Introducing ドクサ　サブ 600T パシフィック リミテッドエディション 2021年新作

　願わくば、マルチカラーの600Tのフルライン化をラインナップして欲しいところだが、現在のところ、新しいサブ 600Tはパシフィックブルーのみ、200本の限定生産だ。加えて、ペラゴスに近い雰囲気を醸し出している本作は、40mmのブラッシュドチタンケースにリッチブルーのダイヤルを配し、それとマッチしたブルーのラバーストラップ（尾錠はTI製）を採用。防水性能は600m、クローズドケースバック仕様で、限定モデルのための個別の番号が与えられている。

　1978年にドクサがオーブリ・フレール社に買収された後、80年代初頭に発売されたサブ 600Tは、ダイバーズウォッチのルーツとして知られるサブ 300とはまったく異なるデザインだった。角ばったケースと4時位置に設けられたリューズが特徴的な600Tは、80年代特有の雰囲気を醸し出しており、オリジナルモデルは今でもコレクションとして残っている。

　40mmのサイズで、ラグtoラグは47.6mm、総厚は14.15mmある（600m防水、つまり僕がすぐに行きたいと思っている場所よりも約560mも深い場所に耐えられる時計としては悪くない数字だ）。ドクサならではの鮮やかなオレンジ色のアクセントが施された600Tは驚くほどモダンな印象を与え、無減圧潜水時間表示ベゼルインサートにブルーセラミックバージョンを採用しているのもクールだと思う。

　価格は1890スイスフラン（約22万7000円）、サブ 600TはSellitaのSW200-1自動巻きムーブメントを搭載しており、同色のブルーラバーストラップが付属。世界限定200本のシリアルナンバー入りだ。

　これは気に入った。だが、この時計はダイバーズウォッチで最も見過ごされているブランドの一つから登場した40mmのTI製ダイバーズウォッチの限定版だ、とでも僕が言うと思っただろうか？　シャークハンターやシーランブラーをイメージさせるブルーは、僕の好みからすると少し鮮やかすぎるかもしれないし、このような時計には貫通ラグが必要だと思うが（オリジナルにはなかったとしても）、それほど不満ない。

　この時計は、非常にクールでコレクション性の高いダイバーズウォッチで、ブランドにとって特別な時間であり、ドクサがサブ 300（これを書いている間、僕が身につけている時計だ）を超える成長を遂げたデザインでもある。サイズ、ケース形状、ダイヤルバランス、ベゼルデザインと、どれもが素晴らしいと思う。このような限定モデルを貸し出してくれることは考えにくいが、いずれは実機でこのモデルを、できればNATOストラップで見てみたいと思う。

　価格は2000ドル以下で、信頼性が高くメンテナンスも容易なスイス製ムーブメントを搭載した本機は、ヴィンテージモデルにインスパイアされた、従来のミッドセンチュリー風デザインを一新する鮮やかなブルーが特徴だ。200本がすぐに売れてしまい、ドクサの特徴であるコアカラーのスタンダードモデルが発売されることを期待して、指をくわえて見ている。それに、このケースをカーボン製にするとよりクールになるのではないだろうか？

ブランド： ドクサ（Doxa）
モデル名： サブ 600T パシフィック リミテッドエディション

直径： 40mm
厚さ： 14.15mm
ケース素材： チタン
文字盤色： ブルー
夜光： あり。スーパールミノバ
防水性能： 600m
ストラップ/ブレスレット： ブルーラバーストラップ、TI製フォールディングクラスプ

キャリバー： Sellita SW 200-1
機能： 時・分表示、センターセコンド
パワーリザーブ： ~38時間
巻き上げ方式： 自動巻き
振動数： 2万8800振動/時
石数： 26

価格： 1890スイスフラン（約22万7000円）
限定： 200本のシリアルナンバー入り