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Buying, Selling, & Collecting ブライトリング 初期のエアロスペース

永遠の魅力を持つ80年代のアイコン。

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素晴らしいヴィンテージ・クロノグラフを含むブライトリングの全コレクションのなかで、僕のお気に入りモデルはエアロスペースだ。80年代に誕生したエアロスペースは、ブライトリングのナビタイマーコレクションの一部で、その時代の大胆さとテクノロジーへの決定的なニーズの両方を表現している。

 1985年に発売されたエアロスペースは、パイロットウォッチという概念をポストモダン風にアレンジしたもので、時計界の新しい支配者であるクォーツを全面的に受け入れたものだった。この35年以上のあいだに、ブライトリングはエアロスペースを何度も進化させ、ケースサイズを大きくし、機能性、実用性、精度を向上させてきた。

 しかし、現代のエアロスペースが(とても)優れているのはもちろんだが、僕の心は常に初期のモデルに向いている。これらは中古市場においても、フィット感、個性、価値を兼ね備えたユニークな存在だ。この記事では、エアロスペースの初期モデルをご紹介したい。40mmのチタン製パイロットウォッチで、時間表示の邪魔にならないように、いくつかの追加機能を備えたアナ・デジレイアウトが採用されている。

 現代の時計としては(スマートウォッチの時代では)やや古風ではあるものの、他の時計にはない存在感があり、まだ十分に通用すると思う。機能的にも非常に便利で、(ほぼ)1つのシンプルなリューズのインターフェースで支えられている。リューズを回したり押したりすることで、モードを進めたり機能を操作したりすることができる。

 そう、3時位置の小さなリューズで、時計全体といくつかのコンプリケーションを制御できるのだ。上のスクリーンには現在アクティブなモード(100分の1秒クロノグラフ、アラーム、カウントダウンタイマー、セカンドタイムゾーン、カレンダー)が表示され、下のスクリーンにはその機能に関連するデータが表示される。リューズを回転させるとモードが切り替わり、リューズを押すと選択した機能が作動する(クロノグラフのスタートなどだ)。

 このレイアウトは、時計をセットする際には少し難しく感じるかもしれないが(とはいえ、1時間単位でジャンプできるので、同様に変更するためにリューズを25分間も回す必要はない)、このフォーマットに慣れてしまえば素早く簡単に使用することができるし、時計を手首につけたままリューズですべて操作することができる。僕は第2世代の“エアロスペースII”E56062を、ハイキングから長距離走、世界旅行など、あらゆる場面で着用してきた。

筆者が以前所有していたブライトリング エアロスペース E56062。

 しかし、僕はE56062が初期のエアロスペースの理想的なリファレンスであると主張したいが、実際には、1985年から2000年を過ぎるまで、ブライトリングはエアロスペースの40mmバージョンをいくつか用意していた。また、ムーブメントは長年にわたって多少変更されたが、リファレンスごとの個々の違いは、カラーやブレスレットのオプションの微妙な違いによって定義されている。では、初期のブライトリング エアロスペースを見てみよう。


現代におけるパイロットのツール

 オリジナルのリファレンスは80360で、文字盤には“Navitimer”と記されているが、広告やマーケティングの面では明らかにエアロスペースと呼ばれていた。このモデルは、ブランドのプロフェッショナルシリーズの一部として発売され、各リンクの接続に細いチタンロッドを使用したチタン製ブレスレットを備えていた。当時のブライトリングによく見られたように、チタンまたはチタンに金メッキのアクセントを施したモデルがあった。金メッキのライダータブほど80年代を感じさせるものはないだろう。

筆者が以前所有していたブライトリング エアロスペース E56062。

 アナログとデジタルの両方の機能を備えたこの初期のエアロスペースには、永久カレンダー、クロノグラフ、セカンドタイムゾーンなどの機能を備えた、約4年の電池寿命を持つETA988.332ベースのクォーツムーブメント、ブライトリング56が搭載されている。また、ブライトリングはUTCモジュールを製造しており、これを一体化したブレスレットに組み込み、UTC時間を個別に表示させることができたため、パイロットにとっては非常に便利だった。

 80360で確立されたフォーマットは90年代半ばまで維持されたが、ブライトリングは90年代初頭にリファレンス・ナンバーを変更したため、よく似たE56059(チタン)やF56059(ツートーン)の例も見られる。また、この頃から文字盤に“Aerospace”という表記が見られるようになり、“56”は前述のB56ムーブメントのことを指す。

 E56060やE56061といった90年代前半のモデルに微細なアップデートを加えたのに続き、ブライトリングは1994年にE56062に最初の大きなアップデートを行った。E56062は引き続きB56ムーブメントを搭載し、通称“エアロスペースII”(第2世代)と呼ばれた。最もわかりやすい特徴は、スクリーン下部の開口部を大きくして視認性を高めたことと、ベゼルに5分単位のアラビア数字を表示したことだ。これまでのエアロスペースには、ハッシュマークはあってもライダータブにアラビア数字で表示されただけだった。

 僕にとってE56062は、文字盤に“Aerospace”と書かれた、オリジナルの機能を最も洗練させたモデルであり、所有すべき1本だ。E56062にはいくつかのバージョンがあり、"F "はツートンカラー、"K "は貴金属製のものだ。そう、56062には18Kホワイトゴールドとイエローゴールドの両方が用意されていたのだ。リファレンスに応じて、特徴的なエアロスペースブレスレットか、ブライトリングのプロフェッショナルスティールブレスレット(ブライトリングのラインナップのいくつかのモデルに共通)のいずれかを選択することができた。

