置のダイヤル）、8時位置にワンミニッツ・トゥールビヨン、4時位置にセカンドタイムゾーン表示（4時位置のプッシュボタンで設定。針は反時計回り）、6時位置にナイト＆デイインジケーター（セカンドタイムゾーンと連動、反時計回りに進行）、12時位置にパワーリザーブインジケーター（60時間のパワーリザーブを90°幅で表示。表示は反時計方向に進行）
直径： 34.8mm
厚さ： 9.8mm
パワーリザーブ： 約60時間
巻き上げ方式： 手巻き
振動数： 2万1600振動/時
石数： 35

価格： 1680万円（税抜予価）
販売時期： 日本での取り扱いは未定
限定： 世界限定10本

詳細は、チャペック公式サイトをクリック。