筆者が以前所有していたブライトリング エアロスペース E56062。

 僕がかつて所有して、売ってしまったことを心から後悔しているのは、フルグレーにマッチしたエアロスペースブレスレットのついたモデルだ。この時計は身につけていても重さがなく、見た目も美しく、さらに薄型のクラスプにはスプリングテンションのエクステンションが付いていて、手首の位置によってブレスレットが常に伸縮するようになっていた。

 今まで身につけたなかで最も快適で繊細な時計の一つで、ツールのように機能しながらも、考え抜かれたデザインの高級時計のようにつけることができた。今日に至るまで、彼らがどうやってこれほどまでに軽量でありながらしっかりとした時計を作れたのかと感嘆する。

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 そして1995/96年、ブライトリングはE56062にミニッツリピーター機能をもつB65を搭載してアップデートした。これは同じETA 998.332クォーツムーブメントをベースにしたもので、B65はチャイミング機能を備え、この時代のE56062(およびFとKの兄弟モデル)の文字盤には、 “Aerospace”ではなく“Repetition Minutes”と表示された。

 その後、ブライトリングは数字のマーカーにイタリック体を採用し、3Dシャドー効果を加えた最新の文字盤デザインや、ダークグレー、ライトグレー、グレーグリーン、ブルー、さらにはイエローなどの新しいダイヤルカラーを発表した。

プロフェッショナルブレスレット仕様のE75362。

 次のメジャーなアップデートは1999年に行われ、エアロスペース レピティションミニッツはCOSC認定クロノメーターとして提供された。リファレンスはE/F/K65362に更新され、これがB65を搭載したエアロスペースシリーズの最後のモデルとなった。

 次は40mmのエアロスペースの歴史に終止符を打つことになるが、ブライトリングは2000年にE75362という、彼らの個性的なパイロットウォッチの新しくも、よく似たモデル(ここにパターンがあるのだろうか?)を発表した。E75362は40mmであることに変わりないし、FとKのバリエーションも同様だが、新しくCOSC認定のスーパークォーツムーブメントB75が搭載されることになった。

B75を搭載したエアロスペースのトリオ ref. 75362(左から順にF、E、K仕様)。

 ETA社のサーモライン988.352をベースにしたB75は、年間で±10秒の精度を保つことができる温度補償式の高精度クォーツムーブメントだ。2001年頃から発売されたこのモデルは、上述のシリーズでは高価な部類に入るが(ゴールドモデルを除く)、これまでのエアロスペースのなかでは最も先進的な機能を備えており、精度にこだわる方にはお勧めのモデルだ。

 カラーはブラック、ブルー、グレーグリーン、グレーの4色で、文字盤には“Chronometer Aerospace”と記され、65362やのちの56062のような太いイタリック体の数字が採用されている。


最高のバリューがあるか?

 さて、ここからは僕が考える一番のポイントである価格について説明したい。これを読んでいる方でエアロスペースを手に入れたいと思う方には、価格が上昇しているとはいえ(基本的にすべてのものに言えることだが)、まだ非常にバリューがあると知っていただきたい。

筆者が以前所有していたブライトリング  エアロスペース E56062。

 全体の価格は、使用感ある初期のモデル(通常はツートンカラー)で800ドル(約9万円)程度から、レペティションミニッツモデルで1300~2000ドル(約15万~25万円)、B75搭載のクロノメーターで2200ドル(約26万円)程度、貴金属を使用したモデルではさらに高額になる(参考:B75エアロスペースにマッチしたゴールドのプロフェッショナルブレスレットで1万2000ドル以上)。最近は価格が上昇しているが、僕が5年前に購入したときと比べても数百ドル以内の差だ(数年後に売却したときとほぼ同じ価格)。

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 しかし、エアロスペースのフォーマットは非常に特殊なので、あるリファレンスから別のリファレンスへの小さな調整は、たとえムーブメントであっても、大きな変化だと感じることはない(ただし、あなたがすべての時計の精度をスプレッドシートにまとめて追跡するタイプではない場合)。

 ほとんどの場合、自分のスタイル(文字盤色、ツートン、ブレスレットやストラップ)に合ったバージョンを選ぶことができ、それ以外は比較的小さな要素で差別化されている。確かに、金無垢のオプションや、文字盤に特別な記章を配した無数の特別モデル(その多くは軍との関係)もあるが、それらは例外的なものであり、この記事の範囲外だ(ただし、Googleで検索する価値はある)。1985年の80360から2000年初頭のE75362まで、どれも素晴らしいものばかりだが、その珍しいレイアウトとユニークなスタイリングのために、このシリーズは幅広いコレクターにアピールするものではなかった。

 G-SHOCKやシチズンからの絶え間ないプレッシャーや、のちに誕生したスマートウォッチ市場の大成功にもかかわらず、軽量で高機能、そして技術的にも先進的なニッチなモデルがブライトリングのラインナップにまだ残っている。

筆者が以前所有していたブライトリング  エアロスペース E56062。

 初期のエアロスペースは、現代の時計としてはあまり先進的ではないかもしれないが、意図を持ってデザインされており、うまく作られていて市場に出回っているどの時計とも違う。近い将来、絶対にまた所有するつもりだ。もしあなたのコレクションにクォーツ時計用のスペースがあるなら、初期のエアロスペースは、サイズ、機能、フォルム、そして時代の魅力のバランスが取れた魅力的な時計としてお勧めだ。

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